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のみこむほど
のどに毛がはえてくる
缶チューハイは
めぐりめぐる
血をおしとどめる
からから
血の笑い声がきこえる
ひとりになりたくないだけだろ
なをかえたいだけだ ....
壊れた肩で投げた愛そのまんま
夜の{ルビ静寂=しじま}が
私を思考の世界へ誘う
仄暗い豆球がシーツの海を照らして
波打ち際には夜光虫のように
ラメ入りマニキュアが光るから
私の思考回路は小舟に乗って
大海原へと漕ぎ ....
<くちづけ>
誰かに見られたくちづけは
あいまいに淡く消えていく
誰かに見せようと思えば見せられたのに
それでも誰にも見せなかったくちづけは
甘く鋭く残っている
いつまでも
いつ ....
夜の帳に溶け込んだ心情が 淡く病む。
シタールの音色が鋭く僕の喉を刺す。
震える手で連ねる恋文は
異国の呪文のように匂い立つ。
ああ、夭折した画家達よ。
あなた方の創造した世界はなん ....
見せびらかす愛なんて くそっくらえ
語る愛なんて 持ち合わしちゃいねー
でも感じあう愛なら、あるぜ
ひらいてしまったてのひらに
はじまりは舞い込んで、やがてにじんでいく
窓枠を引いて外と内を分けて
でていかないよと言ってみても
手に入れることは失くすことだから
いつでもきちんと立てるよ ....
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言葉に傾き
ほら歩く姿に
傾きがありませんか?
真っ直ぐ歩いて来た
自分はそう思って来た
でもある時
人に言われたんだ
....
君の知らない君が僕の知らない僕の顔を踏む
きみの手を想う
華奢でちょっと小さめだった
骨折して松山の病院へいっしょに行ったときも
きみの身体の一部が壊れたことに
かなしみを覚えていた
きみの替わりに朝
新聞配達をやった
....
パシッ!対向車のタイヤが弾いた小石が
私の車の窓ガラスに亀裂を刻む
それは、心が砕ける音に似ている
あなたが発した、恐らくは、何気ない一言で
いとも簡単に、心は粉々に砕け散る
外は台風コロッケまずい
尾鰭も背鰭もない者だから
スクラップブックから拾ってきました
この気怠さの海を泳ぐ
艶めかしい夏の生き物たちを横目に
白い爪痕も心地よい
日焼けした空をまる齧りにします
スイカ ....
何度、心から良い人になろうとしたか
ちゃんと話を聞こうとしたか解らないのに
カスだからかな スカスカに ぬけてしまう
重い漬物石のような思い おなさいころからの
もっとも親しい人たちから ....
うまれるもの。
うすかわをむいて
むききったさきに
にじみでるしるは
なつかしいうみの
あじがする。
*
うまれかわるもの。
せつなにきりかわる
でいた ....
よく見ればそれは
青く光るホタルイカ
ほの字 ほの字 ほのイカ字
逆さにするとトテモ
恥ずかしい
ひらがなの群れ
よくよく見ればそれは
アリの群 ....
土産店で買った小鳥のおもちゃは
出来は良くないものの軽快に飛びそうに思えました
不器用ではありますが羽ばたいたのです
ただ天をさしてではなく
いまは誰かが踏んづけたのかもしれませんが
....
蜜を集めるわたしの行為が
花粉運びとなり
種作りの媒体になっているとしても
それは花の世界のこと
野菜を作る人間は
花粉の運び屋に雇いたいらしく
蜜を商売にする人間は
蜜の収集労 ....
夢の中のように
重い スローモーション
息も絶え絶えの
全力疾走
お父さん
飛び立ちたいですか
長すぎる
父の滑走路
水着のまま白いご飯のうえに伽羅蕗
三年前、秋田に帰ることを決めた日にも、父は空に現れた。
辰年生まれの、亡くなったはずの父が、夏の空に浮かぶ、龍の形をした雲になって。
それから三年後の今日も、父は空に現れた。
一度だけ、雷の音が ....
祖父は腕に蚊が止まると
自分の血を暫く吸わせ
ふっと息を吹き掛けて逃がす ....
トッピングのようなもの男女の恋愛なんて
人生の道に咲く包み込むような寛大な 十分に雨宿り踊る
貴方の胸の傘 空が虹で虹が紺碧の紅一点
盲目なんて覚めた醒め方 闇の病み
トッピングに踊らされ ....
真顔でトマトの返り血を浴びる
見えている未来に うんざりし
見えない未来に 不安を覚える
どちらも本当ではないのにね
僻み根性のかけらも持っていない人の
笑顔はほんとに美しい
心まで透き通ってみえるよう
周りの人まで
幸せにしてしまう
あなたは日差しの中に咲く
どんな花にもよく似合う
あなたが少しも ....
いつだったか
お父さんと歩いた砂漠の谷は
どれくらい深くて、どれくらい広かったか
お父さんは、
よるは寒くなるからな、と
谷は水が走ってくるからな、を
ただ繰り返して
私は谷の底 ....
人の住めない土地に季節流れている
果てしない思考に明け暮れる
無為徒食の存在ではないと
間違いなく
世界に貢献しているのだともいう
だがそれは私の意志ではない
決定でもない
私の居るところに
豊かな命の繁栄があると
言 ....
薄闇の中に残された
一つの林檎から
向かい合い互いの髪を切った
鋏で剃刀で鑿で鋸で
欲深く嗜好を相手に負わせ続けた
二体の異形は言葉を上擦らす
「わたしたちは互 ....
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