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線路の脇の赤茶けた砕石の荒野
そこに芽吹いてしまったジシバリ
細長い茎のてっぺんに
ちいさいタンポポに似た花を掲げ
電車が来れば車輛の下に潜り込むほどレールに近いのに
倒れずに
ふらふ ....
蒼いインクを流し込まれて
世界は行き暮れた
やがて長い夜が明け
暮らしの屋根から細く立ち上るかまどの煙や
打ち寄せられた農具さえ
インクの色に染まっていた
それでも 鐘の音を聞くと ....
あらかじめ赦された裏切りを
ゆるせなかったのは私
錠前を下ろされたドアの内側に
想いを閉じ込め
潜り抜けて
羽化する幼虫を
みんな潰し
化石するサナギのうたを
うたった
....
忘れることができたのは
ついに自分に勝てたから
ではなく
燃え盛っていた胸の火が
ただ儚くもかき消えたから
恋慕い
ついに手に入れたもの
手に入らなかったものたちが
木立の間に ....
みたこともない
みなみのくににむかって
いっせいに とびたつ とり
ないかもしれない
あした にむかって
ゆめを 放つ
たどりつけるのかどうか
じつはわからない
ふゆのむこ ....
どうしても見つけられなかった
理由を君は見つけたんだね
そんなささやかな
ありふれた
大切なものを
長い間探していたことにも
ついに見つけるまで
気が付かなかった
母さんも ....
腰まで雪に埋まり
全身で空を指す暗緑色の矢印
風に翻弄されないしなやかな直立
透明を深める濃い青の奥から現れる
最初の星屑に
放射冷却を告知する
耐えているのではないが
嗤 ....
言葉でも
抱擁でも 違わなかった
はず
薔薇に囲まれた
木製のベンチでも
暖炉の前の 刺繍の施された
英国製のクッションでも
違いはなかった
はず
禁断の欲情を交わすには ....
高架下に流れ込む
川は
いつも後ろ姿
追い越したくても余地はなく
一定の速度を保持し
行列を維持して
たどたどしく
けれど確実に
進んでいく
迷いながら
躊躇い ....
心配していることなんてきっと
うんざりするほど感じているだろうから
心配してますアピールなんてしない
幸せを願っていることなんて
どうせ痛いほど感じているだろうから
言わないでおく
心配 ....
もう怖いものはない
願いは
叶ったんだね
神様は
応えてくれた
長い間祈りつづけた
切実な想い
どんなことにも
動じない
情に流されず
欲望に負けない
容易く泣きもしない
理性 ....
1486 106さんのLucyさんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
いつからそこにいたのだろう
-
Lucy
自由詩
10*
20-10-15
歌
-
Lucy
自由詩
13*
20-6-27
予言
-
Lucy
自由詩
5+*
19-11-15
晩秋の空に
-
Lucy
自由詩
9*
19-11-6
球根
-
Lucy
自由詩
21*
18-11-11
理由
-
Lucy
自由詩
9*
18-3-4
明日の予想最高気温は氷点下六度でしょう
-
Lucy
自由詩
9*
18-2-13
和音
-
Lucy
自由詩
5*
17-6-11
夕暮れの赤い川
-
Lucy
自由詩
9*
17-5-30
君の誕生日
-
Lucy
自由詩
11*
17-5-10
鉄の心臓
-
Lucy
自由詩
4
17-5-7
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