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かくしごとなんて
はじめからなかったはずなのに
生きてると
知られたくないことの
ひとつやふたつあるものでした

できることなら
椅子に生まれて
何も思わずにただ生きて
人を支 ....
 
夜空を歩いてたら
サンタクロースに会った

そのことを君におしえたくて
さがしたけれども
みつからない
君ははじめからこの世界に
いなかった気がしてくるのだから
不思議なものだ
 ....
 
蝋燭が
消えそうになると
まだ燃えている
知らない蝋燭がやってきて
消えてしまう前に
やさしく火を貸してくれる

白く溶ける
蝋を流しながら
傷跡のように
それは残る

 ....
日曜日の午後は
ここからはじまる
たくさんの
命の庭

話したり
話しかけられたり
平日とは違う
あんパンを
ほおばってみたりした

午前中
僕は眠っていたので
午後は
知 ....
技術で
ものにならなかった人が
無意味な言葉を
無意味な数だけ
並べつづけている

誤解されてきた
経済とは
そのように
生き延びることだけで
ありつづけた

今夜も
きっと ....
世界のすべてが橙に染まり
この世ではないまでに
あなたの顔も
わたしの指先までも甘く
飴色の光の一部なのに
すべてはあたりまえの日々の一日の
夕暮れに過ぎないのに
記憶のひとつに ....
いつまでも
空想してるので
年老いたことも知らない

ランドセルを背負って
横断歩道を渡れば
簡単なことだった

この畑には
背の低い木があったはずだ
僕と年輪を同じくして  ....
真夜中
港まで自転車で走る
橙のあかりが点々と
その下に一人
また一人と
釣り人が並んでる

釣れますか
聞いても誰もこたえない
みな透明だから
二人乗りしてきた友人も
いつのま ....
近くて遠い
海底の故郷に別れを告げ
電車に乗って
少しずつ遠ざかる
私の体は群れをなし
回遊魚となって
思いめぐる寒流の
水面に浮かんだ
そこは近くも遠くもない
今の私の終着駅 ....
雲の上には
命があるので
慎重に歩く

私は間違えて
けもの道に入って
母をさがした

いつか
私たちは雲の上で
照らすべき
対象をうしなう
それが対象とも知らずに

 ....
人にたどり着くまで
僕はいったい
何億年待つだろう

その田舎町に生まれるまで
僕はどうして
生きながらえることだろう

生まれてもないのに
生きてきた
時があったんだろうか ....
たんぽぽの
綿毛の浮力で生まれた
子供たち

あたらしい夏を追いかける
その先の
風に乗って

走っても
走っても追いつかなかった
今は春の終わり

見たこともない土地の空
 ....
空のすみずみまで血はめぐり
いつもの午後が
今日も静かにあくびする

ふと目が合って
空の心臓が
止まりそうになった

手を繋いで歩いたら
真っ赤な大きな心臓が
名残惜しそうに ....
育まれた命が
今はまた別な
少し大きな動物を
育んでいる
なき声は言葉であり
懐かしい響きでもあり
意味はまだどこか
はるか遠いところにある
育まれた意味は
やがてまた別な
少し確 ....
わたしはニュースを見た
あたらしく建てられた家の
正午の寝室の小さなテレビで
あの日から時は止まっている
止められたのだ
動くこともない
三十年ものあいだ
沈黙したままで
少しばかりの ....
はじめて会った
気がしないのは
なぜだろう

やさしいまなざし
知っているのは
なぜだろう

話しながら左手を右手で
撫でる癖を知っているのは
なぜだろう

その手のぬくもりに ....
1486 106さんの小川 葉さんおすすめリスト(16)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
椅子- 小川 葉自由詩21*08-11-30
プレゼント- 小川 葉自由詩6*08-11-24
蝋燭- 小川 葉自由詩508-7-28
休日- 小川 葉自由詩708-7-21
経済- 小川 葉自由詩108-7-19
夕暮れ- 小川 葉自由詩408-6-27
道草- 小川 葉自由詩508-6-21
- 小川 葉自由詩1108-6-18
終着駅- 小川 葉自由詩608-6-12
模索する太陽- 小川 葉自由詩3*08-5-31
人にたどり着くまで- 小川 葉自由詩208-5-23
たんぽぽの行方- 小川 葉自由詩308-5-20
空の心臓- 小川 葉自由詩508-5-11
少し大きな動物- 小川 葉自由詩2*07-10-17
青写真- 小川 葉自由詩207-9-21
初対面- 小川 葉自由詩7*07-4-15

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