てのひらで
強くは握れないほどの
熱さになってる
夜の自販機の缶コーヒー

けれど
冷めるのは早くって
宇宙の熱量法則からみても
あまりに早すぎる

なぜなんだろうか
 ....
埃まみれの
赤と黒の上に降り
焼け途切れゆく痛みだけが
春の汚らしさをすり抜ける


夜の空の水時計を
径の光が照らしている
窓に溢れ やがて散る
一夜の ....
海は
海でしかなく
ひとは
ひとでしかないはずなのに
定期船に乗って
航路に出ると
なにもかも
忘れ物したみたいで
空っぽになったわたしは
地球ではない地球のどこかへと
まっすぐ
 ....
電車という文字に普通が乗ると
普通でなく思えるのは普通じゃないのかな

もしかしたら私は意味不明な存在なのかも知れない
それはともかくとして
滅多に乗らない電車にその日乗ったのは
東京に行 ....
人生はネバーエンディングストーリー
地球は公転と自転を永遠に繰り返すわけじゃないのに

誰も知らない哲学がどこかの惑星で
発掘されるわけでもないのだけれど

僕たちは問い続ける自分に問いか ....
晴れた港の
防波堤を歩いた

コンクリートのひび割れから
小さな花は灯る
テトラポットは
夜ごと
組み替えられている
それらが
いつか砂粒になるまで
続いていくとしても
さかなの ....
曲がるトンネルに奪われた視界
両手にぶら下げたビニール袋は

あたしの歩く距離を知らなくて
ガサガサと立てる音に付いて行く

振り向いて欲しいお母さんの顔
あたしならもう靴擦れの跡を
 ....
世界で一番
小さな空港からは
一番遠くまで飛ぶ
飛行機が出るという

帰りの便はない
行ったきりそれでおしまい

だから飛行機も
使い古されて廃棄するだけの
年老いた機体ばかり集め ....
何となく気分が乗らないとき
音楽も文字も
救世主とはならなくて
いや 
本当はわかってる
誰かのもとに幸せが届いてるのだ
私は
それに嫉妬している

自分の小ささが 
それもかなり ....
あなたがたは暗い石垣の向こうを
ひらりと過ぎておいでです
木の枝に白く影をつけて
煙(けぶ)の立たない煙草を
銜えたみたいです

あとは夜がお出迎え
お出迎えです
火の差す夜
風巻く ....
ボクがやってきた数々のことを
水に流してくれと切に願う
都合のいい話なんだが
他に方法はないと思う

いつ死んでもいいように
人の後ろ髪なんぞ引かず
誰と別れてもいいように
綺麗に今日 ....
死体のような
ひたすら一点に
冷たく凝固していく
気配、
辺りに充ち満ち

私は漆黒のアスファルトを進む

蒼く蒼く結氷する
異界の感触、
次第に足許に広がり
じわりと恐怖に浸さ ....
掴んだ雲が重くて手放したときの
坂の上の影が救われない模様なら
だれの種を拾いながら歩いても
私の目の前には、剥がれない絶望があるのだから

太陽は昇っても手を振ってくれるだけ
絶 ....
恋も病も終わりなど見えずに
体を燃やして尽きるのを待つ

たったひとつの命を削った
髪の毛を抜いて道を作るなら
誰もが避けてくゴキブリのように
曲がりくねった暗闇を行こう

太陽の日差 ....
オーロラが
みえない夜空に描かれた
みえる星座を指さす南極

暗い笑み
冷たい廊下で漏れたのは
夜のしじまが震える嗚咽か

橋の上
風に吹かれるくれないが
闇に食われていくのを見下 ....
くぼみがある、あなたのくぼみだ
あなたはそこにいた、ぬくもりがある
長い歳月がくぼみをつくって
その円やかなわん曲はあなたの
生のおもみだ、刺々しさの消えた
まろやかなくぼみ、あなたというく ....
眠れない夜に限って
外は雨だね

時計の針と
水滴のリズムが
重なり合って
押し潰されそうな

街の月明かり
薄いドレスの
裾から溢れる
光が足りずに
宇宙へ旅立つ

シー ....
幽霊の朝だ

右手をあげて
おはようのあいさつを
それは別れの
あいさつを兼ねている

かなしみが鳥のように
肩にとまっているから
身体は右に傾いている

よろこびが鼠のように
 ....
大人になると
目に映る全てに
順番を付けて
幸せを急ぐ

振り切って
好きなものを
選べる力が
正義なんだと
言い聞かせた夜

ミシンをかけた
雑巾の表と裏が
どっちでも同じ ....
優しさとか思い遣りとか
愛情とか真心とか
人として不可欠なものが
足りなかったり
最悪欠けていたら

正義や道徳を写す教科書さえ
ビリビリに破いてしまえば
悪魔の囁きだけが耳に吹き込ま ....
そうだね
おめでとうといわれても
ありがとうというべきじゃない
かもしれない

そんなゲームをやってるみたい

真っ白に降り積もる雪が
身体中から
熱を奪って行く
頭のてっぺんから ....
さびしい道化師は
観客のいないサーカス小屋にひとり
空中ブランコや象の玉乗りの夢を見る

もう雇い主なんていやしないが
故郷にかえるまえに思い出にあいにゆく

もう料金箱にはどんな人生も ....
黄身の大きさが違う目玉焼き
食べれば同じ味がするのだから

きっと左右のバランスが違う
この眼にだって夢は見えるだろう

頭は嘘を付かないプロペラを
心で回して不安定になる

前髪で ....
小夜時雨、わたしは夜のなか
朝をしらない、昼にふれば
だれもわたしを小夜時雨と
よびはしないから、涙もない

夜の静寂を細いゆびでたたく
あの窓明かりからのぞくひと
あなたがわたしをわす ....
期限付きの
恋?
夢?
人生。

見開いた目
閉じ込めた言葉は、
あなた。

腹の底から息をして

そこに棲む大きなさかなを
二度、三度、
ゆっくりと躍らせる。

待ちぼ ....
遠くの海に風が吹き
今にも波が沸き起こる

私は波の音を聴く
未来からやって来る
運命の波の音を聴く

水は澄み
風は冷たく
海は荒れ
碧天の下
俺は生く
鉛の体を
引き摺っ ....
落とした視線に降り注ぐ光
飛び散った心をまとめるように

照り返す熱を真っ直ぐ感じる
一筋の軌道を希望と呼んだ

指先から抜けてどこまでも行けば
体に傷を残す優しい糸で
檻を作った逃げ ....
 風の向きが変わってきました

 感じる温度も変わってきました

 香りも変わってきました

 それは朝の空気に飛び込んできました

 鼻から吸い込み気管で感じました

 今ま ....
両耳にさしたイヤフォンで今
世界を閉じて音楽を浴びる

君は一人じゃないと歌えるのは
その人がとても幸せだから

カーテンを閉めた
孤独の窓には影が映らずに
双子のチェリーを食べた僕に ....
生まれ落ちたらおっ死ぬまで

食べて寝て泣いて
学校行って遊んで
学んだりサボったり
好きな子ができたり手を繋いだり
イジメてみたりイジメられたり

分からないんだなぁ

就職して ....
1486 106さんのおすすめリスト(3936)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢のてのひら- 立見春香自由詩1019-1-10
ひかり到く手- 木立 悟自由詩319-1-9
航路- たま自由詩1219-1-9
普通電車に乗って- こたきひ ...自由詩919-1-9
うた2019- 梅昆布茶自由詩1219-1-8
冬のパズル- そらの珊 ...自由詩17*19-1-7
お母さん- ミナト ...自由詩219-1-7
空港ピアノ- やまうち ...自由詩11*19-1-7
花の葬列- umineko自由詩3*19-1-7
あなたがたは- オイタル自由詩319-1-6
オマケ- パン☆ど ...自由詩219-1-6
境界域- ひだかた ...自由詩519-1-6
幸せの欠片- 秋葉竹自由詩519-1-6
日陰- ミナト ...自由詩119-1-5
最果ての人- 秋葉竹自由詩519-1-5
くぼみ- 帆場蔵人自由詩519-1-4
静脈- ミナト ...自由詩119-1-4
可不可- やまうち ...自由詩719-1-3
払拭- ミナト ...自由詩419-1-3
不安な演奏- こたきひ ...自由詩419-1-3
新しい熱- 立見春香自由詩619-1-2
コラージュ2018- 梅昆布茶自由詩12*19-1-2
雌雄眼- ミナト ...自由詩419-1-1
小夜時雨たたずむ夜に- 帆場蔵人自由詩419-1-1
テラスにて- 三月雨自由詩2*18-11-15
意志- ひだかた ...自由詩318-11-15
太陽- ミナト ...自由詩218-11-15
風の香り- 佐白光自由詩3*18-11-14
チェリー- ミナト ...自由詩218-11-14
暇人- 小卒自由詩218-11-14

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