富士川で水切りをした春のこと


さくらばなみあげるついでの空がある


長閑さに欠伸を一つ東京都
言葉の繊維で細い白く光る糸を紡いでゆく
ゆっくりと一日かけて語彙と語感とを撚り合わせて
染色を施して様々な色の糸に仕上げてゆく
それはやがて布地に織り上げられ
誰かの肌を覆い隠してその人自身の ....
たまねぎの
ちゃいろの
うすかわを剥く
のり、で
はったわけでもないのに
なかみのかたちに
ぴたりとはりついて
かわいてしまった
うすかわは
もう
うすかわ以外の
何者でもない
 ....
今日は日曜日だから
病院の屋上で
ふんわりかすんだ景色と
ゆったり過ぎていく一日を
眺めていよう

近くを流れる川岸で
竿振る人がいて
逆さになった山の
頂上をめがけて振り降ろし ....
凍てゆるむホットドッグ屋きょうも来る


金魚鉢ひらひらと赤水ぬるむ


三連休春だ春だと無事終わる
朝まだきソメイヨシノと少年と


紫の息も思い出春うらら


※荒川の河川敷より蝶々出づ(直し中)
オレンジとチョコの組み合わせは嫌い(布団を干して降る雨ぐらい) ワッフルに君とふたりで挟まれて愛を失うことに怯える 盗聴器に子守唄聴かせている <死の手>
足の先から順に触れてください
のどを最後にして欲しいから
最後に呼びたい名前が
あるものですから

あなたもそうで
あるように

あなたもそうで
ありますように。

 ....
フラフラと
朧月の生温い宵に
プラプラと
妄想の尻尾をぶら下げて
ブラブラと
調子っぱずれの自律神経をナビにして

此岸の縁をそぞろ歩く

フラスコの中の
フラストレーション
 ....
「会社が潰れるかもしれない…」
夫が青白い顔でポツリと言う

「そう。じゃあ、じたばたしても仕方ないわね」
私は、パッションフルーツ入りの
プレミアムヨーグルトを食べながら答える
視線はス ....
菜の花にお辞儀をさせる風が居る


朧月永代という供養塔


クロネコの長距離トラック春霞
 壁を見つめて壁に書いた
 壁に眼で書いているから
 誰も気が付かないだろう

 もうこの壁ともお別れだ
 明日は別の壁の前に居る
 じっと壁を見つめた日々

 壁の前に机を置いている ....
押しても引いても現実は容易には動かない
しかし個々の事象は絶え間なく瞬時の変化をとげてゆく
成長とは産声をあげた瞬間からの死へのあゆみ

明日はわからない
でも希望はそのやわらかな隙間に生ま ....
呆けた{ルビ斑=まだら}の歌声に
後ろから捕えられ
目隠し外せば 春は
    娘姿の老婆
千代紙から蝶
切り抜いては 
    ふうっと 吹いて

この肥大した冬には 
心の資産全 ....
川伝いに伸びる
でこぼこ道の向こうから
菜の花がきれいね、と
懐かしい人が
光をまとってやってくる
どこかで硝子製の呼び鈴に似た
澄んだ鳥の声が響く

あなた、
ずいぶんともう
大 ....
クロレッツを二粒
鼻腔を流線形が疾走する
春よ来いの大合唱
彼女は鼻腔に猫を飼っている

空には翼を持った豚
犬と羊が阿呆面で見上げる
五輪は四輪より速い
すべては風の前の塵に同じ ....
わたい、もやしはきらいや。

病室のベッドのうえで
母がぽつりと言う

六十年も付き合ってきて
母の好き嫌いをひとつも知らなかった
そんな息子だ

お父ちゃんがな、腹切ったときに出て ....
時間は記憶のなかに堆積して
想い出になるものだろうか

涙は溶かした時間を映しながら
様々に色をかえてゆく
きみのハンカチを染めないでその色に

きれめのない時間のなかで
ピリオドやは ....
<イーゼル・ベーカリ>

イーゼルを看板代わりにした
街角のベーカリは通勤路
本日のメニューと季節限定
チョークは今日も鮮やかで

意外と個性の出るもので
あの人と彼女と彼と彼
 ....
故あってかどうかわかりませんが
猫に生まれまして
たいへん恐縮している次第でございまして

私が人間なら大変かなあともおもうこと
多々ありすぎて
申し上げることも躊躇いたしますが
あえて ....
コートの下からにょきっと生えた

細長い煉瓦の色をした

煙突を背負った男は

大きな麦藁帽子を被っているので影のようだ

軍手にした鉤状の蔓で

雑木林をほじくりながら何かを探し ....
冬の朝太平洋側砂浜で待ちぼうけ無しの天気の予報

ひとびとが一歩一歩と近くなり他人の消えて浜初日の出

聞きづらいおばあちゃんにはテレビ音わたしにはみかん譲る正月

さびしさにどちらかとい ....
傘潰したいかのようにふる雨に応じるように生きる日々あり

つい泣いてわけ訊くひとも無い暮らし言いたい気持ち抑えられない

そろばんもカエルの解剖実験も避けて通れた転校万歳

大規模な改修工 ....
突然
中1の長女が私の単身赴任先のアパートに転がり込んできた
つまり家出だ
終業式まで後2日

どうしたんだ?

  洗濯 掃除 ご飯の支度 
  全部やるから ここにいさせて
   ....
【五色の指】

靴下を履かせた
五本の指に それぞれに 五色の靴下

おやゆび        りっぱ
ひとささんゆび     させないよお
なかゆび        めだたないよ
くすり ....
「人間が一番怖い二番目はドーベルマン」と、がしゃどくろ談 最後まで手をつないでてくれたから… つないでないの?じゃあ、あの手誰? この夜道をいつも緩やかに漕いでいると
鼻の穴から嬉しそうにメロディが
街灯も少ない住宅街に響いてゆく

今日は紅色夜月の下小雨も降って
うっすら花粉が舞っているのに
紅色提灯垂らした石焼き ....
泡沫恋歌さんのおすすめリスト(5140)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「春三題」14- もっぷ俳句214-3-25
紡ぐ- 梅昆布茶自由詩1714-3-24
うすかわ- そらの珊 ...自由詩19*14-3-24
仙人- イナエ自由詩14*14-3-24
「春三題」11- もっぷ俳句314-3-24
「春三題」10- もっぷ俳句2*14-3-24
オレンジとチョコの組み合わせは嫌い(布団を干して降る雨ぐらい ...- 北大路京 ...短歌314-3-24
ワッフルに君とふたりで挟まれて愛を失うことに怯える- 北大路京 ...短歌414-3-24
盗聴器に子守唄聴かせている- 北大路京 ...自由詩1114-3-24
死の手_など六編- クナリ自由詩11*14-3-23
FR/PR/BR- nonya自由詩19*14-3-23
プレミアムヨーグルトを今日も買いに- 夏美かを ...自由詩30*14-3-23
「春三題」9- もっぷ俳句2*14-3-22
壁・・・- tamami自由詩1514-3-22
幻灯機- 梅昆布茶自由詩1014-3-21
春を装う死の詩- ただのみ ...自由詩19*14-3-21
きつねのよめいり- そらの珊 ...自由詩19*14-3-21
IP- nonya自由詩14*14-3-21
もやし炒め- たま自由詩30+*14-3-21
堆積するもの- 梅昆布茶自由詩914-3-21
母と消火器_など四編- クナリ自由詩12*14-3-20
猫の口上- 梅昆布茶自由詩1514-3-20
煙突男のはなし- 灰泥軽茶自由詩414-3-19
冬模様(雑詠)2_(一〇首)- もっぷ短歌314-3-19
冬模様(雑詠)1_(一〇首)- もっぷ短歌514-3-19
掛け布団- ichirou自由詩19*14-3-19
ひとあし_おさきに_三部作- るるりら自由詩12*14-3-19
「人間が一番怖い二番目はドーベルマン」と、がしゃどくろ談- 北大路京 ...短歌214-3-18
最後まで手をつないでてくれたから…_つないでないの?じゃあ、 ...- 北大路京 ...短歌414-3-18
夜月と芋屋- 灰泥軽茶自由詩414-3-18

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