【めばえ】
優しい言葉ではなく
優しさって何だろう

おとなっぽさではなく
おとなって何だろう

それが貴女にわかるのは

長々と月日が寝そべって
太陽と月が寄り添った後

少 ....
一羽の鷺が 
  ふわり 弧を描き 
    降り立った 見えない川辺 

出来事との距離は
程良く 霞となり
コンマ何秒か遅れ
波紋は伝う
  記憶の水面を

現実よりも
純白 ....
僕の会社では陰口が横行している。同僚などは皆知らないうちにあだ名で呼ばれているのだ。特に上司にはよく胡麻を摺る社員を皆是々さんと呼び、口やかましい上司を非々さんと呼びあっていた。
そんな中にあっ ....
たくさんのカツラを飛ばす風が吹き長髪になる小便小僧 業務用ポテトチップス袋ごと食べるのが得デートより得 もう二度と心から笑える日は来ないと思います

見たところ私よりも一回りも若いあなたは
これから半世紀以上続いていくであろう
(続いていってほしい)あなたの人生を
一度も心から笑うことなく歩ん ....
硬質なおんなと軟弱なおとこ
大切なものと捨てなければ進めない足枷

サボテンのようにわずかな水分で生きて行く
だれもじぶんを交換できないので
大好きなシャツの袖に腕を通す

生きる意欲は ....
私は十年ほど前に
リサイクルショップのビラ配りをしていた
すぐやめてしまったけれど
一軒のポストで
お爺さんに呼びとめられて
昔学生時代に何十万もしたというイタリア製の
壊れたアコーディオ ....
種をまくという行為は楽しい
反面
どこにもいない誰かに
試されているようで
神聖な気持ちになる

この手にある幾粒かは
芽を出さないだろう おそらくは
皆が
花を咲かせるわけではなく ....
空き瓶収集所まで行く途中に
今年始めてみたカエルは仰向け
四肢を広げて道の真ん中に一匹 
こちらの路肩とあちらの路肩にも一匹と
まだ冬の残る雨に濡れている

暖かい日が二・三日続いて
冬 ....
マイナス16℃のニューヨークで
外では行列が出来ている
超有名人のやって来る
そんなゴージャスな店の中で
お前は、すでに死んでいた

だらしなく延びきって、
下品な臭いのするスープの中で ....
妄想と暴走の果てにある
方眼紙の平野には
フタコブラクダの形をした山が
文鎮がわりに置いてあった

緑の色鉛筆で
マス目を乱暴に塗り潰すと
山を駆け下りてきた風が
それを青 ....
やわらカイ貝殻カラかなもじの
ぬるっとした意味うまれる

りょうせいるいかしら

もしかしてしかしら
しらしからぬしかしら
おかしらつきのおかしなしかしら

ナンタイドウブツカシラ
 ....
私にゃ小さな夢も無い
おとう(父)は、昭和の春の夜
サナトリウムから旅立った
おかあ(母)は、平成の認知症
旅立つことさえ忘れてる
田舎の家は朽ちはてて
今じゃ住む人誰も無く
私にゃたい ....
私を望遠鏡で覗きこむ
遠くから眺めるとよくわかる
良くないことを考えると顔に出るぞ
もう少し背筋を伸ばしたほうがいいな
人をあまりきょろきょろ
見ないほうがいいかな
口をあけたまま
ぽか ....
孤独が桜を揺らしている

傷あと
月の光が溢れる

花束を置く
童話の中のソファーに
薔薇の花束

青白い身体寄せ合い
僕らはたましいをつなぎあう
やさしくいじりあう

ふた ....
肺の音はきれい聴診器つめたい明日がとおい 帰宅すると妻がキレていた
子供が泣いている 上手にお座りしながら

帰りが遅いとキレていた
仕方のない理由 会議とラインしたが既読スルーだった
育児中のストレスを二人で割っているつもりだけれ ....
空き地に
なつかしい
水色の小さな花が
咲き始めれば
私の中でも
息吹く何かを感じる

おかえり
ただいま

膝を折って
のぞきこめば
別名 星の花
と呼ばれる
あなたたち ....
    

        ずうんと長く
        夜がこないので
        すみれの花で
        まぶたをふさぐ
        薄っすらと閉じ切らぬ
       ....
粉々に砕けたる飴初紅葉 朝のドクターイエローや梅紅葉 菜虫化蝶
なむしちょうとなる


不思議な夢を見た

とある晴れた休日
ソファーの上で腹這いになって
私は時代小説を読んでいた
時刻はたぶん八つの頃

カーテンから漏れた
 ....
今日もひっきりなしに飛行機が通る
あの人だった人が外を眺めている
「沢山通るね」
あの人だった人は無言だ
体の何処からも表情が消えている
きっと見えないものを見ているのだろう
部屋を見渡せ ....
わたしたちはそれを知っている
わたしたちはそれについて知らない

刈り入れたものを幸と不幸に仕分け
四角四面の境界で善悪のチェスをする
しかも恣意的に
晴れた日に傘と長靴で出歩く者への嘲笑 ....
さいしょの一口
ほおばる咀嚼
甘くて美味しい
時間が迫る
さあ行かなくちゃと
さいごの一口残して鞄に入れる
時間が流れる
忘れる私の時間を取り戻し
ふうとため息
そういえばとぽろりと ....
途上の果てに途上が永遠に続く程

過程こそ命だったりするのかもしれない

結果の全てを錆びれた勲章のように刹那の時代に留め

天へ行く虫の息を深呼吸の懐の泉 澄む結びに憧憬の界

今を ....
サラリーマンが命を担保に金を借り
建てた家々の集落
書割のような中流階級
文化を支えたピアノ

音の断片が集落の中を
誇らしげに 恥ずかしげに
歩いていたのは何時のころだったか

口 ....
ポンコツな身体に
多過ぎる情報量
回路は常にオーバーヒートして
壊れたようにこんこんと眠る
君からその
人型の身体を取っ払ってあげる
何ももう君を縛るものはない
意識だけになった君を ....
新月 


  新月の夜 一つの石を 拾い上げる 
  波打ち際にいる者は他に誰もいない
  静かに拾い上げると遠い星の
  みたことのない惑星の記憶が めくるめく
  展開し ....
泡沫恋歌さんのおすすめリスト(5147)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩の子供たち- 宣井龍人自由詩12*15-3-22
鷺と鴨- ただのみ ...自由詩14*15-3-21
是々非々さん- アラガイ ...散文(批評 ...2*15-3-21
たくさんのカツラを飛ばす風が吹き長髪になる小便小僧- 北大路京 ...短歌515-3-20
業務用ポテトチップス袋ごと食べるのが得デートより得- 北大路京 ...短歌215-3-20
まだ心から笑えないあなたへ- 夏美かを ...自由詩32*15-3-20
サボテン- 梅昆布茶自由詩1015-3-20
アコーディオンの旅- 灰泥軽茶自由詩715-3-19
春の土- そらの珊 ...自由詩14*15-3-19
カエル夭折- イナエ自由詩12*15-3-19
ラーメンと日本人_★- atsuchan69自由詩7*15-3-18
原風景- nonya自由詩19*15-3-18
シスター・シエスタ- ただのみ ...自由詩19*15-3-18
私に満足感がない- 星野つば ...自由詩315-3-18
望遠鏡- 灰泥軽茶自由詩815-3-17
僕らはたましいをつなぎあう- 北大路京 ...自由詩1115-3-17
肺の音はきれい聴診器つめたい明日がとおい- 北大路京 ...自由詩615-3-17
イクメンには届かない- 朝焼彩茜 ...自由詩23*15-3-17
冬の終わりは春の始まり- そらの珊 ...自由詩12*15-3-16
夜想曲- 石田とわ自由詩16*15-3-16
粉々に砕けたる飴初紅葉- 北大路京 ...俳句215-3-15
朝のドクターイエローや梅紅葉- 北大路京 ...俳句115-3-15
菜虫化蝶- nonya自由詩14*15-3-15
あの人だった人- 宣井龍人自由詩11*15-3-15
_それ- ただのみ ...自由詩17*15-3-14
さいしょの一口- 灰泥軽茶自由詩415-3-13
過程の空- 朝焼彩茜 ...自由詩12*15-3-13
ピアノの去った日に- イナエ自由詩16*15-3-13
理想の恋人- 衣 ミコ自由詩415-3-13
つきのない日に- るるりら携帯写真+ ...9*15-3-12

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