すべてのおすすめ
生前葬に誰も来ない あの晩、月は出ていたでしょうか。
風は無かったように感じます。
広い公園の芝の上のベンチに一人腰掛けていたあの晩です。
死が最も私にその身を寄せていたあの晩です。

私はどんな些細な言葉 ....
 
目がさめると

しぼんだ わたあめ

しぼんだ ふたり




 
十日後の蛹は還った、土に
それはどこかの子供に
踏まれてしまったから


大地を踏みしめることを
生きている事だと教わった

羽ばたくことを
人間たちは許さない


 ....
 河川敷の少年野球
 バックネットにへんばりついていた
 アロハシャツのオッサンが
 グラウンドに入り込んでくる

 小柄なオッサンは
 ウェイティングサークルまでやって来ると
 いきな ....
白いコーヒーカップが
モジモジしている様子なので
どこか痒いのかと思い
指先でひとしきり掻いてやった
すると紫色の煙が立ち昇り
ケータイの着信音みたいな
安っぽいファンファーレと共に
 ....
ほんものがほしい
出来れば触れられるもの
出来ればあたたかいもの

ほんものがほしい
あなたもそうだとおもう

ほんものですよ
そう言って触れてあげたい
なのに自信がない
ほんもの ....
詩人の方々
告白します
手元にある数十冊の詩集
八割以上は古本屋で買いました
おまけにほとんど百円コーナー
いくつかの本には裏表紙に
詩人のサインと送った相手の名前
生々しく痕跡本です
 ....
いつか
凪いだ海原にお月さまをみた
空にもお月さま
うさぎがお餅をご馳走している
海のお月さまには
お魚は何をご馳走するのだろう
と案じた
過去をわたしは持つ

早すぎる目覚めに
 ....
逃げるために酒を飲んでる訣じゃない
逃げるために仕事に没頭してる訣じゃない
酒に酔って仕事に夢中になって
忘れられる程ひとの頭は
少なくてもぼくの頭は単純ではない

いつも打ち合わせをして ....
通っている喫茶室の中に
硝子張りの電話ボックスがある

おそらく四年ほど
通ってはいるのだが

まだ其れを利用している人は
見たことがない

また自分も
まだ利用したことがない ....
私は八月の夜、
声なき慟哭に揺さぶられた。
慟哭、ではないかもしれない。
声はかすれていたから。
だが、あれは「慟哭」だった。
だって声をあげようにも、
隣 ....
吐瀉物の中にダイヤやルビーやエメラルド 白金の雲が天球を流れ
大きな波はぽちゃぽちゃと音を立てて
わたしたちは海を見下ろす小高い丘陵の
点のような椅子に腰掛けていた
腰掛けて
水平線のあやうい空気の色をなぞりながら
ゆっくりとテ ....
特技ショーに安田くんもでるって言ったから

安田くんなにするのって聞いたんだ

そしたらまだ決まってないって言うんだ

そんなの特技ちゃうやろって思ったけど

安田くんは手から鉛筆が落 ....
8月の戯れに嫌気がさした 
僕はとろけたチョコレート色に 
世界を塗ったくりたい気分で
ほんの数秒ずれた 
シャッターチャンスで 
笑っている
夕陽が落ちてきて 
浴槽をレモン色 ....
(夢をみて 過ごす)
(夢だけをみて 過ごそうとおもった)


7月10日

よしくんが 蝉の抜け殻の中に
ねり消しを詰めて
ブロック塀の上に置いていた
きっと
中身がある
て  ....
お母さん 今日で8年経ちます
さっき シロップ入りのアイスコーヒーを注ぎました
ドトールのではないけれど

どうぞ飲みに来て下さい

   私は一分おきにグラスの減りを見てしまう

お ....
きのう人間になりました 窮屈そうに
眉を寄せて
酸っぱそうに
唇をとんがらして
真剣に考えを巡らせている

そんな横顔を
眺めていたら
不謹慎にも
笑いがこみ上げてきて
君に怒られた

取り繕うこ ....
昼間のうだるような夏の空気に
すっかり力を
すっかり リカちゃんは わすれました

あまりにながいこと 西日の中にいたものですから
セルロイドのように 時間も すっかり やわらかくな ....
プラヌラスキフラストロビラエフィラ
呪文のように覚えているのは
予備校の先生が絶対にこれだけは
おぼえておいて損はないぞと言った
生物の秘密兵器

必ず出題されると信じて
歩きながら
 ....
かつて夏の日に幾千万の蝉たちが空へかえった 
その日の灼熱はすべてを焼き尽くした 八月の焦土

大きな鳥の影が空を覆いポトリと卵を落とした
破壊と悲惨の卵 子供たちを奪い去った卵

何の大 ....
いまは何一つ好きにはなれない

しろい夏に鳴き終えて落下する少女

夏は夏らしく振舞うことで時を虚ろにする

日に焼けたこどもたちよ

謎が謎でなくなる未来

夢に見たものの本 ....
ケーキを食べるためについている口だ 駅前に
アーケードの架かった商店街がある
八割方の店舗はシャッターが下りた状態のまま
今やその役目を
郊外型の大きな店舗に奪われてしまった

下野薬局の前の
排気ガスで煤けてしまっている ....
たまにあるんです

自分でかいた詩が

よくわからない時が
非戦闘員の大量虐殺



言い訳はどうとでも出来るだろう


戦争を早く終わらせるため

連合国側の人的損失の軽減

卑劣な戦争を起こした報い

人を人として扱わなかった ....


風の強い日 姉さんは洗濯物になる
海からの風は 姉さんを裏返したり表にしたりする
はたはたと身体の鳴る音にいちいち反応しては
子供みたいにはしゃいでいる
時折 砂混じりの風が当たると ....
ひとりごとのボリュームをあげた
そらの珊瑚さんの自由詩おすすめリスト(7661)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生前葬に誰も来ない- 北大路京 ...自由詩6+13-8-12
生かされる事。- ヒヤシン ...自由詩3*13-8-12
わたあめ- 殿上 童自由詩25*13-8-11
十日後の蛹- ニワコ自由詩3*13-8-11
愛と誠と福本豊- 平瀬たか ...自由詩6*13-8-11
The_Wind_Began_To_Howl- 壮佑自由詩17*13-8-11
真実の手- 朧月自由詩513-8-11
告白と言い訳- ただのみ ...自由詩24*13-8-11
さよなら- もっぷ自由詩613-8-11
或る命について- HAL自由詩7*13-8-11
お気に入りの席で- ニワコ自由詩2*13-8-11
慟哭〜あるいはそれに近いもの- 田園自由詩213-8-11
吐瀉物の中にダイヤやルビーやエメラルド- 北大路京 ...自由詩313-8-11
海辺の丘陵で_〜Sせんせいに〜- オイタル自由詩6*13-8-10
特技ショー- 吉岡ペペ ...自由詩213-8-10
レモネードサンセット- マーブル自由詩513-8-10
いつかの夏の日記_みたいなものあれこれ- 佐東自由詩1113-8-10
母へのうーとーとー- 朝焼彩茜 ...自由詩1013-8-10
きのう人間になりました- 北大路京 ...自由詩313-8-10
かわいい- nonya自由詩24*13-8-10
ここにいてもいい- るるりら自由詩9*13-8-10
ミズクラゲの一生- Lucy自由詩26*13-8-8
八月の子供たち- 梅昆布茶自由詩1813-8-8
何一つ好きにはなれない- ただのみ ...自由詩18*13-8-8
ケーキを食べるためについている口だ- 北大路京 ...自由詩513-8-8
涼をとる- 佐東自由詩513-8-8
青りんご- 左屋百色自由詩4+*13-8-7
ストレートに原爆- ……とあ ...自由詩10*13-8-7
岬の家- 佐東自由詩10*13-8-7
ひとりごとのボリュームをあげた- 北大路京 ...自由詩1113-8-7

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