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床に寝そべって本を読んでいて
なんとはなしにうしろが気になる
真っ黒いもやのような男が
扉の陰に立っている気がして
おそるおそる振り返ってみても
当然誰もいない
誰もいないのに
誰かが扉 ....
夫と言い合いになった日の深夜
冷蔵庫の前に這いつくばって
冷たい床に雑巾で輪を描いた
何度も何度も同じ輪郭を辿って
ただ一心不乱にひとつの輪を描いた

怖い顔で子供を見送ってしまった朝は
 ....
目を凝らす。
無数の死体が見える。
目を凝らす。
無数の家が燃えている。
目を凝らす。
子供たちが泣き叫んでいる。
目を凝らす。
母たちは血を流している。
目を凝らす。
父たちの腕に ....
ジリジリと時が過ぎてゆく
届かない荷物を待っている
何かが邪魔している時間
絶えられない焦りとせめぎあいの中で
インターフォンが鳴るのを待っている
来るのか来ないのか
ぎりぎりの時間だ ....
西日に首を傾げている
絃を爪弾きながら 全く
永遠の光芒の野は無邪気で
故に無伴奏から不在を学ばず
そのままです神さま 私は全く

手放した数多の心には
なみだを送り毛布を送り
子守唄 ....
文句があるかとムンクが叫ぶ

天狗になるなとコングが応じ

透明ゴングが鳴り響く

ガンガン玩具でやり合って

「レフリー チョークだろチョーク!

「何がジョークだ さっさと絶句 ....
よく知らないけど蔓延るアイドルたちが
やすっぽく人生の応援ソングを激しく踊って歌っていて
耳には残らなかったけど彼女たちも
生きるのには実際必死なので、あたまごなしには行かず

 ....
世界は認識の中にある
平面に沿ったGのみの世界
天井が眼下に
床が頭上に
滑り落ちながら
眼下に床が
離れた鉄棒の上から
回転しながら上昇し
そのまま落下する
視点から眺める部屋の風 ....
{引用=メトロノームは振り子を揺らして
僕のピアノにけちをつける
きついオールドミスの先生のように
かちかちかちかちかちかち

ごめんなさい先生
今年は一度も笑いませんでしたね
 ....
朝がくることを待ちこがれるほどではないが
ちょっと陽がさす

古い集合住宅の一階の湿気のこもりがちな
鉄筋コンクリートで仕切られた空間が
僕のすてきな居場所だ

教会の鐘はどこからも聴こ ....
「下を見て暮らしなさい」
下には下が、
その下には下がいるということを
赤いちゃんちゃんこを着た人は
底なし物差しを振りかざす

下を見て暮らしていけば辿り着く
プラスチック ....
新月の夜は
決まって聴く曲がある

深い海に溶けていくような
ピアノの音を
聴きながら
海辺に歩いて
拾い集める
黒の欠片

袋いっぱいに
溜まった黒を
涙と一緒に飲み ....
子供の頃、森に捨ててきた犬が
数十年かけて戻ってくる
窓の外で鳴いている
ここをあけてくれよう
あけてやらない
もし窓を開けたが最後
わたしのほうが犬になって
寂しい荒野をさまようことに ....
一匹の青むしが
道路を横断している
ゆっくりと
ゆっくりと
(小さな青虫だから)
這っていく

きっと
道路を渡りきってしまう前に
あの青むしは
車に轢かれてしまうだろう

そ ....
静寂の支配下で
絶叫したいひとが一人居るようです
壁に向かって
壁しかないから

蒼ざめた部屋
とても蒼ざめた
とてもとても蒼ざめた
月が綺麗ですね

あまりにも綺麗なので齧ってしまいました

すると口いっぱいに恋の味がひろがりました

あれは月ではなくて檸檬でした

あなたは檸檬を爆弾とおっしゃってましたね

 ....
 150928

ひとつしかない
だいじなそらが
のんびりと欠伸
そんなのは怠慢
それいらい空は
地上を離れだし
だんだんたかく
たかくたかくね
欠伸したら転寝
ころがりおちる
 ....
爆破された夜の屑が月の縁を滑っている
そこはどうぶつのように
けたたましく吠える滑走路
無限が限界突破するときのエネルギーを
絶対に忘れたくなくて日記をつける
取り込み忘れて風に揺れる洗濯物 ....
 
うさぎさんが おもちをつく夜

マンションのベランダで

団子を ぱくり ぱくり



 
すべては過ぎ去り
竜をも見た、あれは、あまりにも巨大だ
濁流を
誰が止められるのか
か細い腕を目一杯伸ばして
手乗り文鳥のケージを守ろうとしても
戻らない時、守れない1羽
輪が空中に浮か ....
 朝がない 昼はない 夜もない
  卒寿のおひとりさまにあって
   ただ「時」だけがながれる
    さらさらと音もなく──
     なのに「空」の範疇は
    花火の音で拡がっている ....
目を開いて感じてください。
同じことばは二度と書けない私の
たったひとつのことばを。
目を閉じて委ねてください。  ....
僕たちの冒険

年甲斐もなく夜更かしをして 寝ぼけ眼で
真夜中にやっていた とある映画を見たんだ
汽車にはねられて 死んでしまった青年の死体を
探す冒険に出る 心に穴を抱えた少年四人のお話
 ....
旅にでよう
おれは空っぽの植木鉢
枯れた川底の石っころ
風の一筆書きなのさ
蜃気楼から現れた古代人が
すべてで触れて 無知のまま
時を違えた恋人を追うように
たった一人 旅をしよう
帰 ....
そんなことより聞いてくれ
母と大声で喧嘩して
家を出て行く夢を見た
母は僕の靴を隠し
どこにも行けなくしようとしてた
母は途中で謝って
仲直りしようとしてくれたけど
僕はそれを振り切って ....
フェイスブック
ライン
メール
電話も
手紙ですら
もう つながることはない
遠い人

色づくことの葉 散り積もり
掻いて 集めて 徒然に
燃やしてみる その 煙の
立ち振る舞い ....
双眼鏡はふしぎ
ふたつのレンズをのぞくと
遠くにひとつ
鮮明な領域をもつことができる


だれにも知られないように
とても早い朝に
わたしは森にでかけていって
観測小屋にはい ....
青空を向いた水道の蛇口
ごくりごくり 水は冷たい

鉄棒に持たれながら
ときには逆さまに君を見ていた
あの頃の世界は美しかった

 嘘をついたぶんだけ大人になっていってるのかな
  ....
高く 高く 
昇っていく
あなたが光体であるほどに
私は透過する重力となろう
相容れない時間軸が
現在(いま)ここで触れ合うなら
蜥蜴は月に首をもたげ
大地を揺らす露草はその皮膚を潤 ....
夜空でフラミンゴが歌いながら
右足を差し出すとき
月影は大地をそっと染めながら
ガラパゴスウミガメは
まるで天球を月が
動く速さでゆったり
未来へと歩みを確かめる

  *

夢の ....
そらの珊瑚さんの自由詩おすすめリスト(7420)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
誰もいないのに- 春日線香自由詩315-10-1
磨くという行為- 夏美かを ...自由詩48*15-10-1
【HSM参加作品】見えるもの- 非在の虹自由詩6*15-9-30
宅急便- レタス自由詩415-9-30
この世の窓辺で- もっぷ自由詩1115-9-30
大人の玩具箱- ただのみ ...自由詩11*15-9-30
撫でる日々- 唐草フウ自由詩6*15-9-30
異空間- ……とあ ...自由詩6*15-9-30
メトロノーム- マゼンタ自由詩115-9-30
for__you_- 梅昆布茶自由詩2015-9-30
あげぞこ- 為平 澪自由詩10*15-9-29
海の黒鍵- 瑞海自由詩10+*15-9-29
- 春日線香自由詩515-9-29
【_青むし_】- 泡沫恋歌自由詩24*15-9-29
夜想曲- もっぷ自由詩715-9-29
月は檸檬ですね- 北大路京 ...自由詩1615-9-29
空が落ちてる- あおば自由詩7*15-9-28
アイスクリーム- ありか自由詩20*15-9-28
お月見- 殿上 童自由詩13*15-9-27
SOUND_ONLY-灰色の使徒-- ゴースト ...自由詩5*15-9-27
想いはかすれて(四)- 信天翁自由詩215-9-27
未来へ- あおい満 ...自由詩8*15-9-27
僕たちの冒険- itukamitanij ...自由詩2*15-9-27
いざなう声がする- ただのみ ...自由詩15*15-9-27
取り返した靴- Neutral自由詩415-9-26
つながらないあなたへ- ただのみ ...自由詩23*15-9-26
こずえ- 遙洋自由詩3*15-9-25
嘘をついたぶんだけ花が咲いたりしているのかな- 北大路京 ...自由詩415-9-25
◎モザイク画- 由木名緒 ...自由詩14*15-9-25
ちょうど動物園の夜空で- りゅうの ...自由詩18*15-9-24

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