この世の塵の掃き溜めに涙も唾も吐き捨てる
俺の怒りの矛先は何処にも行き場を失って空っ風に震えるばかり
何でもねえょ
馬鹿馬鹿しいよ
どうでもいいよ
どいつもこいつも
あいつもそいつ ....
冬野過ぎゆく風、
冬枯れのしろい空
痩せた私のこいびとが
その空をみあげて武器を振りあげる
冬野過ぎゆく風、
どんな性にとっても
哀しい事故も受け入れる
力を持たない空っぽの ....
今日が、微睡んだ瞳の奥で
希釈されていく
感情は、乾いた風に吹かれ、干からびて
身体の襞に折り畳まれる
けれど、記憶はいつかまた蘇る
あなたが必要としているものは
全て ....
{引用=(*筆者より―― 昨年暮れ辺りに自分のかくものがひどく拙くなつてゐることに気付き暫く充電することに決めた。その拙さ加減は今回の投稿作をご覧になる諸兄の明察に委ねたいが、ともあれかいてしまつたも ....
少年期の 苦悩が
舌の上に 暗く燃える
燎原の火とも 思しく
火力を 増幅する
のたうつ 蟒蛇の様な
凶悪な 輪郭に
驟雨めいた 思考の
黒煙を漏らす 眼瞼
少年から 幽鬼へ
....
一人にたった一つしか持たされていなかった
それを
いつかは黄泉の国に落としていまうとわかっていても
一分でも一秒でも長く持っていたいのは
誰しも切に願う事
名を呼んだけれど応答がなかった ....
林檎の木からは
そこに巣食う虫どもを
怯えさせる匂いしかしない
空気も甘酸っぱいまま凍りついた
林檎園の丘の上に転がるように
あたしの脱け殻は
星の下で眠るんだ
陽だまりの ....
名も歳も 無く
鋭く 無垢な筆勢で
通り過ぎる ものみな
書きとめる 少年
姉妹に 恋をした
密かな 罪を燻らせ
拙い 経験を統べ
生き死にに 眼を馳せる
葉と石を 神とし
....
裏切りはいつももう
すでに進行していて
素知らぬふりしていたひとも
あばかれるとすっとぼけてる
星空の瞬きって
その距離と俺の距離って
なんのものまね
す ....
不死の女を殺した。長年の願望であった傘で殺してやった。
女がいつも帰りに渡る陸橋の踊り場で殺してやった。
赤いスカートが風で翻った瞬間、傘の先端を女自体にぶっさして、
ぐいぐい差し入れて ....
これからあと
いったいいくつの箱を開ければよいのか
ぐったり濡れた僕に箱は届く
僕は開ける
そしてまた箱がある
僕は開ける
また箱がある
僕は開ける
箱がある
僕は開ける
....
自分を開示し、されているのは、人間ではない。
個としての生が開示している意識でありえている限りにおいてではある
けれども、それが自分でありえているということである。。
人間とは概念であり、実 ....
金魚がうちにきたとき、はやく死なないかなとおもった。
かならず金魚は死ぬので(わたしよりはやく、それはほとんど確かに訪れる)、早いほうが良いようにおもえたし、単純に生きてるものが、夫と娘と自分以 ....
東京の風がつよい
霞がかった青空だ
むりやり既視感を
呼び起こさなくても
子供のころ学校で
教室の窓にうつる
運動場や町並みだ
あのころの細胞は死滅してて ....
昼間は暖かいからつい ふらっと飛んで来る
私は魂を持つ化身
あっ 人が来た 洗濯物を持って来る
どうか見つかりませんように
でもこの人 化身をよく見つける
ガラッとドアが開き勢いよ ....
いつも僕らは
誰も知らない街で
わずかなエアスポットで
歌をつむぐのかもしれない
僕たちの存在を証明するてがかりさえもなく
ましてやお気に入りの音楽なんてながれてやしないけれど
....
顔ゆがむ
酸っぱい
季節の嵐に巻き込まれた
大渦巻きのなれの果て
に耐えかねて
心の隙間に手を入れてみた
ポツンと、誰からも
理解されない
細くてか弱い
アドレスがあった
....
時は風のようなもの
俺には虚無の風が吹く
虚無とは無限の風のこと
希望が風のリレーをする
俺よ、俺たちよ
時は時を置き去りにしたりしない
前後ぐらいのことは変わ ....
弟のいない食卓に
仕事前に母がこしらえてくれた家庭の味がのっている
机の引き出しには
計算機やペンや定規が整然と片付けられたままだった
真実、を知りたければ
代償をは ....
どこか楽しいところに行こうか
平日で季節はずれで
誰もいないような
そんなテーマパークがあればいい
小さな車ですいている道だけたどって
近頃君が好きになった外国の音楽を流して
ほんの少し窓 ....
俺の親父の誕生日を祝うために市場で食材を買う女は
そのちいさな宴を終えて
車から降ろされるまで大声で歌うことをやめなかった
白骨死体が見つかるまで俺を探しつづけるような女だ
俺 ....
昨日と変わらない今日だった
今日と変わらない明日がくるかは
明日しだいさ
変化のない毎日がしあわせ
連日晴れてばかりの天気は問題を大きく孕むよ
家庭内が円満ならいいだろう
日々 ....
ゆるすからゆるされるのだ
ゆるさないからゆるされないのだ
あたしをひきちぎる
あなたのひとみ
にんげんみたいなぬいぐるみ
悲しみのピアノ
短調の和音
ゆび ....
それでも女房は聴いてくれないから
ほとんど話さないけど
奇跡は其処彼処にあるんだよね
「宗教の話かい?」
憶測でもって勘ぐるなよ、ど素人さん達が(笑)、
奇跡の話だよ
奇跡は其処彼 ....
まだ生きる
蜜柑の香りのする居間で
ふたりに夜なし、死の絆なし
新月に
聴こえる星降る歌の声
赤い少女の唇にも似せ
羽根のない
詩人の傷は恋となり
ふた ....
巣から落ちて干涸らびた雛鳥の
虚ろな目が空を見ている
とっても綺麗だから
イヤリングにしたくなるね
ねえ、そんなに見つめても
決して辿り着けないよ?
それとも小さな魂だけは
この惨い ....
時の
進み方を
しっかりと知るほどの
勝手に
しなだれかかる
時代が来ている
作られた哀憐が
小さな音を立てて
ぼう、っと燃えている
忘れられない
想い出のダンスを
....
日が昇りつめたら
どうするのかな
三つ星オリオン消えかかる、今
車でここまで来たけれど
大切な相談したいと君は
総てを消して(リセット)
はじめたいと
言葉少なくボソボソ ....
風が光る草原を
なにを探して
迷っていたのか
見上げた在りし日の空は
あの嫌なことも消し去って
未来を希望の匂いのする
夢色の花のまぼろしとして
ただそこに広がっていた
ず ....
思い出のような未来にも
オルゴールから牧歌がきこえている
弱い女が泣いている
この女がどれだけ強くなったかを
死んだ俺がどうして知るだろう
恥など晒して女を和らげてい ....
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