薄暗くて
静かで
エアコンがよく効いた
水族館で

きみは

狭い円柱状の水槽の中を
鰯の群れが
回遊し続けるのを
呆然と見つめながら

「なんか気持ち悪い」

って呟いた ....
そこのけ、そこのけ
彼女が通る

男前のあんたらも
富を振りまく殿方も
国を動かす権力者も
彼女の前に道をお作り

一人いれば可憐の花
二人そろえば羨望の眼差し、道が空 ....
雪が来ないから だろうか
遠い対岸の君を思い出してしまう
風船のひもをつかむ かのように
手を繋ぎあった昼下がりのことも
雪虹を見た冷たい夕暮れも

   私の影は黒いよね
   青い光 ....
音楽室の
Yちゃんの真新しい椅子の後ろに
Yちゃんの埃を被った椅子
その後ろに
Yちゃんの足が折れた椅子
その後ろに
ばらばらになった
Yちゃんの椅子
その向こうは
床が崩れて
そ ....
たっぷりと綺麗なお湯を張り
たぷん、とそこへ身体を潜り込ませた
暖かな気持ち良さが
ほんのり心地よい

綺麗な
本当に綺麗なそのお湯を
手で掬ってみると
遠くの飢えたいの ....
闇夜


勇壮なる雷雲

其の塊は 他のかたまりの上に

覆い重なりては 雄々しく上昇し 

其れらのうねりは なぜか荘重なるものを

醸し出している

(其の荘重さにたじろ ....
 何度も何度も卒業してきた
 親から離れ
 友人から離れ
 故郷から離れ
 日本から離れ
 冷たいナイフが胸に突きつけられるような
 そんな思いもしてきたけど
 
 今、俺はここにいる ....
いつだって君はそうなんだ
本当は塩ラーメンが食べたいくせに
なんでもいいよと答えてみせる
そのくせ
味噌ラーメンを食べたあと
必ずこう言うんだ
塩ラーメンが食べたかったのに


アイ ....
 夢はゆっくり叶えられてゆく
 意識の底でくすぶる想いは
 知らず知らず現実に顔を覗かせ
 いろんなエピソードを通り過ぎながら
 確実に少しずつ形になる

 その傷も痛みも
 柔らか ....
負けることの悔しさは嫌だけれど
勝つことの苦しさも辛いのかもしれない

負けてしまえば
一度はそこで終わることができるけれど
勝ってしまえば
今度も戦わなくてはならない
次も勝たなければ ....
帰ると、きみがいない部屋で窓を壊すから
風が気持ちよくって
ぼくは
失くした物は見つかるはずだと思う

ドアの外で物音がして
開けるけど姿も見えない いないのだ
夕陽の薄暗さ、なまぬ ....
カーテンの裏に潜んだ結露を
指でなぞると
するすると雫は流れ落ちて
行き場のない小さな水溜まりは
冬の外気と人の温みのあいだで戸惑っている

わたしはうっすらと冷えた指先を持て余しながら
 ....
始まりは何処からか
喩えれば欠けたパズルのピース
風に飛ばされて
均衡が、なかったことになる

そんなある日が訪れることを
支配者は知らない振りをする
砂上の楼閣は初めから
そう、あっ ....
簡単な申請をして
小さなお役所のソファーで
僕らは順番を待ってる
制度はいつも公平で
人に優しい
前に座っている子供が
しきりに咳きこみ
母親と思しき人が
その背中をさすっている
僕 ....
ひとりのほうがましなときだって
誰かを探してる
ひとりよりましな誰かを探してる
暇がつぶせて
楽しくて
鬱陶しくなくて
飽きたらオモチャ箱の中に入れておけて
でも
やっぱりひとりのほう ....
どこにでも入り口があって
どこにでも出口がある
きのう お腹からプール
の水面に落ちていった少年は
生まれる前の夏に
明け方の海岸を低空飛行で飛んでいた

殆ど真っ暗になった庭口では
 ....
あまりに授業がつまんないから
後ろの方の席で
寝たふりしていたんだ

そのうち授業も終わって
学級委員の相馬君が
「起立」って言って
みんなの立つ音が聞こえてきた

それでも ....
自分さえよければいいのだと
平気で人に投げつけるナイフ
一度ささったナイフはなかなか抜けない

みんなが幸せならそれでいいと
心をこめてつくってあげるシチュー
一度飲んだシチュ ....
急いで下さい
家のとなりが火事ですから
すぐ来て下さい
奥さん、落ち付いて
落ち付いてなんで居られません
早く来て下さい
切れちゃった
こういうの困るんですよね
望楼か ....
車窓に映る
男の姿が
昨日よりも
薄くなっていて

山だか、海だか
分からない
暗闇の中の光が

街明かりなのか
船明かりなのか
分からないでいる


夜から朝へ
鈍行列 ....
工夫して
節約して
我慢して
それでも欲しいものが買えず
買うべきものも買えぬまま

苦労して
落ち込んで
叱られて
それでも人に認められず
行くべきところも行かれぬまま

何 ....
{引用=




遠い雲と雫が
まわり舞い

霧の匂いの頁に
痩せた流木が
書き留めた
風の足跡が届く

  さびしさの果てに
  信じるものは何 ?



 歪ん ....
ほら、あんなにさがしていた空が
ここにはたくさんあるじゃないか

気まぐれな
ときにはどしゃぶりで泣きついて
ときにはからっとした笑顔をくれる


ほら、あんなにさがしていた空が
 ....
こわいのです
この果てしない草の海が
どこまで行っても地平線しか見えて来ない
この世界が私はこわいのです

風がびょうびょうと吹き荒れる草原のただなかで
私はひとり立ちすくんでいます
絡 ....
何杯も
何杯も
インスタントコーヒーの素を
カップに入れた

別に勉強するつもりなんてない
ただ私の胃をおかしくしたいの
そうしてその痛みで
私の感情を
全て消し去りたいの

感 ....
こんな冬の夜は
冷えて冷えてしかたないわ
あなたのその熱をもった身体で
わたしのすべてをあたためて

頭のてっぺんからつまさきまで
隙間なくキスで埋めて
あたためて
頭のてっぺんか ....
星は遠く遠く空の向こう
手なんて全然届く距離ではないのに
ひとつ星が空を駆けたとき
捕まえられるような気がしたんだ

でもそれは夢の中の出来事にすぎなくて
当然星なんて駆けてもいなくって
 ....
チャーリーブラウンは後退なんかしない
あの頃に踏みとどまっているだけ
英語の勉強になるならと
無理して読んでみたけれど
やっぱし後退なんてしてくれなかった
それがリアルってやつ
細い線で描 ....
     こたえがわかりました

     もとめてるもの、したいこと、わかりました

     きいてきたあなただけど、つたえられません

     とてもとてもとおくなってしまいま ....
もう昔のこと
ある国があった
その国の人々は
自分が良いと認めたものしか作らなかった
自分が気に入らないものは作っても全て壊した
自分が良いと認めたものしか使わなかった
自分が気に入らない ....
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