降りたいときに降る春雨が優しさの向こう側 十字路を曲がる
手前の道で
お洒落な堕天使たちは
漆黒のハートマークを
隠している

小さな機械仕掛けの電話機を
白い手のひらで
握り締めていて
まるでレザーの
ロングブーツを
 ....
私はむずかしくないことをむずかしくなくいいたい
朝毎に届くはずのすべてが今朝は来なかった
、理由を得たので取扱説明書を紐解く
こんなに立派に手続きも踏んで
(かぞえてごらん
と そっと風から ....
車が少ない
道路は空っぽで静かだ
小さな音が聴こえる
風の音が鳥の声が
太陽の光が囁く声が
だけれど静かだ
しんとしている

信号は赤
ぴたりと止まると
野球のユニホームを着た
 ....
華々しく出航したはずの
船の羅針盤は
いつの間にか壊れて

勿体つけて差し出された
六つ折の海図は
ほとんどが嘘っぱちで

最初は威勢が良かった
スクリューには
得体の知れない ....
出来損ないの風船みたいな赤い丸答案用紙に不時着をして

さびれたふうの手芸屋で鮮やかすぎるフエルトの青

今そこをよぎっていったリスこそが運命だったとキミは知らない

犬たちが水平線を見て ....
その男は 
幾つも電球を並べた灯りの下で
ぼくの胸を切り開き不機嫌な心臓を取り出した
心臓の中に豚を入れ調子よく動かそうというのだ
更に男は心臓のあった空洞を覗き込み
ぼくさえ知らない潜み物 ....
【龍人】
滑らかに曲がって
緩やかに曲がって
何時までも曲がって
何処までも曲がって

掌の記憶の球体
見覚えのある顔
球体を眺める
目の奥が笑う

掌の人の形
見覚えのある顔 ....
さっき買ったばかりの
ペチュニアの苗にあった
つぼみが
うらうらとした
ひなたの中で
もう咲きかけている

そうやって
ほどけ始めた
濃紫のはなびらは
見せかけより何倍も
ふくら ....
通勤の人の流れに逆らえず職失くしても締めるネクタイ 敵対者には花束を送れ
上等のやつが良い
色も香りも惜しみなく
リボンもしっかり選ぶが良い
和解のため?
平和のため?
とんでもない

刃物は優美さに隠される
獣は息を潜めてじっと待つ ....
乾いた空気の部屋に コン コンと響く

胸騒ぎと同時に 時計を見る

ノックの音が響く時間ではない

外の気配も 空気の振動も感じられない

乾いた心の ゆらめきと 空気の揺れが

 ....
何処かに眠っている昨日
さとうきびから生成される明日

個人的に厳しい毎日
会社的に使いやすい存在

安定した自分という誤解
信頼できる友という希望

愛という夢想
性という分離
 ....
長距離走者の孤独を短距離走者がすんなりと追い越して行く朝

支配構造に反逆してこころがちぎれるままに運命を壊す

迦楼羅 崑崙 推古王 婆羅門 友が売る伎楽面 そして奈良

老齢な百科事典 ....
機械に認識されない
音を掻き集めて
波打ち際で放したら
いつか何処かの
誰かに届くかな

潮風に揺れるウェルウィッチア
砂漠に朝露の雫が落ちる

遠くのあなたが
その音の階段を ....
胸を、はる




待ちに待った春に、咲くのは
リニューアルではなく 
ニュー リアル

満身に光を受け 白妙沙織
光源氏は 桜襲(さくらがさね)を纏ったという
透 ....
にぶい金色の肌が
冬の陽だまりを
そっとはねかえしている
アルミニウムの
浅い洗面器のうしろに
整列している
こどもたちの
頬はあかく

順番になれば
みないちように
そこへ温か ....
痴態は演じられるものではなく
晒してしまうもの
ネズミを焼く匂い
霞の向こう兜を脱いだ少年の
老いを孕む眼差し
生を一巡りしたかのよう
遺灰を踏み しめる
空を模した青磁器/亀裂の風
 ....
ヨシノさんは江戸末期の
北豊島郡染井村で生まれた

生まれながらにして容姿端麗
娘盛りには五枚の花弁を振り撒いて
道行く人を虜にした

染井村のヨシノさんを
なんとしても手に入れた ....
あれから
もう一年くらいになるだろうか
久しぶりにレジでみたその女性の
艶やかな微肉はとれていた
(少し お痩せになられましたね )
聞き取り難かったのだろうか
もう一度 ....
半端な陸にこべりついたエゴを
深海からしか償うことの出来ない
生温い血の風
魂を忘れた翼
深淵から破壊し続けるいつの世も

眼球は破裂 きっと
いいさ どうせとっくに硝子玉だった
 ....
花の咲く道に戻ったおばちゃんが生きてた頃と同じサクラだ 夕暮れを追い越すように燕飛ぶ 私は小学生高学年の頃
ものもらいを患った
瞼の下がぷっくらと腫れ膿んできたので
近くの総合病院に行くと
診察台に抑えつけられ
はんだごてのようなもので
じゅうと焼かれそうになったので
必 ....
      かなしみはいつだって
      握りつぶされた
      缶コーヒー
      むけられた怒りは
      やり切れなさと
      くやしさの色をにじませ ....
煙草を燻らしながら
想いの海に言葉をたずねてさまよう
軋む船はちょっと疲れているようだ

シフトをわずかにに緩めて波間をただよう
遠望する水平線にはゆっくりと一日がかたむいてゆく
 ....
女は二人目の子どもを男の手に渡すと
彼岸に渡った子を追ってすーっと消えた
こちらに残した子は 
父も祖父母も伯母もいて
大勢の大人に囲まれて
春も夏も秋もあって
冬も暖かい部屋
十分な食 ....
君の笑顔の反射率
   と
僕の視線の屈折率


君のあどけない未知数
    と
僕のくたびれた無理数


君の心への直線距離
    と
僕の言葉の射程距離


 ....
 闇夜の狂騒が頭の中で渦巻いている。
 この音楽は私の思考を天空へと飛翔させる。
 青も赤も黄色でさえも全ては黒に変容される。
 黒く塗れ、私の目に見える物全てを。

 ため息すらつけな ....
 私を旅へと誘う郷愁が運河沿いの私の星空へ舞い戻ってきた。
 存在価値などをぶら下げているそいつは
 ひどく私を非難した。
 旅に出ろよ、こうもりが私の頭上を飛んでいる。

 マイルスの ....
泡沫恋歌さんのおすすめリスト(5147)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
降りたいときに降る春雨が優しさの向こう側- 北大路京 ...自由詩415-3-30
機械仕掛けのラプソディ- りゅうの ...自由詩5*15-3-30
砂に叫ぶ- もっぷ自由詩615-3-30
日曜日の朝- 灰泥軽茶自由詩315-3-29
春の航海- nonya自由詩23*15-3-29
まだら猫の予言- そらの珊 ...短歌10*15-3-29
開胸手術- イナエ自由詩17*15-3-29
龍人さんへの小詩集- 宣井龍人自由詩13*15-3-29
春告鳥- そらの珊 ...自由詩12*15-3-29
通勤の人の流れに逆らえず職失くしても締めるネクタイ- 北大路京 ...短歌515-3-28
復讐の心得- ただのみ ...自由詩18*15-3-28
ノック- 佐白光自由詩1*15-3-28
和解- 梅昆布茶自由詩1015-3-27
プチ短歌- 梅昆布茶短歌615-3-27
こわいろ- 衣 ミコ自由詩815-3-26
【蘇】胸を、はる- るるりら携帯写真+ ...715-3-26
消毒の時間- そらの珊 ...自由詩15*15-3-26
純粋痴態- ただのみ ...自由詩15*15-3-25
ヨシノさん- nonya自由詩20*15-3-25
朗らかな人- アラガイ ...自由詩9*15-3-25
FLY_HIGH- ヒヤシン ...自由詩2*15-3-25
花の咲く道に戻ったおばちゃんが生きてた頃と同じサクラだ- 北大路京 ...短歌315-3-24
夕暮れを追い越すように燕飛ぶ- 北大路京 ...俳句1115-3-24
ヤブ医者の根性焼き- 灰泥軽茶自由詩815-3-24
コーヒー色の夜- 石田とわ自由詩17*15-3-24
微速前進- 梅昆布茶自由詩8*15-3-23
賽の河原- イナエ自由詩6*15-3-23
わからないこと- nonya自由詩15*15-3-22
無題- ヒヤシン ...自由詩6*15-3-22
放蕩息子- ヒヤシン ...自由詩7*15-3-22

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