すべてのおすすめ
海辺の街で育ったので、食卓にはよく魚があった。
その中でもいわしは定番で、母は何十匹も小さないわしをさばき、わたしたち姉弟三人は刺身が大好きで、先を争うようにそれを食べた。
その際に出るいわしの骨 ....
創作をやっている人ならば、公募に応募して自分の作品の評価というものを
知りたいと思う人は少なからずいるかもしれない。
そんな方に、なにかの参考になればと、まあ、ならないかもしれないが、記しておきた ....
左手にヘアアイロン、右手にスマホ。高校生の娘は朝の忙しい時にも、そんな習慣を欠かさない。前髪がそんなに重要なのか、ラインでどんな大切なメッセージがあるのか、聞きたいところだが、朝から言い合いたくない ....
(だれか、この腕を解放してくれないだろうか)
そんな声が、帰りの車中で本を読んでいると、心の背中から聴こえてきた。
確かに私たちは「繋がれて」いると ....
八月十五日は 終戦記念日ですが、それは あの玉音放送が放送された日だからですが、
本当の意味で 戦争が終結したのは、七十年前の九月二日だということを 私は今年になってはじめて知りました。
....
最近になるまで気がつかなかったことであるが、わたしは仕事でよく手を使う。いや、手が仕事だと言っても過言ではないくらいに。べつに美容師やエステティシャンやマッサージ師ではない。某公共料金の申込書の封入 ....
放課後、中学校の西向きの図書室には、まぶしいばかりの光が降り注いでいた。
全校六百人ほどの生徒の中で、読書なんて今時流行らない趣味を持つ人は、おそらく少数派だ。調べ物ならパソコンで事足りるし ....
自分という存在が、絶対的にひとりだと、気づいたのはおそらく子どもだった頃と思う。
なんでもない日の、なんでもない朝。赤いランドセルを背負い、竹で出来た定規をそのふたの隙間からのぞかせていた、小学校へ ....
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)と広島交響楽団が共演するクラッシックコンサートに行く。
「平和の夕べ」と名付けられたそれには、ほぼ空席はなかったが、二階席中央ぽっかり二列だけに誰も座っていないところが ....
人形の家のノラのようにように妻は家を去った
軽薄でもなく明るく出て行ったものだ
公証人のまえで離婚の書類を書いた
そのあとでコーヒーでも飲もうと言い出して
でも埼玉の東松山などにはマックさ ....
あなたは何処に生きていますか
過去に未来にそれともめちゃめちゃ現在ですか
どこにいようと生きていてくださいね
高校野球もたけなわで猛暑のなかでもけっこう人間は
9回ぐらいの攻守もできるもの ....
等速運動をつづけているうちに鳥は羽根をもがれて
上腕二頭筋と三頭筋間のしがらみに別れをつげる
慣れない歌をうたいつづけて喉が嗄れたよるは
冷蔵庫のかたちをした夢をみる
B♭ないちにちの ....
サイモン&ガーファンクルの「コンドルは飛んで行く」を聴くたびに
南米インディオのフォルクローレである「花祭り」を連想する
ケーナのここちよい響きにつつまれた僕にとっては幸せな楽曲である
スペ ....
なぜか通夜や葬式に雨が降っていることが多かった。
人が死ぬということ、世界のどこかで雨が降るということは、あっけないくらいあたりまえのこと。けれど自分にとってゆかりのある人の死は、雨があがったあ ....
人が奥歯を噛み締める時はどういう時だろう。
何か重いものを持つ時とか、野球でバットを振る時とか、一瞬に自分のありたけの力を込める時とか。
もしくは、口に出来ないような怒りに対して耐えるほかない時と ....
満八十歳となりて
今日80歳となった,寿命の平均だそうだ。4年前から卓球を始めている。
スポーツ麻雀と碁を1年前からはじめた。そしてコーヒー喫茶のボランティアー
も4年目になる。週2回クリスチャ ....
××市役所からお知らせです。 本日職員を名乗る者から還付金があるので口座番号を教えてくださいなどと言う電話が市内にかかって来ています。もしそういう電話がかかって来たなら、くれぐれも注意するようにし ....
テーブルの上に、あした買ってきたりんごを置いてあると言う。
もちろん、そんなもの私には見えない。母だけが見ることのできるりんごだった。
今朝も雨が降っていた。桜の季節はいつも雨に邪魔され ....
今年の桜は早かったようで、娘の高校入学式にはすでに満開を過ぎて、けれどもかろうじて花は残っていた。この季節、日本は桜の国になる。わたしたちは桜の国の住人になる。お祝いごとがそんな時期と重なるのは、 ....
僕の会社では陰口が横行している。同僚などは皆知らないうちにあだ名で呼ばれているのだ。特に上司にはよく胡麻を摺る社員を皆是々さんと呼び、口やかましい上司を非々さんと呼びあっていた。
そんな中にあっ ....
今、私は冬の終わりと春の始まりのうすごおりのような、境界面にいる。(、のだと自覚する)
今日は暖かくなると天気予報が告げている。自転車通学をしている娘の防寒ジャンパーが玄関に置き去りされている。 ....
ささがきに思い出すのは小刀で鉛筆削った美術室/午後
ごぼうのささがきは、どこか鉛筆の芯を削ることに似ている。
違っているのは、ごぼうに求めるものは皮と実の部分であって、鉛筆に求めるものが芯の ....
ポケットは好きだ。
もし、この世界からポケットがなくなったら、ぼくはきっと、お猿さんになっちゃうだろう。いちばん好きなポケットはダウンジャケットなんかについてる、ハンドウォームポケットっていうや ....
推理小説はあまり読んでいない。
でも覚えているチャンドラーの造形なる私立探偵フィリップ・マーロウの科白。
「タフじゃなくては生きて行けない。優しくなければ生きている資格はない」
あんまり ....
友人の車のターボチャージャーがいかれて修理に15万ほどもかかるので
通勤の足の無い友人に僕の車を貸してある。
僕はといえば通勤は自転車で5、6分歩いて10分というところなので
日常的に自分の車に ....
スーパーマーケットで、安寧芋という名前の芋を買ってきた。鹿児島の種子島の特産品らしい。
よく出回っている鳴門金時芋より少し高いけれど、トースターで焼くと黄金色の身は柔らかく溶けるようで、それだけでも ....
何事においても、排出する事に快感を覚える。
排泄行為は言うまでもない。
お風呂も毎日一時間以上入って、汗をダラダラ流す。
風邪をひいたらラッキーだと喜ぶ。
鼻水を出す喜び、咳をして腹筋使って、 ....
秋の雲、と聞くと鱗雲のような、空の高い層にある雲を思い浮かべるが、その日の雲はロールパンのようにふわふわとした、いわゆる綿雲だった。言ってみれば季節はずれのその雲の形に、それでも僕が秋を感じたのは、 ....
「土砂崩れのあった山のあたりは 幾たびかの土石流が重なりあってできたので、昔の地名には、 それが残っていたらしい。」と、母が どこからか聞いてきた。調べてみると 阿武山というのがある。
【阿】という ....
私は蝉の声の中で、ひぐらしのものが一番好きである。少し緑がかったボディに透き通るような翅というビジュアルも美しいと思う。夕暮れや明け方にカナカナ……と聴こえてくれば、夏の終わりを含んでいるようでなん ....
泡沫恋歌さんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(84)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
いわしの骨からあげ
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そらの珊 ...
散文(批評 ...
7
15-11-11
北原白秋顕彰短歌大会
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そらの珊 ...
散文(批評 ...
3*
15-9-26
こらえれば海路の日和あり
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そらの珊 ...
散文(批評 ...
8
15-9-4
束縛の必要性
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あおい満 ...
散文(批評 ...
4
15-9-3
九月二日
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るるりら
散文(批評 ...
11*
15-9-2
紙折る手
-
あおい満 ...
散文(批評 ...
2*
15-9-1
【驟雨】志なかばでお亡くなりになられた松山椋さんへ
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そらの珊 ...
散文(批評 ...
6*
15-8-26
夜更けの紙相撲・静かなお盆
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そらの珊 ...
散文(批評 ...
10*
15-8-18
「平和の夕べ」コンサート
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そらの珊 ...
散文(批評 ...
9*
15-8-11
僕がいつまでもつたえようと試みる大好きな詩友たちへなんてne
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梅昆布茶
散文(批評 ...
7
15-8-10
夏に
-
梅昆布茶
散文(批評 ...
5
15-8-8
蝸牛考
-
梅昆布茶
散文(批評 ...
7
15-8-7
花祭り
-
梅昆布茶
散文(批評 ...
7
15-8-5
夜更けの紙相撲・今日もどこかで雨が降る
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
6
15-7-3
夜更けの紙相撲・6月4日むしば予防ディ
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そらの珊 ...
散文(批評 ...
10*
15-6-11
満八十歳となりて
-
生田 稔
散文(批評 ...
3
15-5-7
狙われた街
-
アラガイ ...
散文(批評 ...
3*
15-4-20
あしたのりんご
-
たま
散文(批評 ...
14*
15-4-19
夜更けの紙相撲・チルチル_サクラ
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
11*
15-4-14
是々非々さん
-
アラガイ ...
散文(批評 ...
2*
15-3-21
うすごおり
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
11*
15-2-23
夜更けの紙相撲・如月のきんぴら
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
9*
15-2-21
ポケットのひと
-
たま
散文(批評 ...
16*
15-2-16
ハードボイルド
-
梅昆布茶
散文(批評 ...
5
15-1-27
赤いモペット
-
梅昆布茶
散文(批評 ...
9
15-1-19
夜更けの紙相撲_霜月あるいは食物月(おしものづき)
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
15*
14-11-15
排出の快感
-
桐ヶ谷忍
散文(批評 ...
9*
14-11-8
秋の雲
-
八布
散文(批評 ...
2
14-10-24
阿武山
-
るるりら
散文(批評 ...
9*
14-10-6
夜更けの紙相撲_夏の墓
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
10*
14-9-3
1
2
3