すべてのおすすめ
初めておばさんと呼ばれたのは
娘を保育園に預けて働き始めた頃だった
仕事が終わって迎えにいくと
小さな子どもたちが
今度は自分の親の番かと
わくわくしながら遊んでいる

時間外保育の部屋 ....
今日は日曜日だから
病院の屋上で
ふんわりかすんだ景色と
ゆったり過ぎていく一日を
眺めていよう

近くを流れる川岸で
竿振る人がいて
逆さになった山の
頂上をめがけて振り降ろし ....
表通りはこんなにも穏やかなのに
私の心は悲しみの連鎖に怯えている。
残された時の歩みの中で、
一体何が出来ると言うのだろう。

愛する木々のさざめき、予感の連続。
ひと月。永遠のひと月 ....
盗聴器に子守唄聴かせている  
ご近所 ご隠居 ご挨拶

暑さ 寒さも 彼岸まで

春だ うたえや おどれ YO!



 
この宇宙は
無から生まれた
無は
何もない真空のエネルギーとなった
真空のエネルギーは
10の80乗個の原子と
無限の未来に広がる力を生んだ

我々の身体や心の中にも
真空のエネルギ ....
<死の手>
足の先から順に触れてください
のどを最後にして欲しいから
最後に呼びたい名前が
あるものですから

あなたもそうで
あるように

あなたもそうで
ありますように。

 ....
苔むした三色ねじり棒が
時折脈動しながら回っている

脳天の禿げた主人は
「皮脂がいかんのですわ、皮脂が」
と、言いながら
頭髪の洗い方を指南するが
なぜ実践しなかったのだろう
と、不 ....
一度だけ 今
悲しくなりそう
遠い日の出来事は
影に住んでいる

小さな頃にあふれてたこと
今更この目に映ってる

足元の木漏れ日は
万華鏡よりも輝いて
僕を励ましてくれる

 ....
フラフラと
朧月の生温い宵に
プラプラと
妄想の尻尾をぶら下げて
ブラブラと
調子っぱずれの自律神経をナビにして

此岸の縁をそぞろ歩く

フラスコの中の
フラストレーション
 ....
「会社が潰れるかもしれない…」
夫が青白い顔でポツリと言う

「そう。じゃあ、じたばたしても仕方ないわね」
私は、パッションフルーツ入りの
プレミアムヨーグルトを食べながら答える
視線はス ....
呆けた{ルビ斑=まだら}の歌声に
後ろから捕えられ
目隠し外せば 春は
    娘姿の老婆
千代紙から蝶
切り抜いては 
    ふうっと 吹いて

この肥大した冬には 
心の資産全 ....
クロレッツを二粒
鼻腔を流線形が疾走する
春よ来いの大合唱
彼女は鼻腔に猫を飼っている

空には翼を持った豚
犬と羊が阿呆面で見上げる
五輪は四輪より速い
すべては風の前の塵に同じ ....
わたい、もやしはきらいや。

病室のベッドのうえで
母がぽつりと言う

六十年も付き合ってきて
母の好き嫌いをひとつも知らなかった
そんな息子だ

お父ちゃんがな、腹切ったときに出て ....
はるが来た。
決して、ただ暦のことだけじゃなく。

よのなかが、はるだ、はるだ、と騒ぎ
書店に「新生活特集」の見出し跳ね
アパレルがパステルカラーに染まり
けれど、相変わらず
わたしは黒 ....
三月の終わりになると
サムイホシトカゲはいっせいに
繁殖行動に入る彼らの
背中いっぱいに蓄えられた
太陽のあたたかさを
子どもたちは一秋をかけて
サムイホシトカゲをポケットに詰める ....
正義の味方が悪い顔している 水平線に
盛り上がった入道雲
の中へ
入ってゆく船
をあなたと
見送った日

渚に係留された
氷川丸を眺めて
赤い靴の少女を歌い
砂に埋まった啄木の蟹を
掘り出した二人は
こぼ ....
<イーゼル・ベーカリ>

イーゼルを看板代わりにした
街角のベーカリは通勤路
本日のメニューと季節限定
チョークは今日も鮮やかで

意外と個性の出るもので
あの人と彼女と彼と彼
 ....
故あってかどうかわかりませんが
猫に生まれまして
たいへん恐縮している次第でございまして

私が人間なら大変かなあともおもうこと
多々ありすぎて
申し上げることも躊躇いたしますが
あえて ....
まさか 夢にみるとは思わなかった
明け方の私の夢に現れた
君のことは何も知らないのに
ネットという魔都で知り合ったのは
ずいぶんと昔のことだった

私が詩を書き始めた頃
君の書く詩はとて ....
まるでテリーヌのようだよ
あらたまった声音でもって
そんなこと言われても困る。

僕はテリーヌっぽくはない。
と、強がってはみるものの
実はテリーヌ顔かもしれぬ。
テリーヌ丸出しかもしれ ....
太った幽霊見た太ってた太ってた 蟄虫啓戸
すごもりのむしとをひらく


ギィっと
闇に穴が開くと
部屋は一瞬で眩しさに満たされた

クラっと
意識が旋回して
しばらく身動きが出来なかった

何の理由も告げ ....
ウイルス対策しないままパソコンいっぱいに冬 春が降り注ぐ
固くこわばった雪山に
冬の汚れをこびりつかせ

シャーベットに足を取られ
車が跳ね上げる泥水に
コートを汚され

春が降り注ぐ
微笑がこみあげる

春が降り注ぐ
 ....
捕まえられた殺人犯は
群がるマスコミ関係者に向かい
マスクをずらし
何か 喚いた

「あっ、彼が何か叫んでいます。
なんと言ったのでしょうか?
ちょっとよく聞き取れませんでした・・」
 ....
人と争った後は
自分の中から
大事なものが
抜け落ちて
取り戻すことが
出来ないような
後悔と
いうほどでもないけれど
薄ら寒い風が吹き抜け
埋められない
空洞

一緒にお茶し ....
やがて
頭で考えても 予想できない順番で
クロスワードパズルに穴が開くように
時が 埋められ
確実に 君が、この町を去る。
すべてを
祝福に変えるレッスンが、始まった。

 ....
 
髪を切りました、ばっさりと

決別です

春です、今日からわたしは



 
そらの珊瑚さんの自由詩おすすめリスト(7419)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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太った幽霊見た太ってた太ってた- 北大路京 ...自由詩514-3-18
蟄虫啓戸- nonya自由詩17*14-3-18
ウイルス対策しないままパソコンいっぱいに冬- 北大路京 ...自由詩314-3-17
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言葉- Lucy自由詩9+*14-3-17
人と争った後は- イナエ自由詩7*14-3-17
匿名の春に、卒業と_名付けよう。三部作- るるりら自由詩4*14-3-17
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