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もう二度と歌は歌わない
そう決めたのは
合唱コンクールの練習の時
隣の子がクスッと笑ったから
以来本当に僕は歌を歌わなかった
音楽の時間は口パクで通したし
歌のテストの日はズル休みをした
 ....
少年は決意した
高校生になったら
皆の前で
自分の言葉でしゃべると
そのために
今の学校からは誰も受けない高校を
選ぶのだと
例え面接があろうとも
はっきりものを言うと
緘黙していた ....
“相手とコミュニケーションが取れない
この作戦は決行するしかない
我々には戻る場所が無くなった
補給する術も材料もない
我々は戦うという選択肢を取らなければならなくなった
この暮らしを守るた ....
府中の霊園の芝生に、僕は坐る
目の前の ✝遠藤家 の墓前に
炎と燃えるポインセチアの植木鉢と
グラスに日の射すワインを、置いて

初めて訪れた十五年前の夕暮れ
左右に生けた紅白の薔薇は
 ....
まひるの余韻が
からだに蓄積して
わたし
気怠く溶けてしまう

触れないゆびの熱が
くうき 揺らして
ざわめいてるのは
柔らかに開いた毛穴から踊る火照り
芯でくぐもる泡気は
微かな ....
ダバダ
ダバダ
ダバダダバダ
ダバダ
ダバダ
ダバダダバダ

  体かくして
  顔隠せず
  白い世界に
  赤い頬
  ダストがかすめる
  鼻の先
  一瞬
  シュ ....
邪悪な自分が
恐ろしい

闇に埋もれた暮らしがイヤで
太陽の下に
憧れたのに

普通がいいって
普通を選び

普通だなって がっかりしてる
行きたい場所がある
フェンスの多分向こう
標識は黄色か赤
越えてはいけない場所だった
死んだトモダチが
みんなそこにいて
おまえもか
って笑ってる
警告はみんな受けた
でもみんな境界 ....
一等星か
人工衛星か
わからないから
嫌なんだ
この時代は
虚像が眩しすぎて
たどり着きたい未来を間違える
俺達は
まるで
月に向かって飛ぶ
命知らずの虫みたい
10分後、私たちは {ルビ思=おも}い{ルビ出=で} される
10分前に見た映画はもうまるで嘘のようだ、と
いまどき流行らない、よくある2Dの映画だったが
持ち合わせた感想は特になく
 ....
狡猾であり
幼稚でもある
すべては悲しく美しい
そう
狡猾であり
幼稚なのだ

幾日も 
幾年もかけて
日が沈む
その終末の真っ赤な空を
眺めては小さな飴を頬張るように
感慨に ....
きみの右目から1センチ
ちょこんと座るちいさなほくろ

きみの瞳はまぶしすぎて
見つめ合うことなんてできそうにない

いつも逸らした視線の先で
そっと目が合うちいさなほくろ

ぼくを ....
恋は昇ったり降りたりで、草臥れる。
恋は遠のいてゆくほどに、懐かしい。
太陽は、今も僕の胸に燃え盛り
{ルビ永遠=とわ}に手の届かない――幻  
おまえの国をつくれ

おまえの国の国歌を唄おう

いっしょにおまえの国歌を唄おう

オレもいっしょにおまえの国歌を唄おう



おまえの国をつくれ

おまえの国の国旗を振ろう
 ....
臨界に旅立った母は、すこし痩せたみたいだ

もう、帰りたい。という
ここには団欒がない。という

距てるものは何もないのに
働きすぎたのだろうか
午後十時二分の、電動歯ブラシは
 ....
母から聞いた遠い日の思い出話です

貧しい農家だった父と母は
農耕馬に馬橇を引かせ
町の市場へ暮れの買い物に行きました

正月のための食材を買い
家族の冬のビタミン源として
おそらく当 ....
滝壺の深淵から
天空に珠をさがす
うねる銀の龍の嘆き
龍は雷鳴とともに雨を降らした

飢えた民のために
龍は慈雨を与え
空の彼方へと去ってゆく
雲間にその痕跡だけが残っていた

 ....
秋と冬の境目の
限りなく冬に寄り添う秋だから
ならべてみたくもなる
あったかいものをしこたまに
{ルビ炬燵=こたつ} 湯たんぽ 綿入れ{ルビ袢纏=はんてん}
焼き芋 甘酒 鍋料理
{ルビ熱 ....
マッチを擦った
においが好き

懐かしいから

クリスマスのロウソク
ストーブ
父さんの煙草

子供の頃に

安心した匂いだ
祈るように消滅を願った夜、
コンクリートのぬくもりだけが
真実だった。

泣くことは
禁じられていたから
渇いた眸で星を探しても
乱視の視界では
一等星すら心細くて
叫びたくても ....
換気扇がぶっ壊れて
機関車みたいな音がする

台所であなたと目を合わせたら
困ったような笑顔がどこかへ旅立つ

暮らした年月を
思い出させるすべての劣化

年をとったわね


 ....
「自分に味方しないものは敵だ」
という考え方と

「自分に敵対しないものは味方だ」
という考え方は

同じようでいて ずいぶん違う

生まれつきの敵も味方もいやしない

パレスチナ ....
渇いた落ち葉を踏んで歩いた
湿ったアスファルトに
暗い空から
時折雪がこぼれてきた

かじかんだ手で傘の柄を握り
歩いたことのない道を選んで
なるべく迷子になるように
帰る方角 ....
   晩秋の頃
   血を吐くように
   楓は赫く染まる
   握り拳ほどの肉塊
   女は躯に楓を孕んだ
   命の蘇生
   輪廻転生する魂
   春になれば
    ....
上水の川のほとりの桜水食堂
銀だらの照焼の匂いがする厨房から出てきた
おかっぱ頭の彼女は紅い鼻緒の下駄を鳴らし
橋のたもとのオレンヂ色の街灯を灯す

近くの洋館に咲くタイサンボクが薫る街の角 ....
夜が皮を剥いで、
真っ赤な朝を迎えたような傷が、
手のひらに滲んでいる。
あなたは見えないナイフを手に私を傷つけた。
 ....
継ぎ目もなくすきとおる
うしろすがたのような青
とおくからきた風がとおくへとぬけていき
休日のざわめきや
かすかにひびく水音や
何重奏もの葉擦れを
はこんでいく

ふと見る枝に
リボ ....
両端が見えないほど長い橋の上
ひとつの影が立っている
呼びかけても応えない
近づいても近づいても近づかない


夜の左脚のしびれから
次々に飛び立つ火の鴉
水たまりの波 ....
郵便局に勤めたかったのは
食堂の定食が美味しかったから
そして決められてコースを笑顔で走れたから

電報局に勤めたくなかったのは
借金の返済を迫られた親爺に
出刃包丁を突きつけられたか ....
少年は挨拶した。
周りにいる人達は彼を無視した。
前回会った時、少年は彼等を無視したから返事が返って来なかった。
正確に言うと、少年が前回挨拶をしなかった理由は、
無視したのではなく、物思いに ....
そらの珊瑚さんの自由詩おすすめリスト(7661)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
歌はもう歌わないと決めたけど- 夏美かを ...自由詩38*15-11-25
少年は決意した- イナエ自由詩7*15-11-25
戦争- 鷲田自由詩615-11-24
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夜の真昼- 木立 悟自由詩715-11-16
- レタス自由詩5*15-11-16
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