ヒスフェル聖国は、その強力な魔導によって、
ドラゴンたちを味方につけようとしていた。
しかし、アースランテの動向も気にかかかる。
オアシム・ラ・ハグールは、ライランテの行く末がこの戦争にかかって ....
軍国ラゴスの王、アウゼル・ローガンテは、静観の構えを貫いていた。
アースランテがファシブルに攻め込んだことは知っていた。
やがて、アースランテはその国力、軍力を回復するだろう、
そんな予測をアウ ....
アースランテの王、ハッジズは、
今やファシブルの国の半分をその手におさめようとしていた。
第二次ランランテ戦争が起こってから、二カ月あまりのことである。
「どうした、マリアノス。お前の力はそれだ ....
もしもの時は
もしもの時だ
その時その時
何とかなるよ
今があるから
いろいろあって
あたりまえ。
いろいろ無い方が
おかしい。
ありがたいいろいろ
私の罪は
私 ....
病室にいる間に 桜は散ってしまった
それはしょうがないことですね 誰にともなく納得する
それでも
いつかこの腕が いつかこの足が 私を迸らせる
そしたら
狂ってても 独 ....
春風や梢の雪のとける音
薫風や私は私でいてもいい
チャウダーの夢あしたの歌ほととぎす
私とは思うところの全て春
日輪の君と私と春の猫
探されたい猫が吾 ....
人生が ぽつねん 立っている
カエルが キーキー鳴いて
そうして 朝の間際 僕も泣いていたのでした
運命が純白の手を 僕にふるから
僕は さむざむ と泣いているのでした
ふわふわ 青 ....
いつのまにか日が暮れた帰り道
ダウン症をもつ周を乗せた
デイサービスの送迎車の到着に
間に合うよう、早足で歩く
前方には、小刻みに歩く青年が
重そうなビニール袋をぶら下げて
ゆっくり ....
英語のリスニングをしています
聞こえるものだけがゆっくりと
あたりを漂っています
味方はいません
けれど敵もいないので
リスニングは続きます
リピートして、あなた、もっと丁寧に
....
愛してるの響きだけで強くなれたらいいなぁ
そんなふうに思っていたら
「から元気でも良いじゃん」と聞こえてきた
そんな君が私を愛してくれたらだなんて
言えますか?言えません 桜吹 ....
ベランダ打ちつける雨音
レースのカーテン越し鳴り響くものが
西の空も
東の空も
緋色 噴き上げ
花火の様に開いていた
湖に ぴかっと光った一線が在るだろう
そこに連なる峰 ....
冷酷な奴だよと傍、聞こえてき
彼の何を知っているというのだか
いないとき悪口言う人信じるなと
いないから言うんじゃないか悪口は
対面で言えますか君、悪口を
言ったらばもう ....
幾つものブイが並び浮かんだ沖合、幾つものカラフルなパラソルが立ち並んだ岸辺。その中間に、畳二枚ほどの広さの休憩台がある。金属パイプの支柱に、木でできた幾枚もの細長い板を張って造られた空間。その空間の ....
入社式先輩風で散る桜
春の雷走って逃げる正義感
風吹けば結局みんな風見鶏
どの道も真っ直ぐ行けば突き当り
つばくらめ旋回すれば小宇宙
春眠と短い祈り新年度
歎くべきだっただろうか
みずいろの空が
私の上に落ちかかって来るのを感じた時
心は
果のない
重量感のない
依リ所のない
空の中に巻きこまれて
小さなわたしが
....
満月が地球のまわりパトロールしてら
吸収率がべらぼうにあがってる
ギター弾く旦那の指に色気感じてまう
旦那が教祖になっちゃったらどうしよう
旦那はなんかの宗教作り出しそうな ....
歌い手としての
極みを知り
それ以上には
上がれないと
声を荒げ
ここから
逃げたいと
無理を言い
まわりを困らせるのが
お得意な私は
頭の弱い
娼婦みたいに
た ....
改札口を出ると いく筋もの河が流れる
灰色の淵に浮かび
すべらかにいく青をみつけた
水の歌
三月も終りの
生暖かい大気に 還ってゆく
透明な
水の歌
だが ....
ぼくの犬が消えた日
空には深爪したような月があって
そこだけがぽっかりと
穴が空いているようだったよ
ぼくの犬が消えた日
学校までの通学路はとても長くて
おまえのだらんと長く伸びた
....
大きなコップで
熱いかもしれないと
慎重に
慎重に
カフェラテを飲む君の
眼差し
と
ほっぺ
僕はもう
倒れそう
好き
ほとんど飲めないで
くり返す
その
眼差し
....
私が歌っているときに
キーを上げたり下げたりしないでください。
そういうのちょっと、分からないんです。
私が歌っているときに
サビのいいところで合唱しないでください。
裏打ちで拍手をしな ....
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telexxx.dat ....
春 おそく
雲低い空の下
裾のほつれをまといつけておいた
小花柄のフレアースカートはいて街へ出る
図書館の帰り、線路わきの公園で
ひとり眺めみる
八重桜
ぼったり ....
1.
夜の陽だまりに
昼間見つけておいた
幽霊の足が咲いていました
窓辺で奇妙な咳をする
子どもの背中は丸くなる
(月のドーナツを齧ったのは
(わたしです
(歯型がぴったり ....
小さな小さな
柔らかな新芽
ひとつの命の繋がりの
たくさん たくさんの新芽
ひとつひとつが
別々の命のよう
ひとつひとつが
喜々として
じきに立派な
一人前の枝葉とな ....
いくら きみをひきよせようとしても
きみは {ルビ水面=みなも}に浮かぶ果実のように
ぼくのほうには ちっとも戻ってこなかった
むしろ かたをすかして 遠く
さらに遠くへと きみは ....
優しくなでる手
微笑みながら
涙が止まらない
言葉にすると壊れそうな瞬間がとても
心臓の音だけを明確にしていく
色々な事が波を連れてくる
何処にも行けないのではなく
何処にもいか ....
ネットで見かけた
ドクターペッパー
20種類のフルーツフレーバー
お婆さんが毎日飲んで長生きしたって
なんといつものスーパーにあった
飲んでみた
頭が混乱した
しばらくして
正 ....
『鏡よ、鏡?』
と
尋ねつづけたあの女は
実は
《その》衝撃の前日まで
《世界で一番美しい女性》であったし
その、
気も狂うような事実を告げられた日も
実は
《世 ....
春に雪が降るというのは
珍しいかもしれない
けれど降ることはある
そんなことが過去にあったのを
覚えている
ただ覚えているだけで
それ以上に特別なことが
あった訳ではない
春に雪が降っ ....
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