両親を持たない
孤児はさ迷って
乳が欲しいと雌の裾を掴む
だのに女は乳房を持たない
大聖堂の聖母も大通りの花売りも路地裏の娼婦も
まるで育むことを拒むように
首元までボタンを閉めて
 ....
風に戸口を叩かれた冬が
一斉に開かれようとしている夜に
凍えるようなアスファルトを踏む
裸の爪先が何処かを目指してさ迷っている
たくさんの色彩に恵まれた
この祝福された大地で
夜の闇にさえ ....
{画像=121112003029.jpg}


人はみな心の中に
自分の花園を持っていて
色々な花を育てている

私は一つの花壇に飽き足らず
ネットを彷徨い
この花園を見つけた
私 ....
  
  小さな鍵のうえに
  丈夫な檻をかぶせる
  はかり知ることのできない
  うしろ暗いかなしみの末
  その幼さだけが頼みの
  あなたの白い歯が
  深い夕闇にとっぷりと ....
僕が降ってきたよ
無数の

堪え切れずに
僕が

地面に突き刺さろうとして
ザザズ

濁った悲鳴をあげているよ
無数の

僕が降ってきたよ
止めどなく

所嫌わずに
 ....
ラジオで誰かが言っていた
「小さなことからコツコツと」を
「小さな琴から骨骨と」なんて変換していた翌日
ご近所でお骨発見のニュース

家族すら知らないうちに家の中で骨になるのなら
たぶん友 ....
らら空が音をつけて見ている

 見えない色 らら空の音

眠っている瞳 生きている耳

 らら空が音を変えて知らせている

色をつける耳 眠っている瞳に届く らら空の音

 近くか ....
  秋の途中
  枯れたような空の下に
  一本の柿の木が侘しげに立っていて
  きみがそれを見上げている
  もう、少し皺のついてしまった
  グレーのコートに身を包んで
  甘 ....
曇らせた
車窓に
鏡文字で書く
次逢える日と
ハートのマーク
常温で液体の金属である水銀
調合し身体の永遠を祈り水銀
を呑んだ皇帝や時の権力者も
現在の人々もしている事は同じ
自らの羽を喰らうヘルメスの鳥
だとしたら 
ことば に できな ....
  生臭い夜に
  九本の足が生えている



  洗いたてのシーツに置かれた
  ただひとつの丸い石
  きみの汗がそのうえを伝い
  鼠がねぐらに帰るように
  闇の奥へ ....
  皺くちゃの子ども
  緑色の鋏を手にして
  揺らめく雲の端を断った



  いま、
  目覚めの時
  山の連なりは遠く
  朝焼けに縁どられ煌めく
  森のどこか ....
ボケた祖母を鬱陶しがる父もボケてきている 生存率1%の1%で今日も生きている 花に吹かれ風が揺れている さよなら
と言いながらつむじ風
くるりと巻いて
さよなら
ともう一度

こんにちは
とは言わないで
何度も
何度も
さよなら

止まらない銀河鉄道
開かない窓からアンドロ ....
今年も行った サーモンデー・フェスティバル
鮭が地元の川に戻ってきたことを祝う
アメリカ・ワシントン州イサクアという町で
毎年行われているフェスティバル

お祭りといっても
焼きそばやお好 ....
春に生まれた掌が
今 燃えている
血管に赤い血をめぐらせて

秋の沸点はとても低い

燃え尽きたあと
何もつかめないまま
地に落ちる たったひとつの
例外もなく
執着もなく
燃え ....
いっぱい有りすぎて涙も出ないのさ
彼女に子供ができてでも僕に仕事が無いこと
あるいは仕事はあってもやつらとうまくやれないこと

詩の題材ならいいが現実は
どこにでも有る歌の通りだ

ぼく ....
僕が神から離れていく マナーモードなのに大きな音で震えている もう、十一月だ。
現フォもすっかりサボッてるけど、ここんとこ畑仕事もサボってる。
十一月は関西では玉葱の植え付けシーズンです。休日の朝、買ったばかりのラパンに乗って、玉葱の苗を買いに行きました。十 ....
美しさがある見えない糸の整列にあるなら
その糸の端っこをちょっと引っ張ってみたい

その僅かなゆるみが美しさを引き立てるのだろうか

謎解きが残された人生が美しいように
言い切らない余韻も ....
海に心を映してみれば
おんなじだよと
波がいう
満ち足りぬ
満ち足りる
くりかえす 
やさしい
さざ波
きみのことばは

秋の冷たい雨のようだね

仄かな愛の燃えかすを

ひとつ ひとつ 丁寧に

つまむように消して行く

夏の陽射しに彩られた

一輪の記憶が今しがた

明け ....
点滴にロマネ・コンティ入れてよ 消えた家族のその後は誰も知らない
あのあたりの地主だったという 長男が
次々とこさえた借金を返済するために
土地を売り飛ばし とうとう最後は自宅まで
手放したらしい

跡地にはマンションが ....
さしだされた 日差しに
両手を広げ 
思い出を 手放す

記憶にない私の産着
世紀を飛び越えて 目の前にある紋付袴
晒された金襴の帯 鯨尺の和裁版 
沈没しても浮上する船箪笥 ....
家にどうしてもチューニングのあわないギターがあって
まあ中古のフェンダーステージキャスターというやつのアンプ内臓ミニギター

先輩のショーさんにきいたら直すとけっこうかかるんじゃないって答え
 ....
道祖神に土下座している秋の果て
泡沫恋歌さんのおすすめリスト(5138)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 衣 ミコ自由詩9*12-11-12
よわさ- 衣 ミコ自由詩512-11-12
人はみな心の中に花園を持っている- beebee自由詩27*12-11-12
夕闇の檻- 草野春心自由詩512-11-11
土砂降り- nonya自由詩16*12-11-11
小さなことからコツコツと- ただのみ ...自由詩21*12-11-11
らら空- 朝焼彩茜 ...自由詩812-11-10
柿の木- 草野春心自由詩212-11-10
窓_(NHK短歌11.4)- 北大路京 ...短歌5*12-11-10
ことばに_できない- るるりら携帯写真+ ...12*12-11-10
ねぐら- 草野春心自由詩612-11-10
皺くちゃの子ども- 草野春心自由詩712-11-10
ボケた祖母を鬱陶しがる父もボケてきている- 北大路京 ...自由詩412-11-10
生存率1%の1%で今日も生きている- 北大路京 ...自由詩612-11-10
花に吹かれ風が揺れている- 北大路京 ...自由詩1012-11-10
さよなら- 乱太郎自由詩25*12-11-9
サーモンデー・フェスティバル- 夏美かを ...自由詩13*12-11-9
- そらの珊 ...自由詩23*12-11-9
上手くいかないこと- 梅昆布茶自由詩1612-11-9
僕が神から離れていく- 北大路京 ...自由詩512-11-9
マナーモードなのに大きな音で震えている- 北大路京 ...自由詩912-11-9
眠れないパンジー- たま散文(批評 ...18*12-11-8
見分けるちから- 梅昆布茶自由詩2312-11-8
さざ波- そらの珊 ...自由詩1912-11-8
冷たい雨- ただのみ ...自由詩22*12-11-8
点滴にロマネ・コンティ入れてよ- 北大路京 ...自由詩712-11-7
消息- そらの珊 ...自由詩1212-11-7
光る陰- るるりら自由詩18*12-11-7
はずれた音- 梅昆布茶自由詩16*12-11-7
秋の果て- 北大路京 ...俳句512-11-6

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