春の雨いつまで続く
猫になりたいかって
なれるものなら、と。
いっぴきの猫なんて
なにもできないし
力も無い
いっぴきの猫なんて
桜の枝から
飛び降りるだけ
花びらといっ ....
君と僕が出会った時は
深い冬の中だった。
そしてそれは、若き君の晩年。
「 あの子を、最後までお願いします 」
....
最寄りの駅から電車に乗る。自宅から車で七八分の距離に最寄りの駅はあった。JR線沿いの市街。
地方にはどこにでもありそうな駅周辺の風景。
車は近辺の有料駐車場に停めた。
どうせなら自家用車で東京へ ....
雨が降る
花粉が減る
加齢臭が消えなかった
国会議事堂はどれだけ臭いのだろう
政策判断に影響がなければよいが
春の白い花があざやかだ
もうすぐ死ぬから
ご ....
運命と
目と目があうのはさくら降る
まだ肌寒い4月馬鹿の日
泣くのなら
いつもの棒つきキャンディが
溶けて流れた黄昏にしな
目は優しい
口は軽くてほどほどに
好きっ ....
飲んでもよい水なのだろうか
川辺の花は
瑞々しい
夢が夜霧に濡らされて
私に指が生える頃
花を摘むのが
私のしごと
花を摘むのが
私のしごと
舟が渓間をぬって
流れ ....
言葉に与えられている無限の力
なのに
言葉に素直になれない人たち
朝
おはよう
言っても
おはよう返せない人に
見せてあげたい
鏡に写してその顔を
くだらないお喋りはできても ....
キのせいか
ホザキたくなる
何とかピストルの歌なんて
サイトウテツオじゃないかって
♪サレドー ワタシノジンセイハ
はい リピート
そうですよ
ないてわろうて
すいたは ....
パジャマに血が滲んでいる朝は
なぜか少し早く目覚める
眉をしかめシーツを確認する
空は綺麗だ
*
わたしを好きと言う
その唇が
おどけにも見えるし真面目にも見える
アイスコーヒ ....
詩が書けるヤツはドンドンアップすればいい。
ネット以前だったら新聞・雑誌に投稿しても、
選考するヤツの目にとまらなければ早々と水子にされる。
出版業者に頼んでみても「字が書けない脳性マヒの少 ....
静かだ
ただ ただ 静かだ
そんな中で母が逝こうとしている
チューブに繋がれ点滴を打たれ死と対峙している
春だというのに
桜の花が咲こうとしているのに
母が死んでしまう
無力 無 ....
一行先になにがある
埋もれたものを
掘り出すために
ペンはノートをすべる
時に動きを止め
時にくるくる回り
なさけなくも
いさましく
次の一行へ
インクが尽きた ....
正義の味方が何人現れても
この世界に蠢く悪の虫は退治しきれない
人は皆、最期に斎場に運ばれ
「済み」の焼き印捺されてしまうから
だから生きている間は祭りに参加して
わっしょいわっしょいや ....
ゲーノー人のカラオケ番組に
ノリピーが復帰した
いったい何ヶ月持つと思いますぅ
教えてブンシュン
誕生について、何か書こうと思ったけれど、
なんだかバカバカしくなった。
戦闘機のコクピットには、ハンドルも計器類もない。
ゴーグル内に開示するヴァーチャルな時空で、
兵士は操縦する・パント ....
磨り硝子の向こうをよぎったのは
夜を飛ぶ鳥なのだろうか
地に落ちていく誰かの魂だろうか
生れ落ちていく無垢な魂だろうか
それとも夜に自由を得る地を這う
人々の束の間の歓喜の夢かもしれない ....
すべては
身体感覚による
憂鬱でさえ
殺意でさえ
身体感覚
自我さえ
発語さえ
身体感覚
それらを
司るかにみえる
脳神経こそも
身体だ
つねに
身体 ....
階段を上る足音。携帯が鳴る。いや、呼び鈴なのか。テレビをつけたまま眠っていた。そろそろ肩の芯まで冷えてきて、夜は不安をつれて深くなる。生きているうちはいい。不可解な死に方だけはしたくないものだ。と ....
金曜の夜
彼女が出てった
理由なんか知りたくもない
土曜の午後から彼女のものを片付けてると
冷蔵庫の奥から何重にもラップされたくさや
彼女が嫌いと言ったもんだから
島の親にはわ ....
つきせぬ思い出に
背中が揺れる
まだ月が
まじかに感じられていたのに
真っ白な
あまりにも真っ白な
終焉が訪れた
もうあれから半年
生を与えられた者が
受けざるを ....
電子レンジ壊れた
楽しくお皿回っていたのに
冷たい惑星のような
ヤキイモ温めて
ホクホク
食べようと思っていたのに
電子レンジ買った
お皿のないのを
近くの電気屋で
コーヒー ....
刹那
ここを起点としてカンザスシティに熱い風が吹く。
推敲はしない。わけがない。
渦巻くウシュアイアのバルコン。
汗だくで田植えを終えたら
トゥクトゥクに乗ってどこまでも行こう。
封筒豆腐 ....
そっと、やりすごす
3月に降る雪のように
待ち焦がれた春のぬくもりを
追いやってしまっても
身の置き所もない苦しみも
雲間から射す刹那の空想も
砂浜に打ち寄せる静かな波が
押して ....
船はいつものように鎖でつながれるだろう
青い月あかりが尖った夜の冷たさで
恋人たちを未来へと追い立てるだろう
ビルの上を飛ぶアホウドリの
啼き声がなにを求めているのか
大空を ....
水餃子入りの中華スープをレンジでチンして朝御飯
夜勤帰りは酎ハイがメインディッシュ
僕のくるまのドリームキャッチャーはまんなかが空洞で
大切な夢は素通りしてしまうのかもしれない
僕の借 ....
単純にじっとしていられなくて胎児は未熟なその足の片方で蹴った。
に過ぎなかったのに、女はそれが嬉しくていとおしくて、側にいた男に報告した。
「私たちの赤ちゃんが今元気にお腹を蹴ったわ」
まだ生ま ....
低気圧が近付いてゐる午後。
少年が鉛筆を削つてゐる。
室内に、新しい芯の匂ひが満ちる。
「隆、下りてらつしやい」
と、羊羹を切り終へた母の声が階下から聞こ ....
イースター瞑想終わった。
あたかも、原生林のなかにいるような深い安らぎを覚えた。
目の前が冥界の色である群青色に染まっていった。
途中エネルギーが強すぎて眠くなった。
薔薇色は、魂の愛 ....
弛緩する、心臓
春の
そよ風に身を任せ 、立ち泳ぐ
辺りには、蠢動が満ちていて
指先から
徐々に、芽吹いていく
あらゆる感情を司る
脳内シナプスが
緩やかに伸び、繋がり
未来を
....
男は、どこか母親に似ている女に自分の遺伝子を遺したいもの
らしい。
kが大柄な体より小柄な女ばかりにひかれてしまうのはそのせいだろうか?
kの父親は大柄で筋肉質。胸板は厚く肉体労働に従事して ....
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