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ほんとうの自分のことを
わかってもらうことは
誰かをそっとこころのなかで
信じるということでした
あの日を
僕らが生きていること
すでに静かな風が通りすぎるように
深い森林と広い草 ....
もう部屋じゅうに
季節が終わる報せが届きます
ネットポートは再び夕空でジャックされ
きっとポケット深く携帯電話にも
微かに振動は繰り返され
むかし聴いたあの唄が
そっと鳴るでしょう
波音 ....
幼いころの古びた靴は
シャベルよりも
ずっと小さくて、
土遊びをしながら
泥だらけで夕暮れに沈んでいた。
永くて遠い春はすでに
まなざしの向こうにあって、
冬を越えるたび
軽くうな ....
夜空でフラミンゴが歌いながら
右足を差し出すとき
月影は大地をそっと染めながら
ガラパゴスウミガメは
まるで天球を月が
動く速さでゆったり
未来へと歩みを確かめる
*
夢の ....
そんなに遠くを
探すまでもなくて
最初にわかることだから
これは天空を見つめるばかりの
きっと自分のかたちをした
青空の欠片みたいだろう
何かを好きになると云うことは
朝早くおはよう ....
原爆が広島と長崎に落ちて
いつのまに真夏の最中
戦争が終わり
港街には帰還兵と
占領軍の兵士があふれていた
マッカーサー元帥の命令で
英語が出来てレポートが書ける
反骨精神があり眼と目で ....
ふと想う
一生懸命な趣味とは
道楽などと云う
ものではないのだけれども
きっと最初は
お金を使ってしまうだろう
どんなジャンルでも
ワールドカップのような
競技があるように
世界 ....
激しい夕立は
突然やってきて
落雷で鉄道が遅れている
小さな駅舎で
雨宿りをしながら
駅の改札で恋人と
待ち合わせをしていて
豪雨は短いうちに
まるで屋根を
ひっくり返したように ....
ほとんど同じ
服しか着ないのに
ストレスが溜まると
服の買物へとはしる
ぺんぎんがいる
広い海には百貨店があって
青空を飛べないぺんぎんは
翼を使って海を泳いでいく
飛べないことを
....
太平洋戦争のあと
海底に眠り続ける
たくさんの機雷と
ともに朽ち果てた
駆逐艦は大海のひとかけらとなって
ゆったりと深く沈んでいる
真夜中の月は
もはや永遠に
届かない光となっている
....
色褪せた地球儀には
太陽から日射しがさしこんで
ずっと遠く
大海のなかで
夜空を越えて朝は始まる
温かい珈琲をいれて
まるで真夜中の色をした液体を
飲み干すように
漆黒のなかで
....
月下美人のつぼみは
僕から君へと宛てた
詩集の挿絵に
描かれていて
本当は籍を入れる時は
月蝕の夜になっていた
かもしれない
まるで仮眠でも
取るように
くれないに染まる月蝕は
....
ショパンのノクターンを演奏している
サンチョ・パンサ号という
ふたりで名付けた彼女のグランドピアノのことで
彼女は、音が死んでいく、と悩んでいる。
音楽の師匠は、ちょっと綺麗な言葉じゃないけれ ....
そっと今も
地球に隠されている
新しい一日には
夜明けの太陽から
陽射しが煌めいて
鳥たちが
鳴き始める約束の朝
窓を開ける
君の微笑みに
旧来の知人から
感謝の手紙が届い ....
純白の雲から
いつか夏の終わり
銀色に耀く雨粒となって
熟れた小さな果実のように
堕ちていったBluesky
なくしていた蒼い傘が
見つかりました
遠く霞む
紅にたたずむ山脈の
....
やや乾いた
風がない
夜空のなかで
Schubertの楽譜から
不思議な音が響く
一瞬のあいだに
戦争写真家が撮影した
たった一枚の写真が伝える
真実みたいに
部屋中に澄みわたる
....
星がない夜空で
遠く昔に君が歩いたはずの
もう見えない足跡でさえも
まだアスファルトには
小さな熱としてこもっていて
切ない夏の夜に
孤独な月が隠れながら
白夜について
君のとても ....
僕が使徒を引き連れて
詩を書き始めるきっかけは
十九歳の夏
或る女との
一方的な
失恋の果てにある
契約までかわすこと
になったのは
その歳の秋頃だろう
なぜか失意のうちに
幻 ....
約束の
場所へと
続く道で
恋する自転車を
旅のために
丘を越えて
君へとこいでいく
暗がりを
ヘッドランプで
照らして
今という瞬間は
手のひらのなかで
ぎゅっと
握ら ....
担架の中で目を覚ます
運ばれる直前の
記憶が定かではない
どこで何をしていたのか
今日がいつなのか
答えられない
なぜかはわからない
倒れるということは
命のともし火が消える
手 ....
光が少ししか
届かずに
かすかに耀く
とても小さな
砂漠だけの星へと
旅行をする
少女を描く
ある絵本を作ろうとする
少年がいるのでした
はるか彼方の銀河への旅を
描いた絵本を ....
晴れわたった休日の朝に
僕にとっては
世界で一番優しいのは
君だけだよと
伝えたのだけれど
宇宙で一番優しいはずだと
言ってくれた年上の彼女に
僕がもし火星人と
浮気をしたらどうする? ....
世界のずっと東にある農村では
もっと西の都会よりも早く
夜明けが始まっているはずなのに
朝を待ち続ける
不思議な潅木がある
新緑が芽吹く軟らかい音が聴こえる
....
気まぐれな嵐は
ときおり吹き荒れて
数え切れないほど
散り始める
桜の花びらが
舞い落ちては
ゆったりと流れる
どこかの運河の水面を
どこまでも薄紅色に
染めるように
この春は過ぎ ....
どんな日でも
廻り続ける
人生は
風車を巡る
羽根のように
日はめくるめく
時には
騎士道物語を
読みすぎて
本当と物語の
区別がわからない
竜騎士となって
大空に
翼を ....
ひとつの恋愛が始まると
いくつかの虫歯が
できてしまう
歯医者に行くのを
忘れてしまうこともあるけれども
夜中に眠る前に
歯磨きもせずに
お互いの話をすることに
夢中になってしまっ ....
最近
ユルキャラなる
年をとらないで
人気をとる
命が増殖して
時には人間よりも
元気に活躍している
ここでは新しい
ユルキャラを
企画したい
名前だけは
決まっている
....
彼女が突然
夜食にゆで卵を食べたいと云って
卵をふたつゆでた。
寝そべって
二人でひとつずつ食べながら、
話をする。
彼女には卵の黄身になってくれたら
僕は白身になって君を包みたいと ....
仕事が早めに
終わるときには
少しの安堵を抱くように
同棲は始まっていて
郵便局での仕事がおわって
晴れた日の夕暮に
実家から少し離れた
二人の住まいへと
自転車で走る
なぜか携 ....
夕立は突然やってきて
落雷で鉄道の
運行が遅れている
雨宿りをしながら
駅の改札口で彼女と
待ち合わせをしていて
たくさんの
雨粒のなかには
彼女の残像を映す
きっとひと粒の
....
そらの珊瑚さんのりゅうのあくびさんおすすめリスト
(35)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
そっと君から信じてもらう光景に
-
りゅうの ...
自由詩
22*
17-1-25
祈り
-
りゅうの ...
自由詩
8*
16-11-16
たんぽぽ花粉予報
-
りゅうの ...
自由詩
17*
16-3-13
ちょうど動物園の夜空で
-
りゅうの ...
自由詩
18*
15-9-24
何かを好きになると云うこと
-
りゅうの ...
自由詩
17*
15-8-23
或る米軍少佐の終戦回顧録
-
りゅうの ...
自由詩
6*
15-7-6
一生懸命な趣味
-
りゅうの ...
自由詩
9*
15-5-14
水滴を巡る追憶には
-
りゅうの ...
自由詩
10*
15-5-4
ぺんぎんの浪費癖
-
りゅうの ...
自由詩
17*
15-4-13
海とSINK
-
りゅうの ...
自由詩
7*
15-4-4
夜明けの旗を
-
りゅうの ...
自由詩
3*
15-3-29
月蝕から遠くない日に
-
りゅうの ...
自由詩
16*
14-10-8
音と言葉について尽きない話
-
りゅうの ...
自由詩
10*
14-10-3
君の微笑みは世界の何処かに
-
りゅうの ...
自由詩
27*
14-9-23
Into_The_Bluesky
-
りゅうの ...
自由詩
19*
14-9-14
夜空と楽譜と
-
りゅうの ...
自由詩
9*
14-9-2
白夜の足跡
-
りゅうの ...
自由詩
10*
14-8-17
使徒の竜と契約を巡って
-
りゅうの ...
自由詩
5*
14-6-19
恋する自転車
-
りゅうの ...
自由詩
6*
14-5-29
倒れるということ
-
りゅうの ...
自由詩
10*
14-5-27
こんぺいとう
-
りゅうの ...
自由詩
10*
14-5-22
もうひとつの日傘のチェリー
-
りゅうの ...
自由詩
8*
14-5-18
僕らの朝が生まれる潅木の近くで
-
りゅうの ...
自由詩
9*
14-5-5
小さな春のタチェット
-
りゅうの ...
自由詩
17*
14-4-30
家族がもうひとつできれば
-
りゅうの ...
自由詩
3*
13-11-3
虫歯と恋愛の関係
-
りゅうの ...
自由詩
11*
13-10-11
ユルキャラを企画してみる
-
りゅうの ...
自由詩
11*
13-10-3
月を食む夢をみる鳥
-
りゅうの ...
自由詩
11*
13-9-21
夕食はサラダスパゲティ
-
りゅうの ...
自由詩
2*
13-9-14
一瞬と永遠はとても似ている
-
りゅうの ...
自由詩
8*
13-8-21
1
2
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