街はすぐに変わってしまうから
僕が代わりに留守番をしよう
黄昏の遠隔地に遊園地
もう回らないメリーゴーランド
捨てられたように待っている
明日はどうなっても楽しいはず
たてがみがてがみを残 ....
雨の吐息に八重咲きの桜しばたいて
落ちたしずくを掻き抱き夢見心地で逝く蟻の
  複眼の曼陀羅
    太陽を入れた万華鏡

黒曜石は夜に溶けながら半球を渡る

うす闇からうす紅
八重に ....
果てしない空にいる
姿なきしゃにむに
あるときは
つまづいて転がっていく石ころ
あるときは
風が止まったやにわに交わすキス
ときどき現れては
影だけを残して
もとからいなか ....
あるのかないのかわからないかみさまの
偶像に思いを馳せるよりも
台風の後のオレンジ色にひかる
空と雲の中に よっぽどかみさまをかんじる

奇跡なんて信じていれば
起きるわけではなくて
傾 ....
死体のような
ひたすら一点に
冷たく凝固していく
気配、
辺りに充ち満ち

私は漆黒のアスファルトを進む

蒼く蒼く結氷する
異界の感触、
次第に足許に広がり
じわりと恐怖に浸さ ....
雨の夜を
思い出すとき
なぜ青く見えるのか

人の心にはきっと
その人だけの色がある

例えば同じように
青を描く人がいたとして

その人の青は
私の描く青と同じだろうか

 ....
浅い春が
私の中に居る
いつからかずっと居る

浅い春は
爛漫の春になることなく
淡い衣のままで
ひんやりとした肌のままで
佇んでいる

(そのはじまりを
 浅い と形容されるの ....
君の言葉の方向にいつも僕はいて
過去を育ててくれたからきっと
プラタナスの木みたいに
両手を広げて未来を抱きしめる
何度も救われた夜があって
君を特別な存在にした
星が瞬きをするように
 ....
雪が敷き詰められた森で
夜通し踊る月の子

モミの精霊が
森の入口に
夢の入口を造る

光の渦の中で
夢を見る
故郷の夢を

流星が枝に落ちて
雪が踊り子に舞う

粉雪のド ....
助手席に置いたバラが
なんだか君が抱いているようで
涙が溢れてくる

車の中にたしかに君がいる
くもったガラスに
君の顔がうかぶ

泣かないでと大勢の妖精が言ってる
数えきれない色が ....
お寺の大きな瓦屋根が
揺れたと思ったら
空に飛んでいった

真っ黒な瓦が
軽々と空に舞った

庭に降りて雪を食べる
そんなに食べても
白い羽根にはならないよ

たぶん分かっている ....
風と水たまり
鉛筆 かくれんぼ
雨と雪の服
画用紙の端から端


暗い明るさ
午後の未来
胸の苦しさ
十月十日


横ならびの虹と径
賢くない鴉が啄ばむもの
 ....
道端を見ながら歩いてると
色んなものが落ちていて
一つ一つのものが
無価値な雰囲気を漂わせている
丸い形の何かの部品を手に取り
少女はポケットに入れた

私は物かもしれない
机の上の本 ....
木から落ちた花
土の上
静かに歳をとっていく
萎れて
枯れて
土と混ざって
あの子を育てる
親の一人となっていく

わたしもそうなれたらよかったのに
アスファルトの上じゃ
踏まれ ....
ひとり分の影に落ちる木漏れ日
その中で沸騰した八月が
僕の肺を夢で汚してくれた
始まりの季節が過ぎた後に
遅れた言い訳を忘れるほど
透明な唇を噛んでしまう
強く流れるカテーテルの管が
青 ....
嬉しいという気持ち
悲しいという気持ち

寂しいという気持ち
楽しいという気持ち
気持ちの変化
そのエトセトラ

気持ちだから

人の気持ちなんて
その場その場で
コロコロ変わ ....
はじめて星を見た時を

あなたは覚えているかしら

私は覚えているの

外国の街の灯りだと思ったの

だってあんなに遠いんだもの

遠い遠い外国だと思ったの

外国なんて意味も ....
妖精は数えている
何度あの月が
私を越えていったか

金星だって知っている
夜明けに何度あの妖精が
枕元で涙を拭いてくれたか

あの頃は愛が生まれたばかりで
毎日が輝いていたから
 ....
空を切取って
心の中に貼ってみる
鳥になりたいと思ってた

大好きな人に
いつでも逢えるように
風をたくさんポケットに詰めた

真っ赤な野バラが凍る
月あかりの中で
蝋燭のように燃 ....
少し泣いたように微笑むのは
幸せが消えるのが怖いから
ユキと呼んで振り返る人が
今日は君だけだと良いな
空から降るものはどうして
無くなってしまうのか教えてよ
いつか君と同時に溶けそうな
 ....
挟んだ栞を抜いた時に
鍵を回すような
音を立てて物語が始まる
決まった台詞じゃ
足りないくらい
人の心は本よりも厚く
だからこそ読み続けていられる
僕等は借りてきたように
生きる言葉を ....
教室の窓が開けられ
春の匂いの風が
冬の空気を追い出す

窓辺に並べられた
小さな鉢に小さな願いが
込められている

妖精の透けて光る
白いワンピースが踊る
音楽室からピアノが聴こ ....
襖をいくつも越えて
床の間に飾られた
ロウバイの黄色い花が
寂しい部屋に
春の匂いを浮かべる

広い部屋を背中にして
眩しい太陽を浴びながら
二羽の鳩を見る

つめたい風の中に
 ....
海に雪が降る
静かな波の上を
流れて染みこんでいく

砂金の砂時計のように
海の底に雪が降りつもる

サカナたちは
光の粒をみつめてる

冬の海の底
人魚は雪をあつめて
空を思 ....
モノに囲まれ暮らしている
ただただ沈黙を守っているモノ達
わたしの部屋にただ在るモノ
それぞれに魂が宿っている
銀河系を漂っているかのように
決められた距離を保ち存在している
捨てられる空 ....
飛び込める場所もないけど
誰かのホイッスルに反応して
パンにジャムはもう塗らないよ
変わっていく自分の心が
傘を広げるように弧を描くと
もう二度と会わない人になるけど
間違えたらそれでも良 ....
瓶の壁を
静かに登る泡
幾つも
幾つも
ためらいながら
少しずつ


飲むか、
と言うと
欲しい
と答える
グラスへ注いで
渡す
ありがとうと
小さな声


あなた ....
青空が凍っていた
あの硬い空は
鳥がくちばしで突けば
割れて落ちて来ただろう

青空が凍っていた
あのクラゲのような月は
雨が降れば
泳ぎだすだろう

青空が凍っていた
あの石の ....
ツララの向こうに

丸い卵のような月がいる

ゆっくりと一滴

落ちて砕ける光

月の色と星の色

眠る花と涙の色

透明なくもりのない世界

最初に水素が生まれ

私 ....
細い枝に寒いねと言いながら
まるくなって頬をつけ合い
仲良く並んで咲いている

女の子がおはようと言って見上げる
ずいぶん大きくなったね
妖精が優しく声をかける

ちいさな頃は傘を差せ ....
1486 106さんのおすすめリスト(3936)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
黄昏のマーチ- ミナト ...自由詩120-5-17
八重に愚かに- ただのみ ...自由詩4*20-5-17
しゃにむに- 自由詩10+*20-5-17
ちいさなかみさま- ゆるこ自由詩320-5-17
異界(改訂)- ひだかた ...自由詩420-3-19
Painter- ガト自由詩2*20-3-19
浅い春- 塔野夏子自由詩4*20-3-19
SUPERSTAR- ミナト ...自由詩320-3-19
月の子- 丘白月自由詩320-3-18
星祭り- 丘白月自由詩220-3-18
カラス- 丘白月自由詩220-3-18
白へ_白へ- 木立 悟自由詩320-3-18
窓辺の少女- moote自由詩220-3-18
朽ちる夢- 卯月とわ ...自由詩220-3-18
エバーグリーン- ミナト ...自由詩420-3-18
人の気持ち- こたきひ ...自由詩220-3-18
星の街- 丘白月自由詩120-3-17
冬の散歩- 丘白月自由詩120-3-17
冬の幻想- 丘白月自由詩120-3-17
微笑みは雪のように- ミナト ...自由詩120-3-17
- ミナト ...自由詩220-3-17
クロッカスの妖精- 丘白月自由詩220-3-16
平安時代- 丘白月自由詩120-3-16
冬の海- 丘白月自由詩120-3-16
モノ- あおいみ ...自由詩420-3-16
方向音痴- ミナト ...自由詩120-3-16
泡、あるいはテンペスト- 大村 浩 ...自由詩620-3-15
冬の青空- 丘白月自由詩120-3-15
夢をみていた- 丘白月自由詩120-3-15
木瓜の妖精- 丘白月自由詩120-3-15

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