木々の隙間を縫って滑り込む木漏れ日に太陽と緑の匂いを嗅ぐ。
 足元の緑はいつしか真っ白な絨毯になる。
 気がつけば木々の葉も色付きはじめている。
 夏は過ぎ去ったのだ。

 秋を想い、 ....
星空にふる雨

地に眠る歓喜

引き寄せあう結晶が

ハレルヤ
一筋の嘆き

君は明日を笑う
砂象の怒り
食べつくせない果実

振り返ると渦を挑発し
いつまでも感情は ....
1 靴擦れで坂道上る猫背でね


2 一人酒しいたけを焼く七厘で


3 緑色湯がいて食べるオクラ哉


4 ブスばかり想像しながら射精哉


5 黒板にチョークで顔を書く男
 ....
高く 高く 
昇っていく
あなたが光体であるほどに
私は透過する重力となろう
相容れない時間軸が
現在(いま)ここで触れ合うなら
蜥蜴は月に首をもたげ
大地を揺らす露草はその皮膚を潤 ....
夜空でフラミンゴが歌いながら
右足を差し出すとき
月影は大地をそっと染めながら
ガラパゴスウミガメは
まるで天球を月が
動く速さでゆったり
未来へと歩みを確かめる

  *

夢の ....
雨 いつのまにか
静かな吐息のように 
染まりはじめた黄葉から
ひとつ ふたつ しずく おち
{ルビ中空=なかぞら}はしっとりして
往くトンボたち
ゆるやかに すこし乱れて


   ....
この風を知っている
そんな気がするのは
夏を生き延びた生き物たちすべてが
その手をつないでいるからかもしれない

地球のどこかで生まれて
地球を何億回も旅をして
悲しみの涙を流す人のほほ ....
       ー年を取るとはこういうことか7ー

若者よ ズボンをはくとき
ベッドに腰掛けなくても履けるか

家中の者が畳の上で生活していた頃から
立って履くのが常だった
布団の上で寝転 ....
剥ぎたい

もしくは

突破したい

 この皮を削ぎ落として生まれ変わりたいくらい

 直立不動に酔いたい

  頼もしかった諸刃を振り回していた鏡の世界に

  会い ....
写真撮りたる係百物語  
通販サイトのタイムセールを見るたび

欲しいものリストが増えていく

ぽっかり空いた穴は満ちやしないのに



 
毎晩電話越しに幾つもの愛の言葉を
君だけには贈ってきたというのに

詩を書いて欲しいなんてどうして言うのだろうか
僕が作詞苦手なのを知っているくせに


空、雪、虹
命、死神、桜
そ ....
よごれた皿を洗うことはたやすくできる
こころを洗うことは容易ではない

精神のよごれが頂点に達して
いつもこわれっっぱなしの回路をさらに脅かす
どこの惑星で治療をうけたらよいのか

基本 ....
それはとても柔らかくて静かな日だった
わたしは視力を失いかけている母の目を治すことのできる医師が
この地にいると聞いて はるばる この地にやってきたのだが
偶然にも その夜は、祭りの日 ....
一人のタマシイ
踊り廻る幻覚のなか
独り在ること 瞑目し

漂う秋の甘やかな香に
愛の繋がり失いながら
一年の時が過ぎたこと

両手のひら打ち合わせ
澄んだ響きの木霊
耳傾け区切り ....
悪びれることもなく時は捲れ
ゆるゆると確実に老いてゆく
胸に立ち込める冷たい霧
晴れる間もない
季節より早く深まったあなた
色づく言葉が黙々と
忘れ去られた詩人の墓を覆う頃
斜陽に目を細 ....
出前また出前百物語かな 百物語すべてとけきっている 独房の堀で羽を休めるアゲハ蝶
憐れみの蜜を吐き出す
黒い光沢に光りが反射して
影だけ先に飛んでいく


十七歳の部屋では少女が
明日を憂えていた
それでも敏感に影を捉えて
不意に彼女 ....
私から、
なにかが抜け落ちている。
そんな気配がして
足元を見ると、
枯れたことばの欠片たちが
犇め ....
眠れない未明に
仕方もなく起きだして
ふと開けた引き出しから
懐かしくて熱いものが

彼女がのこして
そうするしかなかったままの
断片がみんな
雨の雫色をしてる

それらは歌で
 ....
海が見える新興住宅地
まだ買い手のつかない広い区画には
イタドリ ススキ タンポポ 
何処からともなくやってきた
柳や白樺の若木も生え
地面は覆い尽くされることもなく
盛り固められた土が腐 ....
こだませる言葉を決めて登山口 しりとりのルの出てこない登山道 空に向け背骨を伸ばす登山口 ことばの奥底にある
私の声が聴きたい。
そう扉を開く時にいつもあなたはいない。

なかないで、
なかないで、
あなたはいつ ....
さびしさに疲れました
まちがえて産まれて
お母さん 申し訳ありません
父さん ほんとにごめんね

なかったことにできないことが
こんなにかなしいことはない
どうしたってもたぶん
骨はの ....
虫の音は過去から届くメッセージ紐解きながら浅い夢みる

つかめばするりと逃げてゆくとかげのしっぽに似た夜だ

まだら雲見ている猫の背中にもまだら雲がひとつぽっかり

朝起きて歯医者の予約を ....
ししゅう、
死臭を漂わせることばを、
書いてみたいと、
手を伸ばしたそこは
暗闇が続いていた。
私たちは一列になって、  ....
公園のベンチに座っていた
そよ風が恋人のように寄り添っていた
古いノートの中で
ことばは悶えた
それとも窮屈な服を着せられて
詩がのたうち回っていたのか

その時ひとひらの蝶が
記憶に ....
泡沫恋歌さんのおすすめリスト(5147)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋を想う- ヒヤシン ...自由詩10*15-9-26
無題- アラガイ ...自由詩13*15-9-25
俳句集- 陽向∮俳句4*15-9-25
◎モザイク画- 由木名緒 ...自由詩14*15-9-25
ちょうど動物園の夜空で- りゅうの ...自由詩18*15-9-24
秋・湿傷- ただのみ ...自由詩13*15-9-23
夏越しの約束- そらの珊 ...自由詩14*15-9-23
物を両手には持たないで- イナエ自由詩21*15-9-22
痛い思考~神秘と現実- 朝焼彩茜 ...自由詩12*15-9-22
写真撮りたる係百物語- 北大路京 ...俳句215-9-21
満ちない- 殿上 童自由詩17*15-9-21
花、鳥、風、月- 北大路京 ...自由詩1315-9-19
ちっちゃな宇宙船にのって- 梅昆布茶自由詩1815-9-17
墓石の幻想郷- るるりら自由詩17*15-9-16
受容〇秋の来て- たけし自由詩615-9-16
秋・滑落- ただのみ ...自由詩19*15-9-16
出前また出前百物語かな- 北大路京 ...俳句315-9-16
百物語すべてとけきっている- 北大路京 ...俳句315-9-16
舞い_(四行連詩)- 乱太郎自由詩15*15-9-15
ペン- あおい満 ...自由詩915-9-14
どうしたらいいのかわからない- もっぷ自由詩1115-9-13
わたしは- ただのみ ...自由詩12*15-9-12
こだませる言葉を決めて登山口- 北大路京 ...俳句315-9-12
しりとりのルの出てこない登山道- 北大路京 ...俳句515-9-12
空に向け背骨を伸ばす登山口- 北大路京 ...俳句315-9-12
ひだまり- あおい満 ...自由詩615-9-12
父さん、ごめんね- もっぷ自由詩415-9-11
秋のあをぞら- そらの珊 ...短歌1015-9-11
雪原- あおい満 ...自由詩615-9-9
わたしのメルヘン- ただのみ ...自由詩14*15-9-9

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