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  青春の息吹が芽吹くときのはて
  役目を終えた潤井川に映る笑顔は
  今年の桜が舞い散る風景のなかに

 音もなく溶け込んでいく

永劫と思えたコキュトスもまた
数えきりない数多の歴 ....
雪どけ水が朝の光を跳ね返し
まなこいっぱい燃えている
つめたい景色の塊は
脳の面を滑落し
グラスの中の海のよう
甘くあいまいに渦巻いて
寄せては返す 空白の口形
黒点のカラス
おのれを ....
静寂を沈めた海が、満月を映している

白い泡を浮かべた幾度目かの波が、
今夜も踊らない砂浜を濡らして、
ひとりの足跡が、塔のある岬までつづいた

打ち寄せる羽ばたく声と、
幼い飛沫が果て ....
ポケットから出した手を
温んだ風の中で
大きく振りながら
まるで音色みたいな
あなたの名前を呼んだ

読み飽きた季節の頁が
温んだ風の中で
めくれるように
まるで花弁みたいな
 ....
ちいさな舟が夜の海をゆく
破れた帆にわずかな風をうけて

帆柱には古ぼけたカンテラ
光はにぶいが少しあたたかい

月のない夜だから
真っ暗の水面は永遠みたい

とじこめられているのか ....
{引用=




うしなわれたものは、いつもやわいかたちをしている
それならば、うしなわれるまえに
きずつけずに、たいせつにしていたらよかったのに。

水色の浜辺にちいさな時計をてに ....
今日も自分を探すのだ
ドーナツ屋の列の中で 考えながら
一体何を食べるべきなのかを
僕は立ったまま そこで でも選ぶのだ
右手にトングを
左手にトレイを持ったまま


誰かが行った ....
狐雨みたいに
吹雪の中から日が差して
カラスかと思えば
カササギが
白く眩んだ雪原に
モザイクの影をひとつ
長い尾羽
跳ねる指先
氷の粒はからだを奏で
血は渦巻いて管を響かせる
う ....
チョコレートにリキュールで
モーツァルトらしい

モーツァルトを聴かせて作られた
蔵粋らしい

酒にモーツァルトを聴かせたものらしい
くらしっくと読ませるらしい

生きてる間に聴くも ....
水沫の上に
都市が建ち始めた
人が溢れ出すと
歴程のいくつかは消えていった
句読点が住んでいる一画には
本日もそぼろない風が吹いていて
生きることは疲れるね
生きることは美しいね ....
初めて贈った
お手紙には
何を書いたか今となっては
たぶん初めて化粧をしたときのような
恥ずかしさと酸っぱい胸の
はつ恋


それから何年もあと
さみしく笑うから
暗がりを求めて
 ....
街が目覚める頃
電車に詰め込まれ
肩が触れ合う
一瞬の繋がり
それぞれが抱える
一日の憂鬱や希望
窓の外には
刻々と変わるビル群
プラットホームに
爆破したみたいに
飛び出す
そ ....
あなたにとってのひと刹那が
わたしにとっての100光年かもしれません
わたしの声がとどいていますか
あなたの風景の一小節として

夜はきらいです
たくさんのことを思いだすから
恥ずかしく ....
五線
5銭
いちどの付箋、口笛

付箋、聴こえた
スマホのアラーム、ペットボトル、天井、壁
冷蔵庫、玄関、手袋と靴、ドアから階段
ゴミを捨てた息白く

つながる、つながらないか

 ....
早贄みたいに残された
だれかの祈り
吹雪きの中
目くばせする
硝子のような時を隔てて

木の実を爪繰る
指先に
小鳥の心音

あなたの長い舌が
耳の奥まで入って来ると
つめたい ....
[郷愁]


小学校の理科の時間に
習った

雨は
空にある記憶の破片ひとつひとつに
水蒸気が付着し
それ自身の郷愁の重さに耐え切れなくなったとき
地上まで落ちて来るんだと

 ....
月に貴様、爪先に傷。
つきにきさまつまさきにきづ


声のキツそうな嘘吐きのエゴ。
こえのきつそうなうそつきのえご


善い島。同感が疎ましいよ。
よいしまどうかんがうとましいよ
 ....
川口の方へ
バスではこばれていると
ひかりに透かして
平熱の町が浮かんだ
病院前駅では
うかがい知れないおもいに黙るひとたちが乗り
次の駅で降りるボタンを
別のひとがつよく押す
一様に ....
ずっとむかしの
波しぶきの化石を並べて
もう聞こえない声の数々は
糸を曳くように飛び交う

白く露出した骨は
もう痛みを感じないから
少しずつ折り取っていく
日記みたいな作業

遠 ....
石ころになりたかったんです
道のはしっこで
誰の目にもとまらないように
ときどき蹴飛ばされても
誰のことも恨まないような
ちいさな石ころになりたかったんです

たいせつな物は思い出の中に ....
 三輪車コロコロ転がして
 ゆるやかな坂を下る道、
 わづかに小石遊ばせて入る
 梅林

 手の届かない
 白くかすんだ花
 ちらつき始めた小雪が
 桃色のカーディガンに降り
 いつ ....
背中で赤いやつが暴れてやがる
一生消せねえ黥の幽鬼だあ
酒と博打で女房は消えちまった
寒空に震えても、背中はいつも火達磨よ

地獄の鬼が暴れやがる、燃えやがる
のたうち回って転がったって
 ....
舌から舌へ
鈴はころがった
光は溶けた
音は影のよう黙っていた
あなたは三度 
わたしは二度
相槌みたいにまばたきして

天蓋がはぎ取られると
屈葬にされた白骨が二体
愛は愛という ....
あなたの知らない星にいる
わたしは昨夜ないていた
どれだけ涙を流して
声を上げようと
知ることのない
あなたは
わたしの知ることのない星にいる

思い出せばついさっきのよう
なのに
 ....
テレビの画面上の竜巻警報
思わずギョッとする
表示したかと思えば消え
また表示されてから数秒で消える

「そういえば」
私は思い出す
職場の昼休み
ランチを食べに行った帰り
職場玄関 ....
冬の窓辺に立つ

枯木立の間から
キラキラ笑いながら
転がり出てくる子供達

寒そうな雲間を
名前も知らない鳥が
矢印になって渡っていく

冬の窓辺に立つ

だぶだぶの
 ....
{引用=
夜の終わり、ねむり、やがて抱き合って半透明になりながら夜空へと浮遊してゆく存在たち、存在たち、灰色の雲の膜を張るように、あの輝く満月に一つになりながら覆いかぶさってゆく、覆いかぶさってゆく ....
冷気を嗅いで手繰り寄せる
黒い焔 死せる舞踊者
太陽との距離を測りながら
夢を滾らせる
からだは形を逃れ
こころは殻を得た
重なり溶け合う
不可分の同一
全感覚でまぐわうように
世界 ....
財布の中に右耳を見つけた
最近コインの音ばかりするな
と感じたのはこれだったのか
お金を取り出して
代わりに草原を入れておいた
これでいつでも
風にそよぐ草の様子を
聞くことがで ....
裾に吹雪をあしらった
むらのない雲をまとい
忽然と 瞳に降り立った
白き盲者 太陽は
この網膜を滾らせて
まぶたには収まりきらず

毛糸の手袋にくっついた
固い玉状の雪の欠片が
あた ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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