夏の気配が確かに漂う
まだ肌寒い夕方
この居心地の悪さが
不気味にすら思われ
全速力で駆け抜けようと
試みた後で思い出した
速くは走れないことを
あんまりにも格好悪くって
笑って誤魔化 ....
そとのあかるさは
風のように部屋を訪れる
異国の布の隙間からのエトランゼ
誘うように歌いながら

もう春のワルツでなく
初夏、その一歩だけ手前の
ひと時だけの静けさへの{ルビ招待状=いざ ....
そとのあかるさは
風のように部屋を訪れる
異国の布の隙間からのエトランゼ
誘うように歌いながら

もう春のワルツでなく
初夏、その一歩だけ手前の
ひと時だけの静けさへの{ルビ招待状=いざ ....
ソファの下に隠れていたジグソーパズルのピースが一つ
綺麗な青のそれはいつかのパズルの空

わたしは貴方というパズルのピースに成れているだろうか
複雑な絵の貴方を構成するピースの一つに
真ん中 ....
休日のぎょうざ割引き75円
つい貧乏性で買ってしまった
詩にしがみついた死神と言われたくないが

売れないホステスに肩入れするみたいに

研修中の保険屋さんになった50過ぎの彼女がちょっと ....
まあ逆さま
二日酔いのまんま
ちらつく場所を
追って昼下がり

誰かの家
誰かの居場所
僕の家
僕の居場所
あーなんかちがう
違うのは罪なのさきっと

古びた溺れ
まだ酔 ....
すでに起きたのか 
これから起きることか
おまえの吐息 ひとつの形のない果実は
始まりと終わりを霧に包み
不意に揺れ 乱れても 損なわれることのない
水面の月の冷たさへ
わたしの内耳を し ....
どこかで誰かが泣いていても

私はまったく気がつきません

どこかで誰かが笑っていても

私はまったく関係ありません

けれど

今日も沢山の人が感情を殺して生きている

 ....
彼方少年はいつも彼方を駆けている

街の彼方を
丘の彼方を
地平の彼方を
世界の彼方を

彼方 という成分が
分離しようもなく組み込まれてしまっている

だから
たとえば
自ら ....
赤いボールペンばかりインクがなくなっていく
これでもう4回目の買い物
忘れない様に赤のインクを握りしめてレジへ
研修中のお嬢さんは
奇妙な顔をして作業をこなす

3つパックのプリンと無糖の ....
ドクイチゴのジャムはどうですか
焼きたてのパンにぴったりです

あの日貴方にぶたれた頬は赤く染まりました
初めての衝撃から幾回も繰り返された蛮行は
わたしをわたしにしてくれました

一瞬 ....
弱る体を

支える枝

細くて強い

優しさ甘え

触れる花は
 
儚く柔らかい

永久に生きる

毎日が私の

一つ星
むせるような息苦しさが
深い色の雲とともに立ち込め
空の青を覆い隠し
陽の光を閉じ込め
明日という希望を
もう少し先に追いやる

息をするのを少し我慢して
涙を零さないように
歯を食 ....
真っ白になった心は柔軟にわたしの体へと帰ってきた

どんな形にでも変化をするのだから

彼のソレとピッタリくっついてくれても良かったのに

彼の穴にピッタリ嵌ってくれれば良かったのに

 ....
ちいさな公園で
ブランコをこいでいる
あれはともだち

ほうりだされたカバン
あそびすり切れたクツ

おりおりのかわいい花
うつりかわる葉のいろ
近くなる遠くなる空
すりむいて熱い ....
あたらしいのか
なつかしいのか
そんな距離感の友への手紙を持って
五丁目のポストへと急ぐ

この町にも一つ 真っ赤で寡黙なポスト
いつからあの場所で立っているのだろう
いつまで赤いつもり ....
廃屋になっているのに
ばらの蔓が家中を取り巻いて
賑やかに花を咲かせているのでしょう

公園では透明な子どもたちが
鎖の浮き出たぶらんこで遊びながら
漂う香りをぱくぱく食べています

 ....
川沿いを歩く
アスファルトが敷かれた道と
コンクリートに囲まれた川

空気が止まっている夜に
桜がひらひらとこちらへ
回転しながら降ってくる
街灯が至近距離で照らしだす枝に
花はもうま ....
語彙のとぼしい
おまえの話は実に難解だ

実に難解だが
実に、真っすぐでもある

何か、
大発見があったのだろうか
きらきら輝くその目に
応えてやりたくて
必死に推理する
 ....
雲の隙間から降りてくる
やわらかい陽射しから

「  」

って聞こえた


それが
はじまりで
それで
おわりのようだった

結局
きみにとっては
ってつぶやいた
空 ....
あの星にも、かつて誰かが何かを願ったのだろう。
同じ星空を見て、あなたもきれいだと思っているだろうか。
遠い遠いあなたにも、いつか出会えるだろう。夢を見つづけているかぎり。
だって、同じ星空を見 ....
人間にとって向上心は
不具合だったのだ

空を飛ぼうと
飛行機を作ったが
戦いを酷くした

いつもそばに居たいと
通信機を作ったが
かえって孤独になった

笑顔を残そうと
映像 ....
零れそうな雫に
思わず伸ばした手を引けず
しとり、と潤った手の平が
少しくすぐったい

いずれ
ひたひたと満ちる朝に
夢の始まりと終わりが
分からなくなる
君の夢の終わりが
僕の夢 ....
零れそうな雫に
思わず伸ばした手を引けず
しとり、と潤った手の平が
少しくすぐったい

いずれ
ひたひたと満ちる朝に
夢の始まりと終わりが
分からなくなる
君の夢の終わりが
僕の夢 ....
わたしは黒いプードル
年齢は10歳
人間で言えば60歳を過ぎた
おばあちゃんってとこかしら

わたしは今、ある事情から
ここ、下北沢のペットショップで
里親さんが来てくれるのを待って ....
新しい季節は いくつかの出来事を
思い出に変えていく 流れつづける川のように
流れない肉体を持て余し 大切だったもの
手を伸ばしても 届かなくなっていくばかり


言葉にできる言い ....
樹木の恥じらいが小鳥の逢瀬を覆う頃
光を浴びてあなた
光を断って歩き
文字から浮き立つイメージのように
境界を越えて往く
今朝の雫にふるえながら幼さを脱いだ
蝶のように 華やぎながら
― ....
 整いすぎた言の葉に揺れる心は幼くて
 何を何の為に信じるのかすら分からなくなる。
 今日の夕暮れは冗長だ。
 そのうち私は僕になる。

 さなぎが蝶になる季節。
 過去の不幸を乗り越 ....
旅行先で路線バスに乗る
車窓から見える
街並みや人々の様子

気になる名前の停留所で下車して
気ままに自由に歩き回る

道の駅に行けば
地元のものが並び
どれも買ってみたくなる

 ....
車輪の下ほど甘美でも無いが
歯車の間ほど滑稽でも無い
それを中途半端だと自嘲もするが
どこかで信じている
未来は俺らの手の中だと

いや
それもどうか分からない
握った限りの砂なのか
 ....
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