気持のいい青嵐、目を閉じる。

湿度がいない隙に
溢れたしょっぱい水を絞りだした、


要らない物は捨てて
新たな柔らかい風を入れよう


ひけらかしたいの大好きな人の
宝もの
 ....
                

夕日が地平に没しても
なお 街々の西の空が
かすかに明るみをおびている
足を止めて
やや赤みがかった
仄白いものを
見ていると
無性に泣きたくなっ ....
かわいそうな方を選ぶなんて
悪趣味だからやめて
映画も本もどうでもよくて
春はアスパラガスがおいしいと言って
そんなことでかんたんに幸せになって
あたらしい恋にはさっさと飽きて
いつの間に ....
かわいそうな方を選ぶなんて
悪趣味だからやめて
映画も本もどうでもよくて
春はアスパラガスがおいしいと言って
そんなことでかんたんに幸せになって
あたらしい恋にはさっさと飽きて
いつの間に ....
休みの日の朝
ガスコンロとトイレを掃除することにしている
付着した汚れが気になる
私は一言多いから

言わなければよかったと
何度も思うのに
沈黙に耐えられず
また余計なことを言う
 ....
花も御団子もそして
忘れてはいけない それは
あなた
三択なんてできない
もしも川で溺れていたら
わたし 全部を
熊になって銜える
言葉でも
抱擁でも 違わなかった
はず

薔薇に囲まれた
木製のベンチでも
暖炉の前の 刺繍の施された
英国製のクッションでも
違いはなかった
はず


禁断の欲情を交わすには ....
動かない水の上に
架かる小さな橋に
枯葉が一枚一枚
落ちる
たびに
思い
出してしまいそうになる
地図の上に屹立する白い
直線 とか

だけが見えた猫の
鳴き声  とか
煤 ....
神様、どうして人間は
自分のことをよく解らないのですか
解ったらつらくて
生きていけないからですか
解ったらつまらなくて
生きる意味がないからですか

神様、もしかして人間は
他人のこ ....
神様、どうして人間は
自分のことをよく解らないのですか
解ったらつらくて
生きていけないからですか
解ったらつまらなくて
生きる意味がないからですか

神様、もしかして人間は
他人のこ ....
かじり取られたたましいが
元のかたちを静かにたどり
川辺を覆う枯れ草に
うたうように立ち上がる


涙が涙を流し去り
夜のひとつの山道となり
何処に着くのかわからな ....
かじり取られたたましいが
元のかたちを静かにたどり
川辺を覆う枯れ草に
うたうように立ち上がる


涙が涙を流し去り
夜のひとつの山道となり
何処に着くのかわからな ....
すべてを話せるのなら
詩なんて書かなかった
人の間に立ち
場に即した言葉を選んでいるうち
いつしか僕らは機械のように
必要最小限しか話さなくなった
これを話せば秘密が漏れる
これ ....
すべてを話せるのなら
詩なんて書かなかった
人の間に立ち
場に即した言葉を選んでいるうち
いつしか僕らは機械のように
必要最小限しか話さなくなった
これを話せば秘密が漏れる
これ ....
やめて

やめてください

知ってます
あなたの好きな詩い人
あなたの横に居る詩い人

少しだけ眠りたい
1人

あなた
2人

知っていた

知っていた

何度も ....
酔い覚めの夜は
歩道橋に佇み
優しい風に身を{ルビ晒=さら}す

アスファルトの白い{ルビ梯子=はしご}から
仄明るい駅の入口へ
吸い込まれゆく
人々

アルコールが少々体内を
回 ....
酔い覚めの夜は
歩道橋に佇み
優しい風に身を{ルビ晒=さら}す

アスファルトの白い{ルビ梯子=はしご}から
仄明るい駅の入口へ
吸い込まれゆく
人々

アルコールが少々体内を
回 ....
あのね

夜のビルヂング 玄関の灯り

ひとつひとつがとても無機質で

なんだか微笑んでしまう


全て温かく 全て懐かしければ

なんと生きづらい

だってそんなにも 世 ....
黒猫の目玉の中に白い顔が写る
赤い唇が漂う
それが写真の中の全てで
僕はソファに寝そべっているのだが
何だかそわそわしてしまう

強い陽光に子供達の日焼けが生える
ビニールの水泳バッグと ....
気取った言葉はいらない

私の言葉で語れるなら

私の本当を語れるなら

それでいい

私の本当は

私を生かし

私に命を与えている

私を不器用に語る

たどたどし ....
気取った言葉はいらない

私の言葉で語れるなら

私の本当を語れるなら

それでいい

私の本当は

私を生かし

私に命を与えている

私を不器用に語る

たどたどし ....
かつて家が建っていたが
津波で流されてしまった
今はもう何もない宅地に
老人はしばしば訪れる
幼い頃近所の友達と遊んだ記憶
自分の稼ぎで建て替えた時の記憶
妻との過去の暮らしが詰ま ....
 山の麓の小さな村に今年も初夏がやってくる。
 黄昏時の老人が野菜を背中にしょっている。
 雁の群れが西の空に飛んでゆくのを目で追うと、
 彼方の空には一番星が瞬いている。

 憧れの初 ....
遅く目が覚めた日曜日
いつもの朝は光を帯びて
眩しく光る幸せ

君の笑顔が元気をくれる
目を擦りながら動き始める

テレビを見ても
相変わらずつまらない
日曜日を表している

昼 ....
いらない
いらない
言葉なんて
いらない

いらない
いらない
文字なんて
いらない

いらない
いらない
もう「私」なんて

いらない
いらない世界に
行きたい

 ....
 
 おはようございます

 微笑む表情がチャーミング

 こんなにいい感じで行き交う人

 和む表情

 安心できる

 好きになってしまいそう

 私の表情

 感じ ....
腸に詰め込まれたその業を吐け
見えぬ角を振り荒ぶり散らせ

吾が其の計略を観よ
吾が其の力を刻め
吾が其の姿に畏怖せよ

其れが業よ
其れが罪よ
これが罰よ

死して尚這い蹲るこ ....
あなたが
幸福を嘯くとき
わたしは微笑むのです

どれだけ濡れても汚れない純白に
欠けながら輝く下弦の月に
あなたは
ことばを尽くして幸福を縫い付ける
咲いて枯れる花々に見向きもせ ....
愛に根ざして

生きている

愛に根ざしているのなら

困難があろうとも

枯れることはないであろう

帰るところは

あなたの愛のふところ

そこで憩い

うるおい
 ....
愛に根ざして

生きている

愛に根ざしているのなら

困難があろうとも

枯れることはないであろう

帰るところは

あなたの愛のふところ

そこで憩い

うるおい
 ....
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