ひとつの悲しみ
HAL

ぼくは30代の頃
浴びるように酒を呑んでいたが
二日酔いになったことがない

ぼくは良くお袋の肩を揉んだが
肩こりを経験したことがない

ぼくは殴り合いの喧嘩もしたが
一度として骨折をしたことがない

それらはぼくがそういうひとに
こころからやさしくなれないこと
痛みや辛さを分からないことと同じこと


自由詩 ひとつの悲しみ Copyright HAL 2013-03-30 18:40:58
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