まん丸の

焼き菓子みたいな

今宵の月

雲に隠れてみたり

顔を出したり

なんだか不思議な

態度をとるよ


朝にはクラゲみたいに

薄うくそおっと光る

 ....
応接間のおおきなガラス窓が雨ににじむ
雨ごしの庭って
おとうさんの画集にあった
モネのすいれんみたいできれい
ドガのおどりこはなんだかこわい

おかあさんは砂糖は骨がとけるという
おばあ ....
闇夜に燈る不知火

篝を模り人を誘う

新月が封印を解き

古の亡者達が甦る


骸は躯を軋ませながら

悲痛な叫び声を上げる

轟きは山を越え響き渡り

悠久の世の終わ ....
哀切は温かく

歓びは儚げで

人は生きてゆく

記憶のような

時の形をゆく


ラジカセが宝物だった

今だとスマホか

今の子達はラジオを録音とかするのだろうか
 ....
とっくに終わったよと
あきれ顔で南の国に言われそうだが
待ちに待った開花だ
長かった冬に別れを告げる合図だ

こんにちは
思い出を咲かせる
友よ
休日のぎょうざ割引き75円
つい貧乏性で買ってしまった
詩にしがみついた死神と言われたくないが

売れないホステスに肩入れするみたいに

研修中の保険屋さんになった50過ぎの彼女がちょっと ....
神に反対するものは
痛打される
象を飼って居ても駄目だ
太陽が光り輝き
湾の海水は塩辛い
スライド登板の日だった
ニセの胃が泳いで行って仕舞って
コラージュを背景に投げる
神であるキャ ....
ある晴れた日に

平野にあなたが帰ってくる

自転車を避けながら

国道の渋滞にめまいを覚えながら

膚がかさかさになる家に

丘からそれを見つめている

思わずふたりは

 ....
四月に
雪が降ることが
当たり前になった時代から
四月に
雪が降ることが
特別だった時代に戻って
残された音楽を聴きながら
振り向かない背中を
眺めている

届かない指先なら
も ....
どれだけのことを忘れたならば

わたしはソレを思い出せるのだろう

ソレに対して抱いていた感情は

喜怒哀楽だけではとても足りなくて

不足を思わせない大きなソレは

世界のは ....
あなたはわたしのなかにいる

あなたの肌にはその日になると
青や緑の痣が浮かぶのだと
教えてくれた

うごかない左腕で
必死に笑ってた
じっと見つめるとちからのぬけた顔になった
それ ....
ふらふら

はらら

うららかな春の日

うらうら

ゆらゆら

かぜに

ゆれている野の花

ぼくらもゆれてる

こんな日は

裏の山まで

散歩に行こう
 ....
雨に濡れ
突っ立ってる
ひとりで
スニーカーで
交差点で
背後から
クラクションと罵声に
刺されると
笑えてくる?
笑ってないけど
笑顔を作る仕草は
カップラーメンがふやける感触 ....
竹の子の皮には
小さな産毛が生えていて
まるで針のよう
はがすごとにちくちくする
皮の巻き方は
妊婦の腹帯のように
みっしりと折り重なっていて
はがされたとたんに
くるりと丸くなる
 ....
飲み込んだ言葉が
胸にわだかまりの
どろりとした沼を作る

沼の中で
人に見捨てられ大きくなった亀が
悠々と泳いでいる
よく見ると
子どもを食ってふくれた金魚の尾が
ひらりひらり
 ....
湯の地に
美しい姫が居て
ゴミを捨てる
美しい姫は
腹を貸して
磯野カツオに会いに行く
じわじわと不治の病に犯されて
じわじわと
笑いがこみ上げる姫の名前は
ナンシーだった
コマを ....
目醒めたとき
夢は夢になる
目醒めなければ
夢は夢でない

夢と目醒めの
あいだはなに

生きてるからこそ
死を憂える
死によってはじめて
生は完全になる

生と死との
 ....
足首が凍りつくほどの寒さを堪えて
桜の花びらを踏み付け
横殴りの雨の中を
傘を握りしめて前へ進む

灰色の空は遠く
希望を掻き消し
さらに冷たい風が吹き荒ぶ
嗚咽を押し殺して

目 ....
夜あるくにはこわい道だった

夜桜は昼よりも白くて

ふたりの歩幅はうそをついていた

お葬式のような桜のぼんぼり

好きだとはとても言いだせなかった

血を流したところを抱き締め ....
春の訪れと共に
夢は去り
熱は冷めてゆく

桜の花びらは散り
情熱は燃え尽きた

メタセコイアの並木に
風が光ったのは
青春の日

今は
定めを悔やむこともなく
新緑の風に吹 ....
きのうつぼみだったあの子が
今日はもう咲いているね
満開になって
散ってゆくね

みおくるかなしさで
こわれてしまわないよう
みんなで別れをおしんでいる
はなやかなお葬式

淡いピ ....
詩よりも素敵な端正な言葉を
音律にのせて

たとえばジャニスは疎外をブルースにして
もうひとりのジャニスはこころの陰影をうたにする

ジムはロックの神になり
もうひとりのジムは瓶のなかの ....
チーターを貸して居たら
焼き立てパンが
食べ放題の倭人の集落
チゲをタダで食べられる
子を待ちながら
詩作した
骨がツアーを企画したので
サンダースと旅立つ
江戸時代へのタイムトラベル ....
燃える火の中心地の要素を
分解して、解読すると
見えない形をした「動機」という
怪物が現れる

今日一日を元気に過ごすことに
疑問を持ち始めると
この動機という怪物に
火でも噴いてもら ....
あなたは針で
わたしを刺していった
はたちきっかりでいったあなたの
のこしたことば
いくど読み返したことだろう

「あなたにわたしを息づかせるよ」

あなたを愛で殺してしまっただれか
 ....
桃をおろし金に擦りつけ
埃をかぶって臭うストローを水で洗った
プラコップの水面は穏やか
遠い南国の、夏の海の、奥の奥

レンジから元気のない食パンを取り出して
固いバターをスプーンで擦り落 ....
水道水がまずくて飲めない
キュウリは青臭くて嫌い
政治家は汚職ばかりしてる
最近の芸能人はつまらない

全てを疑ってる君
全てを否定する君
全てを拒絶する君
全てをけなす君

海辺 ....
ジャスティライザーを見て
スーパーワンを見て
名探偵コナンを見て
そして二階に行けば
厳しい光が待って居て
武勇伝を開示する
正義の旅行が虚構化されて
地獄大使がイカデビルとなった
北 ....
空気を吸おうとするんだけどうまく吸えない
フォークを使おうとしても使えない
絵なんて描けない
文なんて尚更だ
酸素が薄い
薄過ぎる

その道の先にはよくわからないものがゴロゴロしているん ....
だめだ
もうだめだと思いながら
それでもまだ生きながらえている

この鼓動は止まることがなく
呼吸が止むことなく
陽の光を浴びて幸せを噛みしめる

気を失ってしまいたいと切望し
なに ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(7685)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月変化- 吉岡ペペ ...自由詩517-5-12
子どもの澄んでる、のぞいてる- 田中修子自由詩7*17-5-12
鬼火- 1486 106自由詩317-5-10
時の形- 吉岡ペペ ...自由詩4*17-5-9
北の桜- 乱太郎自由詩12*17-5-6
Life- 梅昆布茶自由詩9*17-5-4
痛打- 間村長自由詩5*17-5-1
ぼくを見つけたら- 吉岡ペペ ...自由詩817-4-30
パレードが終わった四月に。- 5or6自由詩9*17-4-22
知らないわたしと知ってるわたし- 薔薇の人自由詩217-4-20
おかあさんの音- 田中修子自由詩8*17-4-18
こんなひは- 星丘涙自由詩2*17-4-17
ペチャンコになったら- まいこプ ...自由詩617-4-14
竹の子の皮をむく- そらの珊 ...自由詩17*17-4-14
みどりの沼にひそむ- 田中修子自由詩13*17-4-14
姫の名前はナンシー- 間村長自由詩617-4-13
間のまま- シホ.N自由詩417-4-12
いと寒き春の夜に- 坂本瞳子自由詩5*17-4-11
夜桜幻視- 吉岡ペペ ...自由詩817-4-11
夢さりしあと- 星丘涙自由詩2*17-4-11
桜の死んでいくとき- 田中修子自由詩6*17-4-11
日曜日の詩- 梅昆布茶自由詩1417-4-9
チーター- 間村長自由詩3*17-4-9
廻る- 鷲田自由詩117-4-6
花の針- 田中修子自由詩1017-4-4
いただきます- 印あかり自由詩14*17-4-4
いいところ探し- しずる自由詩117-4-3
夕暮までの過程- 間村長自由詩317-4-3
酸素が薄い- opus自由詩217-4-2
生きてゆく- 坂本瞳子自由詩10*17-4-1

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