晴れたら、寂しい日
溢れて溢れて、水
遠い海で、海月が死んだ
海月、一個体分の水分量が
この星に加わって、溢れるから、雨
水になる
水に包まれて暮らすということは

この春に入居したア ....
死なないでと言われた命
ここにある。
死なないでと言ってくれた
あなたの気持ちは
天より高い



{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
ときどき
胸がつまるような感覚に襲われ
苦心して 小さい毛玉を吐くのです
それから少し楽になって
ソファの 昨日と同じ場所に
まるくなります
窓の外が
この頃妙に明るいと思ったら ....
この世界での戦いは、すでに国家間の戦いではなくなろうとしているのだ。
現世と異界、人々と魔物。そんな戦いが始まろうとしている。
祭祀クーラスは、そんな世界にあっては小物だ。しかし、
小物が世界の ....
「いや、戦争ならばまだ良い。いつの時代にあっても、
 人と人との争いは絶えなかった。今はそれが問題ではない。
 ヨランが知らせてくれたのだ。この壮大な戦いの後ろに、
 エランドル・エゴリスが構え ....
そのころ、エインスベルはフランキス・ユーランディアを解放していた。
「あいつは、上手くやりますかね? 再び祭祀クーラスに寝返るのでは?」
そんなリグナロスの疑念を、エインスベルは一蹴した。
「彼 ....
バウンドするボールは幾何的
接地面で潰れ

弾む

空に舞う 砂埃と極小の数字
僕には見えた
僕には聴こえた

子供たちの笑い声は高らかに構造物へと響き

反響して消えていく
 ....
「おのれ、ガージェス・ノルディア! 俺のイリアスをどうしたと言うのだ!」
アイソニアの騎士は、怒りに駆られるままに言った。
しかし、その言葉が、言動が、彼自身の運命を縮めさせるものだとは、
この ....
たしかに、イリアス・ナディは、クールラントの国で幽閉されていた。
アイソニアの騎士は、何よりもそれを恐れていた。
祭祀クーラスが、イリアス・ナディを虜にしていることを。
そして、それは今や現実の ....
「他愛もない戦いでしたね」と、ヨランは言った。
「いや、そうでもない。ガージェスのあの奇策、
 お前がいなければ、わたしは勝てなかったかもしれない」
「千人隊長のあなたがですか?」ヨランは驚く。 ....
再生ボタンを押したら甦る思い出
更生したコンセント



白鍵を昼 黒鍵を夜として
あなたは日々をピアノに乗せる



酒に酔い酷く醜く酩酊し
汀 十九の名を告げる鬼


 ....
非連続の存在であるということは単なる思い込みであった
咳き込むように喉を鳴らす音が妙に良く響いていた
近い音と遠くから鳴っている音の区別がつかない
たばこの充満した室内で怒りを露わにする老女の瞳 ....
西陽の傾く校庭で子どもたちが
次々と爆発霧散してゆく
明くる日には
何も無かったかのような顔で
それぞれの席に着くので
教室にはいつもきな臭い
硝煙の臭いが充満していた

(働く手を知 ....
その日、ボロアパートの一室に帰って来ると、玄関のドアを開けてすぐに、花が一輪投げ捨ててあるのを見つけた。俺は一人暮らしで、花などには興味がない。従ってこれがなんという花なのかもわからない。花を持っ .... アイソニアの騎士は、次々とオーバ・ニーチェの兵士たちを仕留めていった。
そのことに、オーバ・ニーチェの要員たちも、顔色を失っていく。
(これが、アースランテの千人隊長の実力か?)と。
ガージェス ....
その瞬間から、敵兵たちの攻撃は、正確なものとなった。
(俺たちの動きが分かっているのか?)と、アイソニアの騎士は惑う。
「おい、ヨラン、状況はどうなっている?」
「はい。敵は暗視の呪文を使ったと ....
ただでさえ暗い時間帯に、この漆黒の地下室は、
敵味方双方にとって不利であるように思われた。
しかし、アイソニアの騎士はゾフィアスの剣を持って歩いていく。
この剣は、幾度となくアイソニアの騎士を、 ....
二〇二二年十月一日 「ネモ船長の最後の冒険」


 海外SF傑作選『異邦からの眺め』6作目は、ヨゼフ・ネスヴァドバの「ネモ船長の最後の冒険」太陽系を破壊しに来た異星人たちをやっつけに地球から ....
あの覚めた感覚は味わいたく無い、心が高振らず醜い自画像でも見ているような気分を数時間過ごすのは全く詰まらない それより昼過ぎた後、空気が沈み出し未完成の音楽流れる まだ正気に戻っていない頭に少し風が入 .... ヨランは、すぐさま、この地下室の燭台に向かって矢を放った。
ぱちん、ぱちんという音を立てて、燭台は破壊されていく。
しかし、視界を奪われたのは、味方だけではなかった。
「おのれ、ガージェス。俺は ....
「わたしはあなたを見くびっていましたが、
 あなたもわたしを見くびっていましたね、騎士殿」
ガージェスが、不敵な笑みをもたらしながら、言った。
「わたしは、ここに来るまでに三つのことを考えていま ....
その時だった。一つの声が響いた。
「助けてください! グーリガン様! アイソニアの騎士様!」
それは、イリアス・ナディの声だと思われた。
「イリアス? 無事なのか? まだ生きているのだな!」
 ....
「具体的な考えを聞かせてもらおうか? いや、まずお前の名前だ」
「わたしは、ガージェス・ノルディア。オーバ・ニーチェのナンバー2です」
「オーバ・ニーチェは、祭祀クーラスの作った密偵網だと言ったな ....
事態というのは、刻々と移り変わっていくものである。
しかし、長い間平和な時代が続いたライランテ大陸では、
今回の戦争は、痛手と悲痛とをもたらすものだった。
「戦争というものは、誰が勝ってもおかし ....
「それは出来ません。彼女は大事な人質、いいえ、交渉の{ルビ緒=いとぐち}です。
 あなたから、最善の道を引き出すためのね」ガージェスの口は滑らかだった。
「わたしはあなたに一つの提案があります。こ ....
理科の授業で実験のある時に限って
やたら目を輝かせていた小林くんは
セイタカアワダチソウの
蹂躙する広場で消息を絶った
缶けり鬼の高く蹴り上げられた缶は
とうとう落ちて来なかった
少し遅れ ....
アイソニアの騎士とヨランとは、指定された場所へと赴いた。
そこで待っていたのは、イリアスを攫ったガージェスである。
「ようこそ、騎士様。わたしは、あなたがお逃げになるのでは、
 と思っておりまし ....
時刻は、イェルバの時を回っていた。
街は、薄闇のなかに包まれている。密談には適した時間である。
アイソニアの騎士は、ヨランだけを連れて行くことにし、
ハザック・アザンに対しては、屋敷で待機をする ....
アイソニアの騎士の勘は当たった。
ハンザガルテのマチーリニア地区にある、神殿の地下室で、
イリアスを預かっているという伝言が、
アイソニアの騎士の元へと届けられたのである。

その場には、盗 ....
だいこんを抜く
よく太って近年にない出来映えだ
ぢの痛みを我慢しつつ植えつけたから
ご褒美なのかもしれない

この冬は
だいこん、たまねぎ、そらまめ、茎ブロッコリーが
畑で育つ
いつも ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(8290)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
深海で暮らす- ちぇりこ ...自由詩6*22-12-18
※五行歌「死なないで」※改稿版- こしごえ自由詩3*22-12-17
薄明- Lucy自由詩1222-12-16
エインスベルの逡巡(三)- 大町綾音自由詩2*22-12-16
エインスベルの逡巡(二)- 大町綾音自由詩1*22-12-16
エインスベルの逡巡(一)- 大町綾音自由詩1*22-12-16
腰掛けると- 秋也自由詩5*22-12-16
暗闇のなかの戦い(七)- 大町綾音自由詩1*22-12-14
暗闇のなかの戦い(六)- 大町綾音自由詩1*22-12-14
暗闇のなかの戦い(五)- 大町綾音自由詩1*22-12-14
再生- 水宮うみ短歌3*22-12-13
外側の音- nia自由詩122-12-13
バラス山- ちぇりこ ...自由詩9*22-12-12
どうか咲いていて- ホロウ・ ...散文(批評 ...4*22-12-12
暗闇のなかの戦い(四)- 大町綾音自由詩1*22-12-12
暗闇のなかの戦い(三)- 大町綾音自由詩1*22-12-12
暗闇のなかの戦い(二)- 大町綾音自由詩1*22-12-12
詩の日めくり_二〇二二年十月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*22-12-12
溶け出す音楽- nia自由詩222-12-11
暗闇のなかの戦い(一)- 大町綾音自由詩1*22-12-11
ガージェス・ノルディア(八)- 大町綾音自由詩1*22-12-11
ガージェス・ノルディア(七)- 大町綾音自由詩1*22-12-11
ガージェス・ノルディア(六)- 大町綾音自由詩2*22-12-10
ガージェス・ノルディア(五)- 大町綾音自由詩1*22-12-10
ガージェス・ノルディア(四)- 大町綾音自由詩1*22-12-10
星空学級- ちぇりこ ...自由詩12*22-12-9
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ガージェス・ノルディア(二)- 大町綾音自由詩1*22-12-9
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続_ち、に濁点- たま自由詩11*22-12-8

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