すべてのおすすめ
スーパーの立体駐車場に車を入れて
そのまま買い物に降りて行く
おにぎりとお茶は持参だが
ちょっと甘い物が欲しくなる
ねらい目は見切り品コーナー
大きなシュークリームが一個68円
....
曲がり角を曲がらなければよかった。
記憶の波にのまれてしまう。
3.2.1.
元町から中華街の何気ないみちで、
「一生、君だけを好きでいるよ。」と言っていた君。
子供みたいな ....
雲が僕を抱きしめてきた
その胸元には雨の匂いがして
雷を飼ったその腹が ゴロゴロと唸りを上げていた
{ルビ霙=みぞれ}が僕に口づけをしてきた
全身に冷たい唇を這わせて
シャツの下までびし ....
写真は送りあい顔は分かる
逢ったことはもちろんないし
写真以外の表情は知らないけれど
でも毎日二時間前後の電話で聴く声
その距離はほぼ800kmくらいあるだろう
お互いに同じ病いを持って ....
考えると死にたくなる
足りない淡白な脳の色 心も曇りに道ずれ
考えに呑み込まれると死にたくなる
心技体の面積に氷河期の凍てが張る ひびは入らない
せめて心だけは切り裂いて 留まらせてや ....
かなしくてないているのか
さびしくてないているのか
雲の切れ間に青空
風に小さな羽根をふるわせて
うれしくてないているのか
いとしくてないているのか
透きとおった雪が流れて
目の ....
レシピ通りに作られた横綱
「きみの詩」
冬の庭にきみは
一所懸命に
種を蒔いている
ときには雪、吹雪のなかでも
脳裏をよぎらないかい
咲くわけがないってこと
、わたしは
たずねない
ただ
じっ ....
【すりおろした林檎】
ねこをかんぶくろにいれて ポンと蹴っていいような
汗と毒と 荒い呼吸の みすぼらしい私が すっかり蒸発しました
ぬけがらの私の みぞおちを
糖蜜が ....
舞台中央に椅子がひとつある
男がひとりすわっている
男は語りはじめる
おまえさん牛は好きか
そう、おまえだ
牛は好きかと聞いているんだ
牛はすばらしいぞ
何しろ奴ら
....
あなたとふたたび逢う時
泣いている訳にはいかないと思った
空が好きだった
あなたが撮影した朝焼けは力強く燃えて
私にはない色を奏でた
オリオンに輝く星の彼方で
小さく光る二粒の瞬き ....
僕たちは夜を旅する
孤独にむかって囁き続けるナイトバードなんだ
代償なんてありはしない
ささくれを癒す為に空を飛んできた
まぬけなオウムの類だが
ちっともいいことなんてないって言いな ....
僕たちのギターはすでに古びて
ギブソンやマーチンよりかはマシな音色で人生を歌う
たくさんの奇妙な物語が僕たちを誘ってゆく
何処へ
それはレスポールの残響が終わるところ
かどの ....
{引用=進歩は昔話を撲滅する}
あんたの事は食わしちゃる
あたしが部屋で何しとるかは
詮索せんといて
覗きでもしたら出て行くきね
女房のオツーはそう言って襖を閉め
日がな何事か ....
ほめられたくって
書いたってしかたない
ほんとは少しは
ほめられもしたいけど
自分はこんなふうだった
そう 残したい
長く生きるかもしれないし
そうじゃないかもしれない
....
ある日、{ルビ自我=イド}の底に溜まった汚泥を掻きだしていた。
その泥を天日に干して固めたレンガをぶつけあう祭りがあると聞いた。
延々と風景のガンマ値が上がり続けて
まっ白になってな ....
海外で活躍するメジャーリーガーや
サッカー選手たちはいつも大きな注目を浴びる
でも それをまず為したのは
商社を始めとする無名のサラリーマン諸兄だ
メディアはニュース・バリューがないので ....
深海に生きる魚族のように自ら燃えなければ何処にも光はない
大島渚自筆の会葬者たちへのメッセージがこれだ
中学生のころビートたけしが出ているということであの映画を観に行った
当時の映画 ....
薬缶の口から湯気ポッポ
ノドグロの口から日本海の匂いがまだ消えないうちにと
料亭の女将の口から少し早めの夜が始まる
けれど日本の財布の口からはわずかな小銭しかでない
だからみん ....
そんな私は精神衛生のためにいいことならなんでもする。
休みの日にはカンテレのCDを聞き、最近友人に勧められた黒豆茶を飲み、天気のいい日は庭に出る。
花を植え、草を抜き、レンガを並べ、水やりをする。 ....
シロツメクサに
私はなろう
遠い
異国のビードロを
木箱に
そっと包み込む
同胞たちの
笑顔のように
こわれてやまぬ
あなたの心
私は
そっと包み込む
花で
ある ....
うす汚れた魂を
夜更けに洗う
洗面器に冷たい水を張り
ひとつまみの塩でもみ洗う
不信と後悔がにじみ出て
....
春隣
朝から夜中までテレビをつけっぱなしにする
私の垂れ流し好きをどうにかしてくれ
うるさすぎて、何ひとつ変わらずに私の冬が過ぎていく
世の中はどうだ。目眩をおこすほど輝いているのか
....
だれでも見えないところに空がある
晴れたり、くもったり
雨が降ったり、嵐が吹いたり
届きそうで届かないのは
空とほんとにおんなじで
何もなさそうで何かあって
そんな空っぽみたい ....
私の詩を
だれかが声にだして読んでくれたら
いいとおもう
大きな
大きな声で読んでくれたらいいとおもう
この私の両の耳にも
きこえるように はっきりと
よんでくれたらいいとおもう
....
今迄の僕は
どれほど多くのまなざしに
みつめられてきただろう
どれほど多くの手に
支えられてきただろう
今、僕は、ようやく
幹の内側からいのちの歓びを{ルビ呻=うめ}くよ ....
なかなかはいはいしなかった周が
ある日突然、棚に掴まり立ちあがった。
「すごい、すごい」
諸手を叩いて、僕は言う。
「ぱ・・・ぱ・・・、ぱ・・ぱ・・」
こちらを向いて、周が ....
家計は火の車4WD
Heはartに
artはHeに
Heartの問題ばかりをなげかける
二00一年十月
白い骨になった祖母が
熱気の中に横たわっていた
八歳の息子が私を見上げる
「お母さん、人ってこうやって焼かれるんだね。」
君に答える言葉がない
だって私も今初めて
焼 ....
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