僕の経営するさみしがり屋は年中無休だよ。
店先にちょこんと座り、君が来るのを待ってるよ。
私という人間が日夜老化の一途をたどっている
本体も部品も劣化している
すでに
見えてるところや見えない場所が壊れたり役目を終えたりしているような気がしてならない

時間に喰われて
その内完 ....
さようなら、うつくしい雨が消えていく
冬の破片があちこちできらめく街
ささやかに風の模様が刻まれた傘をたたんで
きみはアーケードの中へ姿をくらませた

九十日垂れ流されたクリスマスキャロ ....
電気スタンドの明かりに
積まれた本やらは
箪笥の戸にくっきりと影をつくる
曖昧さのない
算数のような稜線を滑っていく
ジャンパーが着地したのは
真っ白な雪の上でした
ぬくい炉の夢でした
心臓が
風船のようにぱんと弾けて
水の線路が胸からまっすぐ
空へとしずかに延びていった

雲梯のようにそれを伝いながら
たぶん ずっと望んでいたように
わたしはさるとして閉経する

 ....
最近 鳥の鳴き声を聴きましたか
最近 波の打ち寄せる音を聴きましたか
最近 雑踏の喧騒を聴きましたか
最近 話し掛けてくれる人の声を聴きましたか

ぼくはどの音も聴いていません
聴いたのは ....
少年
彼はウヨクである筈がない
暴走するバイクの後ろにこの国の旗をバタバタさせたに過ぎない

青年
彼はサヨクである筈がない
ただ単純に労働者の要求として賃金値上げの運動に名前を並べたに過 ....
よく気にくわないものがあれば
重いとかウザいとか
軽々しく口にする阿呆がいるが

生きていく上で
大抵のことは
重くてウザいものだ

それを覚えておかないと
いつかバチがあたるよ
 ....
僕の話の途中に
妻がスマホを手に取り
友達にメールを打ち始めたので
エラそうに腕を組み言ってみる
「人の話を聞くときはだな…」

すると
倍々返しの風圧で
怪獣と化した妻の口から
炎 ....
反自然的な
うつろな眠り

夜明けのまどろみ
夢ははかなく

消え入る夕暮れ
たどる空

目が冴え始める
宵の覚醒

明から暗へ
かつ暗から明へ

その境目に
 ....
小鳥についばまれた 肉は
果実の それであって
ついばまれずに 落下して
芽をいぶきだすのは そのたねである

ある彗星が太陽系外の別宇宙の存在者が
近々 太陽系内に飛来しつつある ....
強い奴が弱い者を苛める話はよく聞くけど
弱い者同士がお互いの首を絞め合うのってどうなんだろう

この世界には中心があって
そこはきっと点なんだよな
そこから外れたところへと
世界はどんどん ....
きみがやって来るという(祝日)
僕はひとつ前の駅に乗り込んだよ
サプライズを期待している(笑顔)
(結局)きみは快速で先に着いてしまったという
小さなすれ違い
やがて大きなうねりで離れて ....
ひとりで冷えた惣菜を
家で温め直して食べる

そんなのいつものこと

今日はスーパーで
割引のピザが売っていた

それを買ってきて
家に帰ってすぐ
レンジにつっこんで
温めてひと ....
のんだくれ男とやさぐれ女
とぎすまされた場所にはそぐわない

だれも無関心のふりの都会で
新宿で乗り降りするほどの乗客

手を繋ぎたい天使が裏帳簿に記帳されて
探している煙草は違ったポケ ....
12月になると
聴きたくなる曲がある

僕だけでなく
誰もが聴きたくなるのだろう

街のアーケードを歩くと
必ずといってよいほど

聞こえてくる
この時期だけの名曲

山下達郎 ....
無数の
真っ白な天使が
堕ちくるころ、想う、

あの夏、あの島で
透明な波の下、泳ぐ
ひとりきりの人魚の微笑みを。


雲の上に
漆黒の、帆船が、飛んでいる、

自由さがす百舌 ....
空疎な空をかかえながら、
掌のなかに空色を握っている。

機械仕掛けの古城に、
冬の点し灯が灯るのはいつのこと?

荒野に風は吹き曝しになって、
人々にマントを被らせる。

皆希望や ....
絵筆ではなく
言葉のペンでするスケッチ

現実からかけ離れた場所に椅子を置いて
そこに身を委ね
手には大学ノートではなく
スマホを持ってる

頭の中で思索を巡らしていたら
そこからみ ....
光に照らされ 透けて見える川底
流線型の魚影が うつくしい
フォーメーション

薄雲が川に陰りを与えると
失われた魚の影
代わりに現れたのは 鱗の煌めく魚たち

わたしは、だれとも 会 ....
まだ6時前だが
ぼくはカウンターのいちばん手前の椅子を引く

マスターが早かったね と言いながら
ぼくのアーリー・タイムスのボトルを出してくれ
磨かれたオン・ザ・ロック用のグラスがひとつカウ ....
人ってさ
誰しも三つ持ってるよね。
一つは体
もう一つは心
そして最後に
かけがえのない
命ってやつ

何を今さら言ってんの
そんなの当たり前じゃないか

そんな事言わないで
 ....
そのお嬢様は、人を信じることができなくて
そのお嬢様は、『いい人』のことが大嫌いだった。

いい人が、いいおこないをするのには
なにか理由があるんだと知っていたので
いい人を尊敬したりし ....
くちのなかで飴玉転がし
立ち消えた、
甘酸っぱい感情を
想い返す


作られた梅の酸味は
さらに人工的な丸い味がする

冬は、寒いから、嫌いだ

死んだ人のことも
 ....
十代の終わりか二十代の始め頃
彼はその心の中にダイナマイトの束を隠し持っていたんだ
導火線が短くてさ
直ぐに爆発させてしまうのさ

そのせいか目付きが鋭くてさ
夜の繁華街を一人でぶらついて ....
 原色の静けさの中ここは湖底。
 月光は青い輝きを紡ぐ糸のよう。
 黄色の象徴は何を思うか。
 息苦しく波打つ湖面に雨は降る。

 血潮に染まる感情の震え。
 息苦しさを抱える貴方が見 ....
ご存知ですか
最前線の戦場で便意をもよおしたら
どう対処したのかを

 そんなの知るわけありません
 私は戦後生まれで虫一匹さえ殺せません

そうですよね。私も貴方と同様で戦後生まれです ....
方角はどっちでも拘らない
もし空を円盤が飛んでいたら
それを目撃してしまったら
携帯電話のカメラ機能で動画を撮るなんてとんでもない
私だったら
何も見なかった事にする
直ぐに忘れてしまう事 ....
夢のように過ぎてゆきました
何も築くこともできず
何も成さず
夢のように過ぎてゆきます
ただ暮れてゆきます

風吹きぬけ
とまどい惑い怯えています
遠くから聞こえてくるような
懐かし ....
二人で珈琲を飲んでいると苺のショートケーキを思い出した。

ひとつしかないので二つにわけることにしよう。

飾りの苺はいらないからと彼は言う。

境界線を測るのは面倒だ。

仕方な ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(8290)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さみしがり屋- クーヘン自由詩12*19-12-29
約束からは逃れられないから- こたきひ ...自由詩219-12-29
Spring_Can_Really_Hang_You_Up_ ...- ホロウ・ ...自由詩3*19-12-28
ぬくい炉の夢- mmnkt自由詩219-12-28
白書- flygande自由詩219-12-28
最近- HAL自由詩4*19-12-28
風が吹けば人の目には涙が- こたきひ ...自由詩219-12-28
バチ- HAL自由詩7*19-12-27
周ちゃん語に耳を澄ます- 服部 剛自由詩219-12-26
闇と光のあいだ- シホ.N自由詩219-12-26
プレゼント- ナンモナ ...自由詩9*19-12-25
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What,to,expect!- アラガイ ...自由詩4*19-12-25
クリスマスイブ- 都築あか ...自由詩119-12-24
のんだくれ- 梅昆布茶自由詩1319-12-24
クリスマスのラブソング- st自由詩219-12-24
寂しい空に(聖夜礼賛)- 秋葉竹自由詩519-12-24
無題- 大町綾音自由詩7*19-12-23
抽象と具象、そして写生- こたきひ ...自由詩619-12-23
だから会いたくない- るるりら自由詩9*19-12-22
SAD__BAR- HAL自由詩6*19-12-22
命お前がある限り- こたきひ ...自由詩219-12-22
云い放つ、『良い人なんて、大嫌いっ!』- 秋葉竹自由詩519-12-21
艶姿- 秋葉竹自由詩519-12-21
電飾華やかな街では- こたきひ ...自由詩319-12-21
ヴァイオリン・ソナタ- メープル ...自由詩4*19-12-21
戦場で飢餓状態に陥ったら- こたきひ ...自由詩319-12-21
「もし」を重ね重ねたい- こたきひ ...自由詩219-12-21
おやすみ- あおいみ ...自由詩4*19-12-20
苺のショートケーキ- アラガイ ...自由詩5*19-12-20

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