雪で埋め尽くされた森の
ずっと下から音が聞こえる
小さいけれど
響くような音が

野ウサギが立ち止まり
長い耳を立てて左右に振る

深いオークの森が
どこまでも神聖な
空気を漂わせ ....
メガネをかけて
世界を見てみた
良く見えすぎる僕の目に
霞む世界は新鮮で
濁った水の底の謎を
解き明かそうと必死になってしまう

このメガネで
君を見てみたよ
盲目的な恋が見えて
 ....
明日は風よ吹かないで
彼方から灯火を探しに
来る人のために
どんな言葉が出口を迷うの
苦しくても辛くても
終わりがあれば少しは楽なんだ
続いていく哀しみと歩いて
途中で帰れなくなる道が怖 ....
音のない夜の声を聞いた

ぼくは密集して逃げようとしている影達のコートの揺れを聞いた

揺れる影の音はぼやけて拡散するので

ぼくはそれでは密集した意味がないと思いながら拡散していく

 ....
ちょっと耐えて
触れずにいた、かさぶたが
ぺりっと めくれ
新たな肌が日に照らされた

ほんとうは
回復しよう、しよう、としている
皮ふも 心も

まるごと
川の流れにゆだねた ....
こんな春

まとまった
雨が降った

そう 無人

静かに墓石を掘り起こしに

目やにが

重ね合わさって
混ざりあって

黄色い洗面器に
雨だれ すくって

 ....
午後が落ちている
歩くのに疲れて
坂道を歩く
人だと思う

エンジンの音
やまない雨の音
降り積もる
昔みたいに

曜日のない暦
夏の数日
確かに生きた
覚えたての呼吸で
 ....
妖精と二人
青空の下を歩いてる

真っ白な田んぼが
どこまでも広がる

カラスがこっちを見てる
妖精が手を振る

耳元でささやき
肩に立って髪を編み
気まぐれに歌う

ポケッ ....
長い間ずっと
君は何を思っていただろう
僕は何もしていないから

長く果てしなく長く感じる
僕は君の愛に応えていないから
どんなに愛してもとどかない

なんと小さい人間だろう
一緒に ....
コーレアの妖精が
冬の夜にランプを灯して
寂しい心を探して
飛んでいる

暖かな色で
そっと寄り添って
想い出を探してる
恋の色を探してる

赤くふくらんだ
ワンピースから見える ....
唇が変形していくように
愛する人と折り紙をしたい
捻れた輪の中で掴む手首は
時計の針と反対に動いて
僕等は迷いを振り切って来た
恋に未来を背負わせるくらい
愚かに汚れた灰を被っても
一緒 ....
今日もひとりでいたわたしが死んでゆく
春になろうとしていることを目で捉え
そして触ろうとしたあなたの髪を
さらり、簡単すぎるほど軽くすり抜ける

ねえ、どうしてこんなにたったわたしの ....
あの日のプライドを思いだす 
土手に そして 腰を下ろした友達を 
土手の上に沈む夕日は
でも 違う街のものだったけれど


今もあいつは きっと変わらない 
そう 僕は 時々 考えてい ....
口だけじゃんと言われても、何度も、何度でも





祈りを忘れてしまう夜がいくつもあります
誰かが亡くなったことを耳にしない日はないというのに

ハンバーガーを食べながら
我が ....
光の輪の中で天使になった
鼓動の音がトラックに轢かれて
そのたびに分裂する心臓は
耳の穴を塞いでしまうから
音を立てるように絵を描いた
底の割れたコップが空になって
遥かな距離を近くに思わ ....
誰かが呼んでいる
小さい声だけど
はっきりと
胸の奥まで聞こえる

真っ白な花びらと
太陽のように黄色い花芯
薄暗く冷たい歩道に
温もりがとどく

花屋の前を通るたびに
僕は花の ....
私は遠い遥か昔に
地中海を見下ろす
小高い丘で生まれた

満月が造った
白い光の絨毯の上
妖精が集まって
歌を風にのせてた

白い丘で私は生まれ
ナルシサスと呼ばれていた
ギリシ ....
やわらかな

透き通るような

赤い花のランプ

花はみな下を向いて

どんな小さな虫にも

優しく灯りをともす

冬の黄昏が海にしずみ

星が秒針のように

一歩ずつ ....
あなたは今日も藻だらけになり
古ぼけた君を探している
鏡に写るはねた髪の毛
命乞いだけは一人前の太陽が
あなたを暖めている

汚れた頬を叩いたあなたは
ゴミを掲げて微笑みながら
私の裾 ....
誰でもいつかは
宇宙の銀河へと
帰る日がやってくる

自分のことなのに
その日がいつかなんて
誰も知らない

今日は生きているが
明日 生きている保証は
何処にも、ない

太陽 ....
夜に穴を掘るように走る
バイクの音が主役になるから
親密な青い空が震えた
テールランプと並んだ螢は
どっちも似たような光だけど
半袖と腕の隙間を作った
その部屋で遊ぶ短い命は
逃れながら ....
点と点を結ぶための線が
輪郭をはみ出していくような
新しい星を描いた夜は
手裏剣よりも遠くへ飛びたい
金平糖みたいな甘い星が
好きと嫌いとどうでも良いという
わがままなエゴリズムを作って
 ....
 桜並木が通る町

 花見の宴を開くスペースはない

 静かな通りを歩くのが好きでした

 この町を離れること

 君と別れることは

 どうしてもイコールでしか表せない

 ....
誰もいない小学校の裏で
ポタポタと屋根の雪が溶けて落ちる

誰も見ていない小さな花壇で
小さな二色の花びらが朝日を浴びる

新学期の声が遠くから聞こえてくる
雪を踏む足音が近づく

 ....
小さな赤い長靴を履き
キンカンの実を大事に抱え
嬉しそうに歩く女の子

子供には大きな袋に
たくさんの金柑が揺れている
頬のようなオレンジ色

太陽の赤ちゃんのような
小さくて丸くて ....
海の見える小高い丘
小さな貝殻細工の
可愛い蛇口

潮風が染み付いたベンチから
ペンキの赤い欠片が
公園のあちこちに落ちて

砂と交じり合いながら
なにか言葉を探すように
花びらを ....
人は真面目なのだ
長い文章を見ると
読むのが面倒だと思う
だけれど
誰もすべて読めなど言っていない
なので
一行だけ読んで
本を閉じた
すると
先生が怒った
それでも僕は
また一 ....
しだいに弱くなってゆく鼓動に
光りが見えているなんて
誰が思っただろうか

視界があるばかりに
見えなくなってゆくものがある
まだ僕らが産まれる前は
全てが輝いていた
闇を創ってきたの ....
もう、行っちゃうの?
悪びれるふうもなく
出て行くんだね

ずっと
ずっとずっと
逢いたかった
昨日までのわたしと
おなじわたしに
戻るんだね

元気だしてって
いわれてもなぁ ....
ひとりぼっち、の人は
ひとりぼっちの景色を

知っていて

遠くを静かにみつめている
たまに夜半の丘に立っては
叫んだり泣いたりしている

眠れば星雲の渦にまかれて
わからない ば ....
1486 106さんのおすすめリスト(3936)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
白い森- 丘白月自由詩220-3-11
真実のメガネ- 卯月とわ ...自由詩120-3-11
祈り- ミナト ...自由詩220-3-11
夜の音- 佐藤伊織自由詩120-3-10
かさぶた- 服部 剛自由詩720-3-10
昼寝の後- ナンモナ ...自由詩3*20-3-10
引き出し- たもつ自由詩1120-3-10
妖精と散歩- 丘白月自由詩120-3-10
冬の流星- 丘白月自由詩2*20-3-10
冬の妖精- 丘白月自由詩2*20-3-10
メビウスの恋- ミナト ...自由詩120-3-10
甘いバターと春、或いは- みい自由詩820-3-10
荒川サンセット- 番田 自由詩220-3-10
口だけじゃんと言われても、何度も- AB(な ...自由詩13*20-3-9
真葬世界- ミナト ...自由詩220-3-9
ノースポールの妖精- 丘白月自由詩120-3-9
スイセンの妖精- 丘白月自由詩120-3-9
エンゼルランプの妖精- 丘白月自由詩120-3-9
一人前の太陽- ふじりゅ ...自由詩120-3-9
モクズガニ- 玉響自由詩220-3-9
安全地帯- ミナト ...自由詩220-3-8
三角定規- ミナト ...自由詩4*20-3-8
この街を離れます- 佐白光自由詩2*20-3-8
サイネリアの妖精- 丘白月自由詩220-3-7
キンカンの妖精- 丘白月自由詩120-3-7
虹をつかまえた猫- 丘白月自由詩220-3-7
面倒- きみのて ...自由詩220-3-7
見えなくなってゆくもの- きみのて ...自由詩120-3-7
風邪- 立見春香自由詩320-3-7
ひとりきり- 帆場蔵人自由詩17*20-3-7

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