すべてのおすすめ
{引用=熟れた太陽}
暑い日だった
「スキンヘッドの大工さんの日焼けした後頭部に
もう一つ顔を描いて冷たい水を注ぎたい 」

マスクをした金魚がエアコンの波に裳裾ひらひら
上気したザリガニ ....
鐘の音が夕べを渡る
この頃は少し晩が早まったと
ありふれたことを伝え合うわたしたちに
歳月がつもりつづける
わたしたちがともに埋もれないのは
花を供えるものが必要だから

あけび色の空は ....
国道で
風上に向かって泳ぐトンボをみた
光の隙間を
上流に向かうメダカのように


少し斜めに傾いて揃って空を見上げる街路樹

一斉に翻る木の葉
光を透かして揺れるエノコログサの長い ....
{引用=招待状}
時折 招待所が届く
ある時はコクトー
ある時は犀星
畠山千代子だったことも
メルヴィルの白鯨の一章だったりもする

だからと言っていそいそと出かけはしない
しばらく触 ....
わたしがぞうさんだったころ
大きな大きな夢と希望と
ありあまる時間と可能性と
努力すればいくらでも磨ける若さと才能と
確かな記憶と集中力と
眠らなくてもどこまでも歩ける体力と
持て余すほど ....
女性には関心のない振りを装っている。
だけど私が勤めている物流センターには沢山の異性が働いているのだ。
その大半はパートタイマーの奥さん連中。勿論男連中もいるがそのほとんども非正規雇用の従業員だ。 ....
{引用=影法師}
セイタカアワダチソウの囁き
太陽と雲のコラージュ
目隠しする乳房
一瞬で潰れた空き缶の音
湖水に跳ねる金貨 落ちる鳩
鉛筆を齧る数学教師のポケットの
癲癇持ちの日時計
 ....
滅菌室に芽吹いた
一本の葦

畳、開け放たれた窓、ほほをなでる風
庭に咲くキンモクセイ
高校の制服
ボールを蹴るときの足の反動と
ふくらはぎからふとももの筋肉の
機微

酸素と ....
ふわりとしたエメラルドグリーンのワンピースが
雨上がりで蒸し暑い灰色の 川辺に映え 道化師が
その様子を写した
ワンピースに茶色の髪の毛が、あんまり優しく垂れさがっていたので。

たくさんの ....
銅、リチウム、カリウム
これらの金属は
ある種の状態で
炎に炙れば燃え盛るが

緑、紅色、薄紫という風に
それぞれが、違った色合いの
火を吐き出す

情熱が
その上昇気流が
人の ....
そこまで惨いことをしてみせなければ
わたしたちが
気付けなかったとお思いですか
それほどまでして
ただ懸命に生きていた人たちをいたぶり苦しめなければ
地道に生きることの大切さと
命の尊さを ....
この星の何人かは
ちいさめの正方形の紙を見かけると
戦争が終わった後だというのに
戦争のせいで病み 快癒を折り紙に託しながら
亡くなった少女のことを思い出す

紙の角と角を 合わせて
鶴 ....
世界が
造り物みたいに見える日

夜をひきずって
陽のもとへ出る

同じように見えて
異なる日々


今日の世界は
惜しい世界

ある日は
できすぎた世界

こ ....
縁側で
ぷっと
西瓜の種飛ばし
放物線の先を
追っている
幼い子供が
独り居て

遠い夏の日
夏の午後
その日を生きる
幼子が

風に吹かれて
風に吹かれて

名無しで ....
ポプラ通りの真ん中らへん
すべすべの感覚で
まぶたを閉じれば
少年を見つけられる
少年は息を止め
そっと手を伸ばし
とんぼの羽根をゆびさきでつまむ
瞬間を点でとらえたのだ
でも虫か ....
{引用=散歩道}
彼女は二つの嘘を連れ歩く
いつも同じコースで
一つの嘘は人懐っこく誰にでも尾を振った
一つの嘘はところ構わず吠えたてる
どちらも夜のように瞳を広げ
油膜で世界を包んでいた ....
つま先にあたった石ころが

ころころ

ゆるく転がって川に落ちる

何の音もしない

七年前

職場のわたしの歓迎会は

小ぎれいな洋風レストランに皆集まった

こ ....
水たまりだらけのいちにちを
病院のベッドから眺めている

何冊めかの本をてにとり
2日めも暮れなずんでゆく

痙攣していたてあしが痛みから解放され
滞っていたからだの中の運河がなが ....
{引用=首}
なだらかな午後
ただそれ自体の円みと感性で
転がって
吸血する問いとなり
落下する 分裂の暗い谷へ

隠匿されていた
真っ赤な夜が溢れても
目交いすらなく
過る夜鷹に ....
机に置かれた一杯の水に
天井のランプは、反射して
小さな虹が架かる

今日も何処かで
人の間に
虹の橋はあらわれる
すみません。
ちょっとかいてもらえますか?
あ、背中じゃないんですよ。
リュックの中にノートとペンありますんで。

え?いやぁ、私はご覧のとおり、
右手に長男、左手に長女のいるベビーカーで ....
どうにも目がさえて眠れないので
今日の夢をゴミ箱に捨てました
今日の夢は泣いていましたが
何も言わずにゴミ箱に蓋をしました
ひとは残酷ないきものです
ティン・マシーンを聴いていてふと
 ....
その絵具セットには暖色がない
静止したかのような独楽を見つめ
もう一人の自分と根比べするかのよう


沢山もらったその中から母は
かたちの良いものをひとつ除けた
「お兄ちゃん用に」
茄 ....
人にかける言葉の
優しいひとを選びたい

選んでどうするのかと
問われても明快な答えもないが

そうなんだ僕たちはそんなには曲がってはいないはず
規定するあなたがたの定規はどこまでも ....
星屑のそれこそ屑だらけの海を泳いで
ようやく海から這い出たような
じんわり、と、重い。
私を裏返してでてきたものを
両手でかき集めて
ひとつひとつ灯の光に透かして見てみると
とてもきれいで ....
毒があるんです そういって
その花は泣いた
拭っても洗い落としても 
緑の茎を伝う紫の雫
花びらの裏側に
にじみ出てくる薄暗い素性
どうしても許せないという
戸惑い 悩み
毒などない振 ....
{引用=とある一}
――――――それは
俯く若葉のこらえきれない涙
朝には珠となり蜘蛛の糸を光で撓め
――――――それを
誰が量ったか
人も地も飲み切れず地も人も飲み込むほどに

問う ....
浅い眠りがぷつぷつ切れて
各駅停車の鈍行便
どこまでも続く雨音
霧のかなたで零れる警笛
深く
時間の底を潜っていく
ナイフのように黒光るレール
見覚えのある景色を切り割き
鈍く軋む
 ....
あなたから
教わったのは
こころの殺しかた
海に染み込んでいった夕陽は
逆さまの血のしずく
波にたゆたう血の油

何度も殺しました
あなたに気に入られようと
あなたに見つけてもらえ ....
図書館で君は少し死んでいる
少し死んだ体で雑誌を読み本を選ぶ
本は死んでいるから
本を欲する君も少しだけ死ぬ
僕も図書館では少し死ぬ
少し死んだ体で本を借りるとき
僕たちこんな死んだ部分で ....
そらの珊瑚さんの自由詩おすすめリスト(7661)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
延長戦- ただのみ ...自由詩5*20-8-29
系統樹- 宮内緑自由詩1*20-8-28
ポプラ並木の上の空- Lucy自由詩7*20-8-26
フロントガラスにちいさな蝶が止まった- ただのみ ...自由詩2*20-8-23
わたしがぞうさんだったころ_(童謡「かくざとういっこ」によせ ...- Lucy自由詩620-8-20
炎天の下には- こたきひ ...自由詩720-8-16
死者の戯れ- ただのみ ...自由詩4*20-8-14
薬にも毒にもならないメディカルスタイル- wc自由詩820-8-13
桜姫- 田中修子自由詩6*20-8-13
炎と花の色- まーつん自由詩4*20-8-10
平和の祈り- Lucy自由詩1120-8-9
花束と折り鶴が少しだけ風に揺れる、ように- るるりら自由詩8*20-8-7
惜しい世界- シホ.N自由詩420-8-4
童夢- ひだかた ...自由詩13*20-8-4
夏空- 自由詩9*20-8-2
なしごころ- ただのみ ...自由詩4*20-8-1
_重い紙袋- 自由詩12*20-8-1
レインダンスのまち- 梅昆布茶自由詩1820-7-25
早贄- ただのみ ...自由詩4*20-7-25
- 服部 剛自由詩320-7-22
かいてください- 木葉 揺自由詩10*20-7-20
夢を見るのは悪いことではないけれど- ホロウ・ ...自由詩12*20-7-19
四から二へ/気質として- ただのみ ...自由詩4*20-7-18
カート・コバーンに捧ぐ- 梅昆布茶自由詩19*20-7-18
遠泳- ねこ(ki)自由詩12+20-7-13
毒のある花- Lucy自由詩9*20-7-11
とある二編- ただのみ ...自由詩5*20-7-11
夜が更けていく- Lucy自由詩8*20-7-10
夏の思い出- Lucy自由詩10+*20-7-8
図書館- 葉leaf自由詩820-7-7

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256