すべてのおすすめ
「愛してる」
簡単じゃないはずなのに
誰もが街なかでささやきあっている
君だけを
このひろい世界を
※
勘違いしてしまうのかな
束縛されたく無いはずなのに
相手 ....
家族が寝静まった夜には
そっと家を抜け出し
生と死の狭間で
命についての哲学的思想を弄んでみる
死にたい私と
生きていたい誰かが
相容れない思考の中で
哀しい悲鳴をあげている
世の ....
あんた誰だい
曾祖母が言った
孝子の娘の純子ですよと言うと
母のことは覚えているようで
すんなり納得してくれた
憎い人間は覚えているらしい
自分を憎んでいる人間を忘れても
そうぽつりと祖 ....
八重桜
そこで枯れていくのか
{ルビ雪洞=ぼんぼり}もとうにないその公園で
休日には光の姿態に花を挿し
寝そべる背中に猫でも乗せて
二三冊の本にマスタードをたっぷり塗って
後ろ向きに釣り糸でも垂らしてみようか
古い音楽ばかりが飛行船となる場所で
とりとめのな ....
釣りをするひとは
何を釣っているのだろう
春のうららに
ひとり
ひとりの糸の先を
見つめながらの背中から
昨日の自分を思い出す
いってみようかな
思い出の場所に
あさひばり月の弓から放たれて飛び
川面より一筋のひかり朝靄を切る
遺伝子のテーマかかえて君を想うその先にあるのものはなに?
奪われしすべての愛に花を手向けん
回答をさがしてみよ ....
早朝目が覚めて近くの神社に行く
冷たいシャワーで身を清め糊の効いた白いシャツに袖を通す
正月に参拝して以来だ
福守りが効いているのか今年は良い事続きだからお礼参りせねば
早朝の参道は人 ....
夜風 わたしの葉脈まで冷やすのかしら
目がさめちゃった午前二時半に キャロットは甘い月の形をしているわ
ぺしゃんこ わたしの心臓 野良猫の肉球みたいにふやけている
月明かりが
充満 ....
{画像=120429092044.jpg}
言(コトバ)が
剥がされている
という状況
あり方
それに対する思い
惜別ではなく
決別ではなく
哀悼ではなく
非難でもなく ....
よわよわしいこの体温は
しずかに一瞬でいいよ
おもいだしてくれたらいいの
寄りかかる風に目をとじて
木々の葉のざわめきは
あの甘い時間がゆっくり
おとずれるようなそんな
胸騒ぎみたい ....
とりとめもない映像を眺めながら
皮を剥き縦に切った細長い人参を
齧る
何もつけずに齧る
美味しいかと尋ねられれば
ちょっと柿みたいで美味しいかなと言う
実際は齧る行為に動物的な快感 ....
ものごころついたとき
芽はでていた
茎がのびていき
葉がなっていく
それをわたしは
ひまわりかとおもったが
木だった
茎は茶色くそまり
幹となり
やがてわたしの背 ....
春の公園に満面の笑みが咲く
お花模様のワンピースでタンタカタンタカ
お砂場までもタンタカ行進だ
お日さまが照らす世界はこんなにも広い
驚くことはあっても怖いものなど何もない
ほらほら お友だ ....
小さな不満を抱えたまま
私達は
少しずつ
少しずつ
距離をとって
今なら間に合う
闇に向かって
私達は
少しずつ
少しずつ
離れていって
まだ間に合う
....
わだかまりの小石を
ランゲルハンス島の砂浜に
捨てたところで
塩辛いもやもやは
寄せては返す
しがらみから逃れようと
前頭連合野の深い森を
彷徨ったところで
粘っこいもやもやは ....
突然工場が爆発したり
突然歩行者に車が突っ込んできたり
時限爆弾のようなものでも
ぼくらの周りにはあるのだろうか
太陽の磁極が5月
四重になるのだという
こんな ....
窓際に座って
外を眺めたら
風に揺られる花たちに見とれて
思わず窓を開けた
風に乗せてふわりと花のいい香りがして
生きている意味を
久しぶりに思い出しました
深く負っ ....
【命の島】
瀬戸内の生温かい風の中
虫篭を編む
白いビニール製のストローを器用に組み立てて
円錐状の虫篭を編む
昔は 葦だので編んだらしい
ストローの語源は ワラだと言う ....
永久(とわ)に続く幸せを
いつしか求めていた青い鳥
夜明け前に ふと気づく
限りあることを
やがて羽ばたく
血を受けた我が子に
やさしいキスをして
今一度(ひとたび)の夢を見よう
....
堕ちてくる 堕ちてくる 後から
やむことなく
銀色の雨
嘘の鏡が割れて飛び散っていく
細く砕けて堕ちていく
人間(ひと)の心に突き刺さり
人間(ひ ....
美とは何か
大きい羊と書くね
美味しいものを人と楽しく食べる事が美なんだろう
音楽とは何が楽なのか
音は生き物ではないから
聞いてる人の気が楽になるということなんだろう
美しい言葉 ....
10代
ぼくはとても淋しかった
20代
ぼくは燃え上がっていた
30代
ぼくは舞い上がっていた
40代
ぼくは打ち拉がれていた
50代
ぼくはなにもかも失った
60代
ぼくに ....
ときどきは会いたいね
ところで思うんだけど
藍色の自分がいて
それは愛にもなれるし
遇いもつかめる
2音素のaiという母音は
子音を携えて色を変えてゆく
それがあなた
....
強くゆきすぎるものがある
揺れる信号機
交差点を走るのは
車ばかりじゃなく
あまりの
(不可視の)
存在感に
帽子をおさえる
目をつむる
スカートを ....
今この瞬間に 寄せ集める手書きのランプ
間接照明の生成りの厚み 手触りに感じる
今この瞬間に 今宵のプロローグかもし出す
飴色姿の影の立体感の揺らめき ブランケット
眠れる波にハン ....
ガラス製の灰皿が
テレビの色に瞬きしたとき
遣る瀬ない日々に君は
重たい欠伸を隠した
朝陽は
その優しさを
皺くちゃのハンカチに包んで差し出 ....
天使のスカートにひだひだがついて
俺は卒倒する
夜の陰に怒りは湧いて
人々の中に散る
神々はいつもの沈黙を止め
もつれた舌で喋り出し・・・
俺はいつしか俺へと還る
まるで夢から覚めた午後 ....
気をつけたまえ
背中を向けて
眠るとき
寝首をかくかも
しれ ....
雨の匂いがする
川沿いを下る道すがら
梅も桜も木蓮もまだ閉店中
一度に咲こうとしめし合わせているのだ
雨の匂いがする
....
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