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星の底の星
海を焼く夜
はるか下の白い崖には
風が暗く渦まいている


虹に近づいてゆく気持ち
虹から降りそそぐもののなかを
歩いてゆく気持ち
虹に染まる気持ち
 ....
痛みを持たない笑顔から
毒も疫病もない広場へと
脈打つ雫が落ちて来て
紙の上には無い言葉を晒す


今は誰からも忘れ去られた
早死にの国から群れは来て
陽に焼けた影の落 ....
空に生えた逆さの地から
何かが幽かに降りつづく
鉄の網目を埋める鳥
花の名を鳴く 花の名を鳴く


暗がりの奥を転がる音
崖から指まで 静けさに紛れ
時おり色になり ....
双つの矢が
雨にまぎれ 落ちてくる
見るものの影を
激しくはためかせながら


夜から朝
残る風の門
片目だけの雨
手のひらの雨


はためくものがうずくま ....
氷山にあいた窓に
鳥と気球と蝶がいて
空を見たまま飛べないでいる
ひとつ 逆さのアルファベット


雨の隣には雨
その隣にも雨
雨のむこうの雨
雨のふりをした雨
 ....
風と水たまり
鉛筆 かくれんぼ
雨と雪の服
画用紙の端から端


暗い明るさ
午後の未来
胸の苦しさ
十月十日


横ならびの虹と径
賢くない鴉が啄ばむもの
 ....
降るもの終わらず
落ちるもの終わらず
水の底とどかず
降りつづけ 落ちつづけ


陽は漂い
鳥の背の上
曇と海のまばたき
隠すことのできない目


眠た ....
埃まみれの
赤と黒の上に降り
焼け途切れゆく痛みだけが
春の汚らしさをすり抜ける


夜の空の水時計を
径の光が照らしている
窓に溢れ やがて散る
一夜の ....
雨の鳥
夜は狭く
髪の内の海
霧は軋む


いつのまにか 朝は文字になり
昼には音になり 土に吸われた
夜は ひとりだった
夜は あたたかだった


む ....
ひとくちの水ほしさに
幽霊は夜に立っていた
眠りと死の違いを
未だわからぬまま


あらゆる終わりに優しさは無く
ただ悲しみばかりが晴れわたる
舟漕ぎ人夫の
沈みゆく ....
霧と緑が
空に到くほど昇り
その反対側は
水平線を覆い尽くしてのびている


夜と鴉は無言で争い
少しずつ異なる記憶が
水たまりの底に並ぶ
小さな波に歪みなが ....
鳴かない鴉の群れのなかで
黒い氷が鳴いている
解けては凍り 重なる肌を
斑な闇にまたたかせている


沈みかけた三日月が
ほんの一瞬むらさきになる
帆船が入港し
乗り ....
夜の下には現れない
白い色からのびる光
床に土に空に刺さり
細く細く動かない


赤い涙
まだ触れていない箇所を目に当てる
朝に止まる時計
左側の景の震え

 ....
積み重なった埃が
本を燃すことなく
本のまわりに燃えてゆく
背表紙と虫殻を照らしながら


奥に詰められた本に影は無く
どこまでも立ち並ぶ棚だけが
爆ぜる炎に揺すられつ ....
緑の宙に貼り付いた羽
暗い曇をくぐる曇
二番目の指で涙をこすり
終わらぬ宴の後を追う


くちびるとねじれ
溶け合う朝と みずいろの水
ひるがえる ひるがえる
火と灰 ....
空飛ぶ家の 群れのなかに棲み
扉から一歩を踏み出せずに
眼下にひろがる風と原
飛び交う家々を見つめていた


街 クレーター 街
人と原は円く分けられ
薄い緑に吹かれて ....
光に針をかざし
動かぬものを 動かそうとする
器に満ちた水
浪に囲まれた凪
動かそうとする


熱を感じること
熱を奪うこと
逃げ去ること
偽ること


緑の ....
瞳が何処かを巡っている
まばたきの度に新たに生まれ
暗がりに浮かぶ光の紋様
見つめては見つめては泣いている


吹雪 涙
同心円の羽の渦
ひらき ふるえ
問う

 ....
死ななくてもよかったたましいに向けて
打ち鳴らされる打ち鳴らされる鉱と金属
棄てられては増す つばさ けだもの


重なる紙のはざまの光
紙の上に浮かぶ珠
ひとつ持ち ....
夜明けに渦まく陽の前に
同じ大きさの樹が被り
風 振動 目覚めるもの
散る葉を鳥に変えてゆく


白いまわり径を
囲むみどり
水の音 鈴の音
冷たい警笛


空 ....
水路を覆う雪を
流れに向かって蹴り落とす
他人の家の庭に入り込み
ただうろうろしているうちに
出られなくなる




あれは 何をしているのか
せっかく死ねたのに
 ....
銀と灰の
やわらかな壁に囲まれた狭い通路が
縦に立てかけられた
白い布団のようなものに満ちていて
そこを通り過ぎて少し戻ると
金にかがやく部屋があるのでした



 ....
巨大な火のなかの
ローラーコースター
冬に 冬に
突き刺さる倒木


午後は昇る
手のひらは消える
望まないものばかりが現われつづけ
径はさらに狭くなる


む ....
巨大な火のなかの
ローラーコースター
冬に 冬に
突き刺さる倒木


午後は昇る
手のひらは消える
望まないものばかりが現われつづけ
径はさらに狭くなる


む ....
浪と雷鳴
岩に散る火
曇を照らす
縦を照らす


海は白く
雨の柱
かき混ぜながら
自ら溶けて


夜明けを吸い
夜明けを吸う
何処へも行かず
止まぬ震動 ....
銀の銛が突き刺さり
青と金でできた腹から
ひまわり 硝子 晴れの日の雨
街の入口の門に散らばる


砕けひろがるものの先に
ちぎれた鉄や鉛があり
多眼の宝石の角度から
言 ....
かじり取られたたましいが
元のかたちを静かにたどり
川辺を覆う枯れ草に
うたうように立ち上がる


涙が涙を流し去り
夜のひとつの山道となり
何処に着くのかわからな ....
かじり取られたたましいが
元のかたちを静かにたどり
川辺を覆う枯れ草に
うたうように立ち上がる


涙が涙を流し去り
夜のひとつの山道となり
何処に着くのかわからな ....
 



光を梳いた暗がりの川
朝と朝と朝の波音
刃の羽のはじまりと終わり
かけらを悼むかがやきの径


何処へも行けず 此処で眠る
水はさらに遠くなり
暗がりは暗がりのままか ....
乾いた滴の跡が幾つも
木板の上につづいている
溝の流れから逃れた子蜘蛛が
葉に残る滴を見つめている


遅れてばかりの日時計に
忘れた夢がよみがえる
水彩の音
水彩の ....
1486 106さんの木立 悟さんおすすめリスト(39)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鉱に繁る水- 木立 悟自由詩120-11-3
はじまり_はじまる- 木立 悟自由詩320-10-8
棄園約定- 木立 悟自由詩320-6-17
花と灯り- 木立 悟自由詩320-6-3
水光片- 木立 悟自由詩620-5-22
白へ_白へ- 木立 悟自由詩320-3-18
冬_午後_浪- 木立 悟自由詩220-3-4
ひかり到く手- 木立 悟自由詩319-1-9
ひとつ_警笛- 木立 悟自由詩318-11-7
ひとり_ぬかるみ- 木立 悟自由詩618-10-27
ふたつの色- 木立 悟自由詩418-10-19
ひとつ_光輪- 木立 悟自由詩318-3-3
ひとつ_さむさ- 木立 悟自由詩418-2-21
夜と言葉- 木立 悟自由詩218-2-12
夜へ_喉へ- 木立 悟自由詩818-2-4
白と白- 木立 悟自由詩818-2-1
ひとつ_指して- 木立 悟自由詩718-1-28
ひとつ_痛み- 木立 悟自由詩718-1-22
ひとつ_みちびき- 木立 悟自由詩718-1-17
うたげ_かんむり- 木立 悟自由詩318-1-12
ノート(死神)- 木立 悟自由詩117-7-3
ノート(54Y.4・7)- 木立 悟自由詩317-7-3
ふたえ_ささやき- 木立 悟自由詩317-6-26
ふたえ_ささやき- 木立 悟自由詩317-6-26
砂と_巡りと- 木立 悟自由詩317-6-24
瓦礫_またたき- 木立 悟自由詩317-6-17
道へ_ふたたび- 木立 悟自由詩317-6-11
道へ_ふたたび- 木立 悟自由詩317-6-11
水へ_ふたたび- 木立 悟自由詩317-6-9
双つの色- 木立 悟自由詩517-6-2

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