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死にたいという衝動が一日中私につきまとう
死が人々の中でたらい回しにあっているのか
私が死の中でたらい回しにあっているのか
でも、死にたいと思うたび、私は私に立ち止まる
死を望むに ....
上水道網が日本全国を網羅した昭和50年
それからわたし達は幼稚児のように庭で
じゃあじゃあと水を浴び、
じゃあじゃあと水をかけあい
じゃあじゃあと水を飲み
はしゃいでいる。は ....
春の野が眩しい訳をおしえてあげようと

詩人がわたしを野に手招く5月

青い空 白い風 豊かな瞳のような草花

春を思うがまま口ずさむわたしに、詩人はウインクひとつくれて、一 ....
どんなに痛いことだろう

わたしにすらこの街は、こんなにも冷たいのに

ましてやお前は、その土に、身を突き刺しているのだから


身を万力で締め付けられて、どこにも逃げられぬお前に  ....
初秋


波打ち際 生まれたての姿のような

素肌を海がさらしている

その波打ち際を

インク瓶に入れて持ち帰りたいけれど

海に波打ち際がなくなったなら

空となんにも変 ....
よく見ればそれは

青く光るホタルイカ

ほの字 ほの字 ほのイカ字

逆さにするとトテモ

恥ずかしい


ひらがなの群れ

よくよく見ればそれは

アリの群 ....
ああ、喉が渇いた

湯呑みに水を汲んでこよ

蛇口を捻ると

冷えきった真冬の水が

遠くから来た旅人のように

トングラトングラ

と流れ出し

トングラト ....
私、雨に濡れております

髪から雨の雫が

喚くように滴り落ちてくるものですから

ほとほと、いやになりました

雫が喚く

あぁ、うるさい


粉ぐすりは色 ....
月がのぼります 屋根のうえ、

猫がとおります 光る目をして 橋の下

音楽がなります 淋しい顔うつして窓の
ひとつ

燈された電球の影の影の影たどる 

時計がページもめ ....
少女よ 走れ
お前は草原の風
決して立ち止まらない
少女よ 走れ
お前は海原より来しツバメ
決して迷う事はない

少女よ 走れ
その柔らかな肌が草に破れても
風に ....
突然雨がふりだした
雨を知らない者はこれを見たらさぞ驚くだろう
空から壊れたように降ってきたものが
こんなにも激しい音をたてて
窓を屋根を道を川を海を山を木を私を打つと

簡単に雨がやまぬ ....
宛名のない手紙を
淋しさと名付けたのは
冬をむかえようとしている
壊れかけた燕の巣でした


遠くで微かに鳴っているピアノを
愛の囁きと名付けたのは
閉じられたばかりの本の静寂でした
 ....
もう、手の届かない
懐かしい季節に
向かうようにーー

クレソンをひとくち
レモンもバニラもお好みで
そんなふうに朝を過ごしたら
天気は良好
青りんごをポケットに入れて
森へ出掛けよ ....
静かな昼下がり、図書室に入ると

カーテンからまいあがる埃が光のなかで渦を巻いていた

私は美しいものになりたくて夢みがちに書棚をめぐりあるく

時々、ひんやりとした背表紙の感触を楽しみな ....
私にとって秋は蟻ほどに明確な季節ではありません
私にとって秋は蜂ほどに運命的な季節ではありません
私にとって秋は鈴虫ほどに激しい季節ではありません


今朝。私の手のなかであまりに柔らかく容 ....
私たちは、壊滅したデパートのビルの地下へと海を見に来ていた。崩れた天井が手が届きそうな所で踏み止まっている。陥没や隆起の激しい足元には、黒い藻のようなものが生え、その隙間から切れ切れに見える白線が唯一 .... 金色のにおいは6月の
花嫁御寮のかんざしで
紅いにおいは8月の
海がかくした桜貝
淡いはかない香りは10月の
踊るガボットの薄茶色
揺れてかすれて散り落ちる
北風のひとすじのままにさ ....
『キャバ嬢Aの一日』は絵本の題名です
幼稚園で先生が
煙草臭い息で、よく読んでくれたものでした

(そうそう、親指姫が好きだったあの子
今ごろどうしているかしら)


今日もどこかでシ ....
埃の舞うホームに定期券ひとつポケットにいれて
私はいつもの電車を待っている

人の波は駅のホームに溢れては
電車に吸い込まれ、またホームへと溢れ出る
そうして流されては繰り返されていく
誰 ....
雨連れて川は異国へ旅立ちぬきらめく魚帰らぬ心


この世では白く咲くのが美人花赤く咲いたらジェラシーも花
ガラスが砕ける数分前、
東京タワーが尖端から地面に引きずられて
蟻地獄にのまれていった

その蟻地獄の底に見たものは真っ赤な夕焼け

見いつけたと不忍池の蓮が听った
時計は童話のなかでは ....
私はユースケ・サンタマリアが好きだ
ちょっと貧相で哀しい顔がいい
不自然な笑顔も私には心地好い
演技中の、意味もなくする困ったような顔もいい
けれど、一番好きなのは台詞を言い終える時の彼だ
 ....



残暑の厳しい日のこと。古本屋へ行ってきますと断りをいれたら
家の者が、ああ、あの分かれ道だねと言う
不思議なこともあるもの
分かれ道とは曼珠沙華のことではなかったか
伝統工芸品の ....
真夜中に歩いているんだ
電灯に近づくと急に影が生えるよ
影は僕の色をして
濃くなったり、大きくなったり
そしてぐるりと僕を一回り
でも、もう遊ぶ時間じゃないから
バイバイ バイバイ 色の足 ....
どうしようもない憎しみが突然湧きだす日がある。強く烈しく悲しく深刻に。誰かが私を使って、人がどれだけ人を憎めるのか試すかのように。夫を。姉を。母を。父を。子を。私は憎む。何故か。血や生活が近ければ近い .... 君よ
エセな聖書で
春を行け

今日のヘッセはご機嫌で
シルクハットでご登場
石畳広場に蝶を飛ばし
舟遊びに楽団引き連れ歩いては
ことごとく林檎酒に耽る

酔っ払ったなら
森の古 ....
影がぐるりと右かしぐ
左手が逃した夕餉の茶碗
右手を掴んで放さぬ恐怖

夜の森は騒々しい
木立はバサバサこすれあい
夜鳥の声はこだまして
奇声をあげてる闇の口

影がぐるりと左にかし ....
雨に濡れてるブランコはいつもより空が近くにありますから、楽しいですね。でも、片道切符で乗ってはいけないと書いてあるのは何故でしょう。
風がふくたびシーソーが揺れるので、目に見えない何かを計れるよ ....
生易しいことも優しくないことも
最後には過ぎ去ってしまいます

人の血や肉は
入れ代わらないから
お医者様が大変です。

代わりましょうか?と葬儀屋


その日、姉が死にかけていた ....
口があるのなら語り合いましょう
いいえ
口があるのなら舐めあわなきゃ
いいえ、もっと
口があるのなら齧りつかなきゃ
まるで胃袋みたいね
あなたも私も
でも
食べ尽くせないのよ
私もあ ....
そらの珊瑚さんの月形半分子さんおすすめリスト(38)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
思う- 月形半分 ...自由詩3*15-12-5
創作の光- 月形半分 ...自由詩115-3-19
クローバー- 月形半分 ...自由詩5*15-3-10
春とエレジー- 月形半分 ...自由詩6*15-3-8
初秋- 月形半分 ...自由詩214-8-17
ひらがなの群れ- 月形半分 ...自由詩414-7-16
トングラトングラ- 月形半分 ...自由詩314-7-10
雨音- 月形半分 ...自由詩514-6-12
子守唄- 月形半分 ...自由詩414-5-16
少女- 月形半分 ...自由詩714-5-13
金銀の雨- 月形半分 ...自由詩613-11-24
散歩人- 月形半分 ...自由詩413-11-16
散策- 月形半分 ...自由詩613-11-14
「変身」- 月形半分 ...自由詩313-11-14
ゆく秋に- 月形半分 ...自由詩1013-11-3
沈没- 月形半分 ...自由詩213-11-2
枯れ葉- 月形半分 ...自由詩413-11-2
キャバ嬢Aの一日- 月形半分 ...自由詩213-10-31
ふるさと- 月形半分 ...自由詩413-10-30
短歌ニ首- 月形半分 ...短歌213-10-29
東京タワー- 月形半分 ...自由詩813-10-29
好き(俳優篇)- 月形半分 ...自由詩213-10-26
- 月形半分 ...自由詩313-10-25
朝日- 月形半分 ...自由詩213-10-25
春疾風- 月形半分 ...自由詩413-3-14
ヘッセの散歩- 月形半分 ...自由詩313-2-16
影法師- 月形半分 ...自由詩313-2-14
ルーレット- 月形半分 ...自由詩713-2-3
幸福論- 月形半分 ...自由詩613-1-31
- 月形半分 ...自由詩413-1-29

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