見慣れた景色
窓の外

あの家の屋根から
少しだけ頭を出していた木も
過ぎ行く歳月を知らせるかのように
大きくなった


風のある日は
大きくうねり

晴れた日は
緑を激しく ....
海だった

湿度百十五パーセント
水蒸気の飽和したの六月の風
ビルに囲まれた灰色の世界に
潮騒と潮の匂いを届ける
風が吹き抜けるこの街は
海だった
気付いた君
ぬめつ ....
碧色の風が丘を吹き抜けるとき、
あなたは穏やかな夢を見るだろう。

掠れた声で泣きじゃくりながら
それでもまた、まっすぐと前を見据えてほしい。
溶け崩れるような崩壊の音に耳を傾けずに
波の ....
糸を手繰り寄せたら誰もいなかった

箱庭の底で空洞の心を
横たえて寝台で眠る
かつては赤い花が咲いていた
幻想に魅せられ
悲しくも切なく踊れば
時は流れ枯れ

散らばった破片の
そ ....
あのとき、偶然
だれにも声をかけられていなかったなら

ぼくは今ごろ
ここにはいなかったのだ


偶然、生きているぼくは

今日も、また改札口をぬけ

ケータイを開き

牛丼 ....
 二十一世紀というものがやってきた
 何気なく
 僕らは息をしてきただけ
 身軽に空を飛べるようなものも無いし
 見たこともない食べ物があるわけでもないし
 すべてに ゆっくりと足跡をた ....
地球からながめると
原子核よりも
    ちっちゃな
          ちっちゃな
自分のからだの
   どきどきしている
       どっきどっきな
むねの奥で

ときどき ....
海を旅する船乗は
お星を頼りに進みます
 あんな遠くの光だけ
 あんな昔の光だけ
 

海を旅する船乗よ
お前はきっと
ご存じないだけ
 あれがもう亡いものだとは
 あれが果敢ない ....
あなたと過ごす
また夏が巡り来ます

松林の間から
輝きで溢れた
あの海を望み

ほら きらきら輝いて宝石のよう

見つめる海の予感で心がはち切れそう

遠い砂浜には
昼顔が群 ....
新横浜の風景を

しばらく品川と間違えていた

その風景にせつなくなっていた

品川にはきみがいるような気がした

白い光を放つビル

白い光に照らされた道

きみが歩いたかも ....
回転する空から
星がこぼれた夜

間違って少し失って
傷口がまた開いて


どうして人は
手を伸ばしても星は掴めないのに
大切な人の傷口に
ナイフを突き立てることはできるんだろう
 ....
あなたが嫌いだった


大きな体に
大きな声
私たちを日の届かない広い家へと閉じ込めた
そこは泣き声と罵声だけが届く家



あの日あなたが
たった一人愛した女が消え ....
踏み出す街並み。
飲み込む雑踏。

あの頃は あなたがいた。



今は、
持て余した右手を握り締めて

あなたと歩いた道を、
ひとり。


今日も変わらない世界に乾杯。 ....
近くて遠い
海底の故郷に別れを告げ
電車に乗って
少しずつ遠ざかる
私の体は群れをなし
回遊魚となって
思いめぐる寒流の
水面に浮かんだ
そこは近くも遠くもない
今の私の終着駅 ....
白い




白い真白な雪が散る




綺麗で



寂しい、





もの悲しい音で静かに





 ....
暗く 美しい
雨色の漏れ来る

この灰を深く塗りこみ滴る
まだるい色の顔料は雨粒に溶けて
曇天の空を 一つ 一つ埋めてゆき

重い筆勢の抽象絵画のように
空に架かっている

目視で ....
{画像=080612025137.jpg}

デジャヴ 昔あった情景

窓から見えるカップル

通り過ぎるファミリー

どこかで見たような記憶

    *

デジャヴ 昔 ....
枯れ色を顕わにした麦畑は
豊穣の実りを得て
収穫を待ち受けている

その風景を見慣れない僕は
寂しい色としか捉えられない

咲き競う花々
明るく輝く若葉

新緑が萌え立つ季節に
 ....
君とずっと話している
僕らの間には水たまり
いろいろ溜まっている
涙怒り汗悲しみ唾喜び不安
水の底にはくぼみがあって
深い溝に感じられるけれど
目の前のたまりはずっと
僕らの関係を深く湛 ....
 心を撫でる光景

 美しいものばかりじゃない

 思いのほか 裁判官が多いので

 不器用なコメントには要注意

 
 怪我してみて 初めて分かる痛み

 経験してみて 初 ....
君を今更思っても

何も始まらなくて

何も終わらないから


心に一粒の種を抱いて

風に身を任せてみる


お日様に挨拶をして

風と友達になったら


どこまで ....
本当はあげたかった
あのクッキーを
あなたは知らない

あなたの用意した甘いモノを
わたしは知らないし

旅先で選んだキーホルダーを
あなたは知らない


あなたの部屋のあな ....
ありがとうが言えずに
飲み込んだら
安っぽい甘味がした

さよならさえうまくできずに

たくさんの言葉を飲み込んだ僕は
砂糖菓子に窒息する
雨に打たれて
凛としながらも
寂しげな
白いバラに

君の横顔を見た

切なくて
会いたいのに
触れたいのに
触れられない

雨が激しくなって

落ちる花びら

僕の夢 ....
何かを食べねばと思い
毎日何かを口にするのだが
それがなんなのか
今ひとつわからない
ある日の晩に
思い切ってそれを
まじまじと観察してみたらば
うにうにと何かが動いていた

翌日か ....
私が一人

心をひらけない私が一人


君が来た

私の心の鍵をもった君が

心の扉を開け放った


二人

私と君で二人


楽しく遊んであそんで遊んで

笑い ....
きりつめてしまえば
ボウルにいっぱいなのだった
歩んできた家路は
ずっといっぽんみちだったのに
思い出す道草の
切れ端で指を傷める

なんども振り返っては
細々と撒いてきたパン屑を確か ....
ほら
加速してごらん
景色が
混ぜた絵の具のようだよ

加速するのと同じ速さで
後退してゆくいろいろを

君はのがさずにいられるだろうか
なんて
それは難しいことかもしれないけれど ....
喧嘩ばかりだけど
泣かされてばかりだけど

私はあなたが大切


悪ぶっても
強がってもダメ

隠れた本心知ってるよ


みっともなくて
気にしすぎで
心配性で
弱虫で
 ....
自分が一日一日を過ごす上で楽しく過ごすには
自分にとって一緒にいて楽しい「誰か」がいることなんだって

それは誰でも良いらしいよ
大切な人でも、好きな人でも、良いんだって
とりあえず
「一 ....
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