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星屑を吐いてアンドロメダ行きの汽車
南の空気を孕んだ
雨が止んで
少しずつ
本当に
少しずつだけれども
春は
近づいて来ている
三寒四温
四つ進んで、三歩下がりながらも
春は、確実に近づいてくる
私の街に ....
膝 様様。
私の日に日に重くなる体重を支えて頂き感謝申し上げます
妊婦が一番感謝しているのは 膝 様様です
よっこらせが呼吸なのです
それでも努力は怠っていませんよ
毎日きちん ....
小鉢で泳ぐ白魚を掬いとり
生きたままを飲み込むという
珍しい食べ方で
食材を頂きました
口の中の足掻きも
喉をすぎる嚥下も
滞りなくすんで
食道を無事通過し
もう胃に入ったのですか ....
地平線の彼方も
ここと同じ地面が続いているだけって
ことは分かっていても
認めたくない自分がいる
夢とか希望とか
そんな言葉で未来を飾ってみても
今日の続きでしかない
明日に期待して ....
レタス売場では
皆
外側の葉を剥く
そして次の外側の葉を剥く
そしてまた次の葉も
そのまた次の葉も
わたしはレタスが食べたかった
わたしはレタスを買いたかった
でも皆は
レタ ....
静寂が横たわり球体の葬列
◇御用学者
原子力発電所は火
原子力発電所は火暴
原子力発電所は爆発
原子力発電所は爆発し
原子力発電所は爆発しま
タダチニ影響はありません
タダチニ原子力発電所は火
タダチニ原子 ....
独りの道に一方通行の標識
九官鳥の鳴き声知っているかい
真似しすぎて
とうとう自分の声を忘れてしまった
めすをよんでも相手にされない
そんな人も居たな
人まねしていて自分の姿を失った
そんな人になるには
白紙 ....
【修羅】
へいわ とか
あい とかが
こわれることは
いとも かんたん だ
三年前の みぞうが
かんたんだ わすれるな と きいてくる
あんなに頻繁に目にした ゛みぞう゛ ....
窓辺に三月が
腰掛けているのだが
まだあまりにも曖昧にあおいままなので
そのままにしておいた
冷える未明
ヒーターをつけた
あたたかな紅茶もほしいな
マグで、ミルクも一緒に
布 ....
昨日までの自分が仰向けに倒れている
わたしを見つめて
ワタシが言う
「踏み拉き進んで行け
過ぎ去ったものは階段だ
額ずくな 口づけするな……」
そっと足をおろす
枯葉を踏む ....
見上げた向日葵の息が止まっている
みんなは
去った
まちの
こうえんの
水のみ場のしたに
のまれることなくいく百年もたゆたう
みずにいきる生き物が
いきたえだえにうたうこえ
きいてみれば
むかしからしって ....
あなたの顏は時計のよう
ただ『今』を確かめたくて
見つめてしまう
過ぎ去った時間 ……もう……
残された時間 ……もう……
いたたまれなくて目を逸らし
気がつけばまた
....
もうカーテンは暖かいよ
朝の日差しは
ひっきりなしにカーテンを暖めてるから
カーテンは暖かいよ
カーテンをさわってごらん
とっても暖かいから
暖かいカーテンは
冷たい指に ....
どうしたら高く上がるかですか
風を読むことです
どんな風が
どのようにふいているか
知ることです
人の顔色をうかがう風には
誠意がありません
風に乗って
高く上持ち上げら ....
言葉が実らないまま葉を落とした樹を
じっと立ち尽くして眺めていた
夕日が心を刺すかのように沈んでゆく
会いたい
、出かかったため息すら失い気味に
ひたすらに泣いている自分に気がついていた ....
長すぎるツッコミの間に話が次へ行った
1
目を瞑って
灰の砂漠を
食べていると
こころは徐々に
ひからびて
ちっぽけな
雲塊になって
コトコト笑う
鳥の頭蓋に
埋め込まれる
鳥のくさめ
いや、くし ....
めざめると
あたまが
ひらがなだけになっていた
このままでは
じょじょおがない
いやいや
そんなことはない
〈はるのためいき〉
ほら
*
ひらが ....
鳥の姿の失せた空には
鳥のかたちの欠落がある
影が消え
言葉は失われても
羽ばたいてゆく記憶が
風車をまわす
失われた鳥の形の
風が舞う
私は
声を出せるだろうか
....
ちょうど自分の脳を握りつぶせないような
小ささと か弱さ
まるで自分の心臓には届かないような
もどかしさと 無情さ
おそらく
そう簡単に自分ひとりでは
終われないように
造られて ....
あるがままに斬り
森は森に重なってゆく
あるがままを喰み
枝のはざまを音は埋める
紅く溶けて
発光する
波が削る岩
魚が視る岩
生まれる瞬間を誰も見ない ....
ああ、
いまいましい
言葉を捨てようとして
夕暮れ時の河原に立って
何度も、何度も投げつけた
波打つ水面に
沈みゆく太陽に
それでも、
掌を広げてみると
....
あんなに愛し合って他人
れんがの家を覚えていますか
東の壁にはドアがあり
南の壁には窓があり
西の壁には物を置き
北の壁ではあなたが待つ
ドアを開けて壁をつたい
一度右へ曲がったら
虹のような形の窓の ....
夜の間に降った雪で
季節は逆戻り
誰かに投げた言葉の礫
今朝の気分は吹きすさぶ
更新された背景
鳥籠の中で
冷たくなっていたインコ
突然
マグカップの持ち手が捥 ....
逃げ出す夜に手錠をかける
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