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不思議だね
夜をいくつもめくったのにそこには
やさしさがあるようだよ
ひかる
ひかるのは星と
ひかるのは愛とそして
ありきたりな日常のようだよ

不思議だね
ことばよ
いつもそこに ....
むなしい
と声に出ることはなく
ことばは秋に静かに枯れていき
地面に落ちては
たくさんの足音に踏みつけられ
悲鳴にもなれず
冷たい風にたやすく飛ばされる

ここで
ここで腐りたくはな ....
朝日を小瓶に捕まえて
蓋をしめて逃さない
泣き出した夜に雨が降る
綺麗すぎて汚くて正しすぎて間違いで
かけがえのないものを掛け違えるまいにちに
夕陽を虫籠に入れる
幼い記憶を餌にして
孤 ....
母が静かに佇み
やわらかな星々に横たわると
夜が落下する速度で
慈しみと憎しみが揺れ動く
母の季節が訪れるとき
夏と冬が行き来して
子どもたちは春と秋を奪い合う


「あんたは身 ....
ことばが寒さから抜け出し
たいようを追いかける夜に
睡眠剤をウイスキーで呑む

景色はしろく記憶だけ鮮明で
墨汁で色濃く書いた文字さえ
どこか儚い冬のきろくになる

突然の ....
私は泣いた
君という海の波打ち際で

不器用さを
愛おしさから
短所に変化させたのは
慣れすぎた歳月と
甘えすぎた気もち

海辺に向かって
手を繋いだ瞬間を
覚えてい ....
帰省した
ほんの気まぐれに
親に顔を見せた
ひどく暑い夏の折
来月に盆を控え
年のはじめに世を去った
祖母を思った
居場所なく
結局仏間でくつろぐと
線香の匂いが
また ....
十代の恋は幼く
大人びた香りがした
あの夏の日暮れの
夜が落ちてくる手前の街を
指を絡めて歩いた
あなたの指は
ほそくしっとりとして
引かれるまま道を歩く
足取りはひどくゆっく ....
暗がりに恋情を隠す
心音が落ちてゆく
水の階段を登り下り
君の肌の質感に流され
簡素な語彙に抗えない
私の内部の熱源に点される
愛にも似たようなもの
鍵はそのままにして
綺 ....
まよう
答えを探している
息子とじゃんけんをする
勝っても負けても
答えを見つけることの間違いを
教えられる
あいこでしょ!

障がいについて
伝える日がくること
世の ....
寝息が
夜のカーテンを揺らす
いつくしみという
どこかに潜む母性が呼吸をはじめる
白い肌のわが子の
すーっと通る鼻すじに口づける
溶ける音がした気がした
抱きしめるものがある ....
零をさがした朝に目が覚めると
太陽がたったひとり寂しそうで
誰もがこどくを噛みしめ針の痛さに怯える
ことばの痛みを恐れる
決して優しいことではないけれど
幼い頃何も知らずに踏みつ ....
夜の海辺を
韻を踏んで歩くと
奇妙な砂利は
ペイントされ
同じ表情をかもす
眠りに落ちた
カモメの泣き声を
閉じ込めた貝殻に
吹き込んだ愛について
空き缶に零れた
海の ....
つるーっと
玄関から入ってきた
ひとつのボール

丸いな
手にとるわたし
明日は晴れるのかな
お母さん

きっと晴れね
これ水色だもの
受けとるお母さん
夕ご飯は何 ....
ことばを紡いでみたくて
両手で口を押さえた朝方のこと
小鳥がついばんだ恋について
きれいなものばかりを集めることについて
並べればすべてはいびつだと言った
みんな泣きたいだけなの ....
傍らにつづくきみの面影に
いつか忘れようとした秋のいのちを
頑なに重ねることを覚えた日もあった

掬いあげた水溜まりの渇きに
助けられずにないた小鳥のさえずりを
音符に変えることも ....
やさしいやわらかいものばかりに
ふれてしまっていると
ひりひり、ひり
としたいたみのあるものをだきしめたくなる
ふあんやあんしんやそういった
ことにかんけいするのかもしれない

 ....
逃亡できない
嫉妬
現実
リアリティ
そこはかとない絶望
と希望
天秤にかける
事実と
デメリット
メリット
わたしという名のにんげん
並べる
ことばの
破片 ....
ゆうぐれどきに
しらない風景にであう
いちにちの終わりとか
あしたの始まりとか
そういうことばでは言い表せないような
じかんのこどく

わたしはちらと時計を確認し
じかんという概念 ....
徒歩五分で海
という環境で育ったわたしは
ただ鈍感だった
ひどく夕陽が眩しく
一日の終わりを告げる焼けた空が
ひりひりした匂いを連れてくる
そんなものだと思っていた
その空もあの ....
そのあと
泣きながら話したこと
そのあと
青い空に憧れたこと
そのあと
たんぽぽの綿毛が優しかったこと


きみが傍にいたこと
本のあいだにしまい込んだきもちのこと
故郷という ....
積乱雲が雨を降らせる。
空が好きだな。雲が好きだな。それを映す
水面が好きだな。言い出したら霧を見つけた。靄も好きだ。
雲の根源は地上に流れる水にある。
葉の裏から出た水蒸気にある。
空が私 ....
ありのままの
星空よりも
ふんわりと雲のかかった空を見上げ
満天の星空を
想像する方がきれいかもしれない
ありきたりなことだけれども
わたしたちの想像力は
ある種の創造力よりもずっとずっ ....
暑い日が続いている
逃げ水がゆらゆらとして近づけない
今年のお盆を迎えた

斜陽が眩しすぎるかのように
家族というものから目を逸らしていた時期がある
自らの病や
家族を形成する人々の ....
原寸大のあいを
ゆりかごで揺らす
太陽のひかりを浴びて
おおきく育まれた
栄養素というむすびつき

遠くで誰それが呼んで
名があかく色づいたよう
葉脈を通って
根から吸い ....
そんなふうに
音を共有してみたいね
繋がる
キスとキスみたいな

私が水面に、君が水底に

ペンを走らせて
数式を組み合わせる速度
えんのように愛を
描けないと知ったから

ど ....
春を待てば
冬を追いかけることもなくなる
空が白い
雪も
ことばもどこか
白濁するような気がして
ガラスを磨くように
推敲してしまう

幾重にも層ができ
こころの内は形を失う
 ....
今夜はブルーベリー酒で、一杯
甘ったるいお酒が好きです
そうして甘ったるいことばを吐く

大した意味などないけれども
わたしは甘ったるさを舌で転がしては
その中に辛さを味わおうとする

 ....
そらの珊瑚さんのかんなさんおすすめリスト(28)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いてください- かんな自由詩424-1-16
ことばは秋に枯れていく- かんな自由詩920-11-8
夕陽の虫籠- かんな自由詩1019-6-21
母の季節は夏と冬- かんな自由詩7*19-5-21
薬を酒で飲む- かんな自由詩13*17-11-27
波打ち際で泣く- かんな自由詩11*17-8-9
- かんな自由詩12*17-7-13
遠い日の透かし雨- かんな自由詩7*17-6-16
トイレの鍵- かんな自由詩3*17-5-28
グーはチョキに勝つ- かんな自由詩6*16-2-10
添い寝- かんな自由詩14*16-1-3
自我像/十七歳- かんな自由詩8*15-5-26
微笑の群れ- かんな自由詩8*15-5-22
段差のない家- かんな自由詩11*15-5-10
そしてまた恋をするだけ。- かんな自由詩6*15-3-25
たまきはる- かんな自由詩9*14-10-23
いきづく- かんな自由詩9*14-10-9
探さない夜明け- かんな自由詩5*13-11-15
じかんのこどく- かんな自由詩8*13-9-29
カモメのことばを知らない- かんな自由詩15*13-8-31
そのあとがある- かんな自由詩20*13-3-12
一昨日の私は明後日の空を想像できない- かんな自由詩12*12-10-12
曖昧さをかかえて- かんな自由詩12*12-10-11
家族でありたくて- かんな自由詩9*12-8-15
逃げ水を追って- かんな自由詩5*12-7-16
はるり- かんな自由詩7*12-4-1
星々に促されて- かんな自由詩11*12-2-15
酔う- かんな自由詩21+*08-10-19

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