すべてのおすすめ
埃の舞うホームに定期券ひとつポケットにいれて
私はいつもの電車を待っている
人の波は駅のホームに溢れては
電車に吸い込まれ、またホームへと溢れ出る
そうして流されては繰り返されていく
誰 ....
慌てふためく前に準備しな
そんな声に うながされて
希釈された安全な毒を
香水変わりに体に浴びせ
PUMAの靴を履けば 準備万端
あてのない お出かけさ
どこに行くのかって?
今更… ....
雨に道がひかっている
この街のそこかしこにぼくらがいる
傘をささずにぽつぽつとやられている
そこかしこにぼくらがいる
街路樹が霧を呼吸している
さわやかな別れに涼しく ....
滑り込みセーフ! って言っちゃうあなたって 幸せ
だってね 明らかにアウトだもの
ほら 入口からセーフのアチラが観えない?
「ふーん」
(ふーん )は負 ....
薄紫色の大気はひんやりと冴え渡ってそこにあった
南天の赤がこじんまりと眼の端に映るそんな朝だ
生きることはそうわるくもないさときどき意味のとり方を間違えるだけなんだ
そうみんな生のかけらを交 ....
腐ってた
タマゴがさ
買ったばかりのタマゴがね
ケーキを焼こうと思ってさ
4個目のタマゴだったのよ
5個使うんだけど
パカッと割ったらプーンとね
くっさい臭いがしてきてさ
えー ....
愛されても孤独
カップ麺が好きです
お湯をかけて待ってる時間も楽しい
自分にとってカップ麺はご馳走なんだ
カップ麺が好きだというと
貧乏くさい 手抜き 身体に悪いと
知ったかぶった顔で注意されます
....
ガラスが砕ける数分前、
東京タワーが尖端から地面に引きずられて
蟻地獄にのまれていった
その蟻地獄の底に見たものは真っ赤な夕焼け
見いつけたと不忍池の蓮が听った
時計は童話のなかでは ....
昨日、
私がよんだ詩は
孤独についてかかれていた
言葉のひとつひとつが粉々に砕け散り
闇の渦に吸い込まれ乱反射していた
それは
孤独であり希望であった
ある光であった
今日、
私 ....
コンクリ-トの囲いとか
有刺鉄線のバリケードとか
があるのではない
ガラスのドアが閉じているだけ
外からは自由に開く自動ドア
それでも内からは
鍵が掛けてあって開かない
食事は確 ....
「朝」という字の月の彎曲に
僕は腰掛けている
朝になれば月は消えて
その先のことはわからない
味ノ無イ、がむヲ噛ンデルヨーナ、人生ナノ
ランドセルをしょった姪っ子が口を尖らす
学習院型 ....
6年前
私の体の一部が切り取られた
時々 なんだかんだ 体中を調べられる
白衣を着た 爬虫類のような男性が
私に君臨して お告げを述べる
私の 感性 思考 理性
ずらしてずらしてず ....
ひとかき
ひとけり
その分だけ進む
ひとかき
ひとけり
私の力の分だけ進む
ひとかき
ひとけり
私が今出せる力の分だけ進む
それ以上でも
それ以下でもなく
しなやかで ....
ブームが去ったあとにハマっている
信じなくていい
涙で帳のおりた夜
そんな夜は、信じなくていい
地階の
寡黙な土踏まずから
4階の
華やかな脾臓まで
動脈としてのエレベーターは
人と花束と高揚を
送り届けた
6階の
冷徹な口角から
1階の
大らかなアキレス腱まで
静 ....
見たくもないものが
見えてしまう時
人は、目を閉ざす
そうして
彼等は裸となり
波打ち際に寝転がり
片耳を、砂に押し付けて
波の轟きに
聞き入っている
....
また冬か、たしかに
冬にはだれかの炬燵の生活(くらし)がある
それでも重心は、大都会のビルディングの隙間から
「6億円、買わなきゃ当たらない」という
電車のキャッチコピーにサラリーマンまみれだ ....
私はユースケ・サンタマリアが好きだ
ちょっと貧相で哀しい顔がいい
不自然な笑顔も私には心地好い
演技中の、意味もなくする困ったような顔もいい
けれど、一番好きなのは台詞を言い終える時の彼だ
....
交わらない
レールのようなもので
いいのです
どこまでも平行線
おなじ景色を観て
それぞれの思いがあ ....
詩に関節技をかけられる
ギブアップして時代に媚びたと白状する
詩に投げ飛ばされる
天地回転 ものの見方がひっくり返る
詩に首を絞められる
反則も何もありゃしない
ついには殺されてし ....
秘密基地の秘密がもれている
雨の降る日は遅刻者が多い、と考えただけでも既にいらいらと重くなる頭を、無理に伸ばした背骨で支えて、混み合う生徒玄関で傘の滴に汚れた廊下の掃除の仕方と、遅刻の取り締まり方について、週番の生徒に指示してい ....
ふとした拍子に
古い記憶が鮮明に
浮かび上がってくることがある
その時食べた食事
見ていたテレビなど
まるで昨日の日記を捲るように
音と色と匂いまで伴って
思い出される 瞬間
....
君は、君の時間をくれる
午後九時半ごろ声届く
言葉をくれる
詩をくれる
せいいっぱいの誠実も
心を尽くして
毎日毎日
ひとりで淋しくしてないか
一人を涙してないか
せいいっぱいの ....
秋
残暑の厳しい日のこと。古本屋へ行ってきますと断りをいれたら
家の者が、ああ、あの分かれ道だねと言う
不思議なこともあるもの
分かれ道とは曼珠沙華のことではなかったか
伝統工芸品の ....
真夜中に歩いているんだ
電灯に近づくと急に影が生えるよ
影は僕の色をして
濃くなったり、大きくなったり
そしてぐるりと僕を一回り
でも、もう遊ぶ時間じゃないから
バイバイ バイバイ 色の足 ....
聴いてなかったが正解した
雨が降りそうで 今にも
ヤキソバでも
作るかな
雨が降りそうで
降らない
風が冷たい
夏なのにサムイ
君は出かける
ひとり どこかへ
風に吹かれて チャリこいで
....
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