見上げた空から
はらはら 葉が
ながれていた

なみだ、かと思った
それは
落ちていたのではなく
夕暮れの空
まっすぐいちれつに
ならんで昇っていた


りょうてから
ふわり ....
曇り空

あの雲を
踏むことができたなら

頭の上には
見慣れない景色があるんだろうな


太陽の光が
雲に反射して
綺麗なんだろうな

一面に広がる白と青


その世 ....
気前のよい兄貴のようで
ぼくはまた
例によって
半日を先生と過ごす


おやつを食べながら
いろんな話をして
アニメのビデオを観る

ぼくが気をよくして
喋りすぎると
先生のノ ....
あめがふる
あめがふる
ぱらぱらと
かさにのる
あまつぶが
こぼれて
みずたまりが
できる

どんよりとしたそらに
うかぶぼくのかおはうつろ
あかいかさだけが
げんじつみを ....
青を求めていた
触れられるブルー

違う、滑り台は派手な赤
玩具みたいで少し残酷な

違う、雲梯はテカテカ光る緑
同じ緑なら地にへばり付く

違う、ジャングルジムは酸っぱい黄
見て ....
手を握りしめる
懺悔でなく
まして後悔ではない
荒れた手を
その皺をつたう
しみる年月を
ただ握りしめる
切実にもつよく
握りしめる
細い手を
よわよわしい時を
迷妄のはての
 ....
 
朝も夜もわたしたちは
わたしたちの身体を
繰り返していく
細く覚束ない手つきで
少しの過ちを訂正しながら
そのような過程を
日々の営み、と
呼んだりもするが
本当は命ひとつの重さ ....
ピストルを背中に押し付けられて
細い路地へ連れ込まれる

そんな夢を見た

銃弾が放たれた瞬間に
ちょうど目が覚めるとは限らない
痛みのない苦痛を味わうこともある

それ ....
毎日が戦場で
しっかりと目を開いて
現実ばかり見ていると
ひとみが乾燥して疲れてしまう
だから そのたびに
まばたきをしてみるのだけれど
そんなとき一瞬
電車の車窓を見ているようで
何 ....
昨夜は母ちゃんが 
皿洗いを終えた後 
ストレスから来る腹痛で 
じっと座り込んでいた 

今夜は親父が 
夜勤警備で老体に鞭打ち 
今頃懐中電灯を手に 
役所の廊下を照らしてる 
 ....
{引用=近道して
とおりぬけた石段に
昨日の雪が つもっている

桜に降る
ちいさな雪が
毛布のように 町をくるむ


あなたは
商店街のゆるやかな坂を下り
あおく ひかる
 ....
 

家? 
賃貸、もちろん。

車? 
たまにレンタカー借りるかな。

金? 
ちゃんと返すよたぶん。

映画?
シネコン行くくらいなら家でDVD。
昔はよく行ってたけどな ....
いい音は
まいにち変わる
天気で変わる
時間で変わる
気分で変わる


いい音は
うるさくない音
いい音は
静かな音
いい音は
こころにしみる音
いい音は
こころをうごかす ....
しわひとつないテーブルクロスに、鮮やかな花々。
ポーカーフェイスの給仕に椅子を勧められ、席に着く。
差し出されたメニューは白紙で、けれど彼は静かに問うのだ。

「ご注文はお決まりですか?」
 ....
――在りすぎる
――喰い過ぎた
そう言い残して
古い{ルビ貘=ばく}の最後の一頭は
{ルビ爆=は}ぜた

現実の中で生きる
新しい貘たちは
限りある食物を摂り
日々穏やかに過ごしてい ....
たった
一つの愛しみを
抱いて
思うところを
見つめ
寄りそう人の
片時


ほほ笑んで
いる
貴女の
握りしめた
左の手の
小さな 小さな
種に
なりた
 ....
図書館の本は
公務員みたいに黙って
読まれる、という役目を
少し怠そうに待っている

田舎の図書館は
どうも品揃えが悪くて
本にも覇気が無い

手に取ってみても
抵抗はしないけれど ....
明日きっとこの時間に思い出す
描写するなんてとても簡単なこと
次から次へ浮かんで消えない情景は重なりあって
何枚でも頭の中で現像されていく
三拍子のあの曲を君が口で真似てみせた
そ ....
街路樹をまたぎ
車道を歩き
寝転ぶ
浮遊感に満ちた気分がクッションとなり
アスファルトは優しい

主張の強いネオンも点滅することをやめ
自動販売機が定期的に息継ぎをしている
大量のジュ ....
ため息はどこにも行かないで
きっと足元に溜まっていく
足の先が冷たいのはそんな理由
もっと積もらせたら
心は何も感じなくなる気がする
べつにそんなこと望んでないけど

二日前 ....
何もないここには
僕だけがあるんだ
中身のない抜け殻みたいな
僕だけが

時の流れが後ろから前へ流れるなら
誰かの想いにぶつかることもあるのかな?

何が出来るんだろうか
空っぽの僕 ....
猫がふっと
夕景に魅せられて

冷たい井戸水
すこしすくって
山影バイバイ

たしかこのまち
年中
5時間目のけだるさ

教会では
渦をまいた
神のラヴソング
それはともか ....
海を見ている

さくり、さくり、
音をたてる足元の砂に
こころ揺らがぬよう
爪のかたちが付くほどに
手のひらを握り

海を見ている

潮騒に混じって
耳に届く ....
掌に溢れる
小さな小さな
名前を持たない海は
誰かが忘れた
いつかの涙

そっと還した砂浜に
魅せた幻想は
いつかの真実

風舞い香る
刹那の宴
海をなくした掌は
冷たさと戯れて
指先を転がしている
 ....
赤い川縁を歩いていた時
僕にとっての君と
君にとっての僕が
同じだなんて信じてた

夕暮れの合図が
街に鳴り響いた時も
どうにもならないことなんて
どこにも無いって信じてた

月が ....
何も起こらない夜に
君を家に送り届けた

何も起こらない夜に
何かを期待していた

何も起こらない夜に
一人舞い上がっていた

何も起こらない夜に
一人で落ち込んでいた

何も ....
あなたのひとみから
こぼれ落ちた悲しみが
約束された事象の
織り込まれた糸を伝い
ぼくを貫く

海底のような
揺らぎのなかで
ふたりの合わさった痛みは
祝杯をあげるように
胸の水盤 ....
雨が
秋、という題名の絵の上に降り注ぐ

細かな水滴が
キャンバスをしっとりと濡らし

少し滲んだ秋が
白い空のバックの中、
浮かび上がる


辺りは静まりかえり
落ち葉のカサカサする音も
どんぐりが ....
日曜の午前九時
小さな風と太陽の光
ホームには数人の待ち人
レールの先はどこへ
夢だったならば全て捨てて

一時間の空白
潰し方が見つからない
それでも待つと決めた
待ち時間と過ごす ....
子供色に笑う
頭の後ろ側で鳴るのは海
煙草の似合う指先
済ませたのは過去の清算
這うような空

呟いてばかりの二人
静かな場所が好き
観覧車の窓を君が曇らせる
ま ....
1486 106さんのおすすめリスト(3930)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空はわたしを抱く- こゆり自由詩20*08-4-27
別世界- 舞狐自由詩3*08-4-27
カウンセリングの先生は- REMINGSセ ...自由詩308-4-27
雨にぬれる- ゆうと自由詩4*08-4-27
色鬼- 木屋 亞 ...自由詩2*08-4-27
握りしめる- Etuj ...自由詩608-4-26
営み- たもつ自由詩10*08-4-26
「夢の中の市場」- ベンジャ ...自由詩7*08-4-26
ふるさと- 沢村 俊 ...自由詩508-4-26
丘の上へ_- 服部 剛自由詩4*08-4-25
家路- はな 自由詩1008-4-25
借物の世界_- 六九郎自由詩2*08-4-25
いい音- ふぁんバ ...自由詩4*08-4-24
白い食卓- ニシオギ ...自由詩208-4-24
- 楢山孝介自由詩308-4-24
むすんで_ひらいて_春の陽よ- ひより自由詩18*08-4-21
- 小原あき自由詩39*07-11-7
「二重の夢」- 菊尾自由詩4*07-11-7
深夜徘徊- 佐々木妖 ...自由詩10*07-11-7
「下り坂からあなたへ。」- 菊尾自由詩4*07-11-6
風を受けて- ふらい自由詩207-11-6
坂の街- ゆうさく自由詩4*07-11-6
午後の水平線- 銀猫自由詩11*07-11-5
記憶の旅先- 見崎 光携帯写真+ ...9*07-11-5
ひとつの月- 松本 涼自由詩507-11-5
【何も起こらない夜】- つむじま ...自由詩5*07-11-5
落日- shu自由詩607-11-5
秋、- イツリ自由詩307-11-5
日曜日の駅と- ねお未詩・独白2*07-11-4
「チョコレート」- 菊尾自由詩6*07-11-4

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131