地上のある一部の上を
 浮遊しているシジミチョウ
 少し伸びている青芝には
 いちめんの陽射し

 こめかみを撫でる風と
 こうしていま、私はひとりで
 ビルの壁際に沿った歩道を歩き
 ....
女の完成は早い
男の完成は遅い

しかしジジババの道は長い

そう遠くなくやってくる
ババの境目に
何を思うか考える

離反する兵を見る
指揮官の気持ちではないか

ガタガタ言 ....
死の弾が降り注ぐ
またはじまる
消えてなくなればいいのに
また繰り返す

遠い国の出来事と
やりすごす
目の前の米で
思考は消される

止むことは止む
きっと止む
空に青が戻っ ....
 
 ふりむくな ふりむくな
    うしろには夢がない

          ── 寺山修司







紫陽花や今日も明日も通る道 

紫陽花や毎日通るこの家も

 ....
心当たりがないことを
指摘されて戸惑う
それは本当だろうかと
疑ってみるけれど
自分が思う自分と
他人から見た自分は
イコールにはならないようだ

意識のないところでも
自分を発信し ....
暑いからもう無理と草刈りさん

草刈りさん西瓜を出しておもてなし

草刈りの轟音聞きつつテレビ見る

30度の草刈り作業に気を遣う
信州で得たお金で

京都に戻った

ほぼ行方不明は継続中

ある日 清掃車に 

乗っているバイクごと撥ねられた

気を失ったのは人生初

目を開けると

周りに人の足 ....
人柱は今もまだどこかに埋まっているだろう
切腹をして内臓を取り出したり
斬首刑

エキセントリック

今の時代の死刑も
未来から見たら

風習は形を変えながら
人間の精神に寄生する ....
 
 時計の針が前にすすむと「時間」になります。
  後にすすむと「思い出」になります。

          ── 寺山修司





紫陽花に雨近づくや曇り空

もどり来て ....
わっと沸いた群衆の
笑い声が刺さる
関係ないのに
関係ないからか
苛立ちを覚える
さみしい
だけだろうか
仲間に入りたいかといえば
嫌だ
暗澹たる気持ちが
重症化させる
誰かの無 ....
人は狂う、なぜ
太陽がまぶしかったから

くらくらする
そうね、熱中症ね

原初、女性は太陽であった
なるほど、おまえのせいだったか

そんなことないよ
大丈夫だよ

ちょっと ....
 おとつい買ったばかりの
 ミドル丈のレインブーツ
 人気のない舗道に目をやりながら歩く
 おおきな水たまりもへっちゃら

 雨はアジサイの植え込みを揺らして
 色づく花房に打ちつける
 ....
政府が進めている、「ムーンショット計画」なるものがある。これは、2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現しようというものだ。ボクが説明するよりも、内閣府のサイトのア .... ドアが全部閉まって
開け方がわからなくなっていた
自分という沼から抜け出せずに
溶けかけた自分を
オロオロしながら見つめていた
溶けきる前に
ドアの開け方を思い出せたのは
Xに流れていた ....
きみは海を見たことがある?
             (パヴェーゼ『丘の上の悪魔』10、河島英昭訳)
ぼくは
          (サルトル『アルトナの幽閉者』第一幕、水戸多喜雄訳) ....
青柿や傘に雨音ざわざわと

一輪も{ルビ徒花=あだばな}のなき茄子の花

紅梅の梅まるまると砂糖漬け

客の居ぬ夏の温泉ひとりじめ
僧侶の方が

学者から聞いたという話を聴いた

生命の尊さの話

胎児がいる羊水は

何十億前の太古の海と同じ成分だと

何十億年かけて人間に進化したことを

母親は十月十日で ....
よく会う散歩の犬が
寄ってくるなり吠えた
いつもは尻尾振って
甘えたそうに来るのに
何か憑いているのだろうか
疲れていることは確かだけれど

よく会う野良の猫が
寄ってくるなりシャーと ....
雨上がり
青葉あざやか。
ある人から
認められていないということを
認める私が
在る
どうしようもなく
在る
青葉
代々
受け継がれて来て

こうして在ることの
ふしぎ
 ....
{ルビ逃音=とうおん}のふるえ

やけにあまいにおいがして
かぞえそこねたふうとうを 
ひっかけたほうから
あの子たちがとおったらしく
ひとりきりのうつねばかり

あの角でむせる ふわ ....
 笑うか笑わないかは個人差があります。
   その点はご了承下さい。  敬具



 

 真面目な俳句 九句


紫陽花の季節いつものその家も 

紫陽花をもうしばらくに見て ....
紫陽花の花びら
雨に打たれて踊る
彩は梅雨色
カタツムリが
紫陽花の葉を這う
通り道に
印をつけながら
指揮をしている
その景色を見ても
色を感じられないのは
気分
気分が景色を ....
沢山の人がいるというのに
一人に集中してしまう私の癖

蟻のように群れ寄るファンに
たじたじとして逃げ場を探し
ブログを書き始めた人

群衆って怖いね
何かの拍子にころりと態度を変え
 ....
 
 涙の跡を指でなぞり
  悲しみに、もう一度ゆけと言う

         ──羊文学






青空をひとつ残して蝶別る

青空の下に別れて蝶ふたつ

風聴いても ....
廃れた土地
命が終わる
俺は見た
何も言えず

裂ける絆
崩れる平穏
巣を破壊された
蟻のように

権力者の踊り
そのリズムは永遠に
搾取の唄
その調べは永遠に

地獄の ....
 愛想がないのはもともと
  説明するのも苦手で

       ── kanekoayano

 




 黒柳徹子(さん) 四句

夏の朝徹子の部屋に来る徹子 🧅🚗

 ....
午後5時のオレンジ色の道
カラスが飛んでいる
ビル風に吹かれながら
しみついた地元へ
帰ってゆく

街並み
過ぎていく
街並み
よそ行きの顔で

街並みが整えられても
排他的な ....
経験の少ない若い時は、もしもあの時・・なんてことは思わなかったが、少しオトナの仲間入りをするようになって、「もしもあの時・・していたら」と、ちらっと思うことが度々あった。
その前と後とのギャップがあ ....
飛び出せずに
炎の中にいる
爛れていく
劣等感

独りで這いつくばって
光なんて邪魔に思った
いつからか壊れてしまった
心は感覚がない

それでも心の奥が揺れると
急に苦しくなる ....
薄鼠色の空

雨を見ながら温泉に入った

背後は鬱蒼とした山々

纏い付く滑らかな湯

一人きりの湯場にはしゃぐ

足音に振り向くと

こんな平日

こんな辺鄙な所に誰 ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(7809)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蜆蝶- リリー自由詩14*25-6-21
ゆく道の遠く- りゅうさ ...自由詩5*25-6-21
祈るのは刹那- 自由詩8*25-6-20
小さな夏の手紙- 森田拓也俳句13*25-6-20
いびき- 自由詩11*25-6-19
へとへとの草刈り作業員- けいこ川柳3*25-6-19
初めての記憶喪失- 花野誉自由詩9*25-6-19
風習に捧ぐレクイエム- 自由詩7*25-6-18
時間の外へ- 森田拓也俳句13*25-6-18
凶器- 自由詩8*25-6-17
ハロ- りゅうさ ...自由詩3*25-6-17
通行人- リリー自由詩11*25-6-17
爺ちゃん、月へ行く- atsuchan69散文(批評 ...13*25-6-16
去年の今頃- 自由詩8*25-6-16
HE_HAS_JUST_BEEN_UNDER_THE_DAI ...- 田中宏輔自由詩13*25-6-16
六月の涼- けいこ俳句5*25-6-16
太古の海- 花野誉自由詩13*25-6-15
尻尾- 自由詩9*25-6-15
- こしごえ自由詩12*25-6-15
逃音のふるえ- あらい自由詩3*25-6-15
リバーシブル・カウボーイ- 森田拓也俳句10*25-6-14
梅雨の彩り- 自由詩7*25-6-14
たった一人のファン- けいこ自由詩3*25-6-14
深呼吸- 森田拓也俳句11*25-6-13
働き者のゆくえ- 自由詩11*25-6-13
徹子のヘア_〜たまねぎおばさんの日常- 森田拓也俳句7*25-6-13
街並み- 自由詩7*25-6-12
もしもあの時・・とおもうとき- けいこ散文(批評 ...4*25-6-12
音のない叫び- 自由詩7*25-6-11
きのくにの湯- 花野誉自由詩6*25-6-10

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