圧縮された恋心を
解凍できる人は
ひとりしかいなくて

私はずっと
この人を待っていた

確信に近い裏声で
お邪魔した耳元が
震えるから安心できた

足の指でティッシュを
掴む ....
秋晴れや雲なき空の青深し

汝が静か深まる青に吐息つく

秋深まり君なき夜の銀河濃し
さびしい花が咲いている
そこは天国のはずれのような場所

そこに立ち
あらためて秋という季節をふりかえる
君の白い貌
硝子細工のまばたき

うす青くたなびく記憶――
を幻の鳥のように ....
男に生まれて女に育つ事
その反対もあって
時代はやさしくそれを受け入れた

子供の頃
姉三人に遊ばれた

彼はいきなり着せ替え人形にされて
女の子の格好をさせられた
口紅が塗られ化粧 ....
雀ほどの大きさの塊が手の中にある。線路に沿って歩くと片側がコンクリートで補強した斜面になり、さらに行くと竹藪の奥に家屋や井戸が打ち捨てられている。その先には登山道に続く道端に白い花の群生。あそこまで行 .... ゴールデン街の飲み屋には
色褪せた「全員野球」のお守りが
ぶら下がり
小窓のぬるい風に、揺れていた



痛み
沁みこんで
真夜中に叫ぶ
狂おしい祈りの雨音




苦味
留まって
飛びたてない鳥
古ぼけた日めくりの呪い




痛み
流れれ ....
使えない男だ
どこへいっても何をしても
結果、使えない男だろう

極めて上から見下されたその言葉に
職業人としてのプライドはズタズタ
男としての立ち位置はグラグラにされた

「おい、も ....
誰にも染まりたくないと
思春期の残骸のような思考を張りつけたまま
自由と空虚の違いもわからないでいる


ただ過ぎる時間に沈んでいくだけの日々


ねぇ
そもそもわたしは誰で
 ....
泥のなかに
蓮根はもういない
君は立ち去ってしまった
はるか
はるか南に
もう
花は咲かない

ああ蓮根
いとしく
暖かな白
ゆたかなひかり
君が去ったあとを見てしまう
泥の ....
 
 選ぶことができない

 自分の体のメモリーなのに

 耳からの音

 目からの影像

 肌からの感触

 鼻で感じる匂い

 高性能のマイク カメラ 触覚を持ちながら
 ....
遠い約束が僕たちを分ける
右側と左側に並んで
触れたら引っ込める指先の会話
ニットの毛玉を掬って投げた

白い扉で隔てながらも僕たちは
うまく距離を置いたね

思いが溢れてることを
 ....
たえず耳なりがしている
キーンキーンと機械的なノイズ

何も気づかないうちに断頭台に乗せられているのかも解らない
彼の痩せた首
それは
大きくて鋭い刃物がいつなんどき落ちてくるかもしれない ....
あたし、わかってしまった
あたしの詩が、
どうしてこんなに軽っぽいのか?

いらっしゃるでしょ?
読んでいるだけで、こころ洗われて、
とても清い気持ちになれる
こころの深いところ ....
お袋が危篤
数年に及ぶ認知症の果てに

俺を産んだ女
俺を育てたかも知れない女
ほんとうはほとんどほったらかしだった

親父の母親に任せっきりで
自分は金を稼ぐのに一生懸命だった

 ....
好きすぎて噛んじゃったのかな?
鹿児島市平川町 平川動物公園のホワイトタイガー

お兄さん死んじゃったよ
死んじゃうとね、もう遊べないの

ホワイトタイガーのリクくんは殺処分されないのね
 ....
泣き声に驚いて、振り返ると
君はその夜も凍っていた

孤独の両眼の、睫毛の淵から
にじむ涙を、じゃないといいはる

綺麗な唇が、話しかけてくれるのは、
自分がいかにしあわせなのか、の、嘘 ....
カラオケで君は昭和の歌ばかり今とは違い魅力ある歌詞

目の前に今しかなくて過去はない未来もなくて今の連続

花畑その中心で深呼吸体に漲る愛の大自然

いつもの急な坂道登り切る長い坂道息切れ ....
もうあと一滴で溢れそうだねと歌姫住まう耳の暗闇

彼女が歌うのを初めて見たのは深夜の音楽番組でした中学二年生の地味な女子にとっての深夜は零時を回るか回らないかくらいの今となっては浅めの夜に日本人な ....
わたしの 中の 美しい言葉よ
わたしの 中の 憎しみの言葉よ
わたしの 中の 哀切の言葉よ
わたしの 中の 怒りの言葉よ
わたしの 中心 全ての想いを
燦き 輝き 憤って 震えよ
燃え上が ....
(時は1829年10月 ショパンは19歳 

恋心にときめいていた)



今はただ せつなくて

好きなのに  言葉がでない


きみの前では

なにもいえない


 ....
マーブルチョコなら
ピンクのクッション

青みがかった鮮やかな色を
身体に並べた棺の中で
ウインクするような恋の埋葬

ピンクのはずだった棺の色が
影を連れて来て黒に変わると

瞼 ....
月曜日は買い物日和だ
砂漠の中のショッピングセンターへゆこう

遠くの部族が集まる日曜日よりはましだから
きみの前髪を上手にきってくれる人をさがそう

くだらない思想でこころを壊さないよう ....
多彩ないい句が出来たので
私は回って回って回って喜ぶ
市電がイチョウ並木の間を縫う様に
行けば車窓から見える田圃よ生きろと
思う、稲穂、刈田、稲雀など
季語もいっぱい
ちょっと前まではもう ....
水門が開くと 溜まり水が 一気に落ちる

白く泡立ち 轟音と共に せめぎ合って 混ざる

やがて静まり ゆっくり下る

水門が閉じると 鴨が ウグイが 水苔を食べに集い 鋭気を蓄える

 ....
妻が財布を買ってきた
古い財布と、中身を入れ変える

小銭と幾枚かのお札を、入れて
レシートの束を、捨て
ポケットの空洞に
旅先のお寺で買った
お守りをそっと入れる

その日から
 ....
山に登れば遠くが見える
視界が広がり
自分の住んでいる町が小さく見える
ふだんの心配や不安がどうでもよくなってくる

山に登れば遠くが見える
視界が広がり
今が長い過去とつながって見える ....
あなたがいると、
世界は
星くずみたいになるから、
右や 左や
上や 下はなくなって
きらきらざくざく溢れゆく波になって
みんな 傷まみれで
ひかって、
転ぶみたいに流れて ....
  或る秋


切り取られた空が

造り酒屋の軒先にひつかかつて

はたはた ゆれてゐる

おかつぱの姉さんと

坊主頭の弟が

口をまんまるにして

それを見つ ....
磁石は
線をだす

磁力線と
いう

おなじ
性質は
はんぱつし、
ちがう
性質は
ひきつけ
あう

磁場のなか
磁化が
おこなわれる
なか、
つみは、
 ....
空丸さんのおすすめリスト(4907)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
連結- ミナト ...自由詩218-10-13
秋空- ひだかた ...俳句13*18-10-13
さびしい花- 塔野夏子自由詩3*18-10-13
男に生まれて女に育つ- こたきひ ...自由詩118-10-13
南の信仰- 春日線香自由詩10*18-10-13
お守り- 服部 剛自由詩4*18-10-13
秋の傷あと- 橘あまね自由詩518-10-12
使えない男は- こたきひ ...自由詩218-10-10
回想- 十一月の ...自由詩318-10-10
蓮根- フユナ自由詩318-10-10
選べない記憶- 佐白光自由詩5*18-10-10
毛玉- ミナト ...自由詩118-10-10
蝶がヒラヒラ- こたきひ ...自由詩218-10-10
夢の国- 秋葉竹自由詩518-10-10
数年に及ぶ- こたきひ ...自由詩1118-10-10
ホワイトタイガー- 鵜飼千代 ...自由詩14+*18-10-9
言い訳- 秋葉竹自由詩518-10-9
深呼吸- 夏川ゆう短歌318-10-9
世界は悲しみで満たされる(短歌)/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...短歌3*18-10-8
コトバ__/__言霊- beebee自由詩15*18-10-8
初恋・幻影_---ショパンを追悼して- st自由詩418-10-8
埋葬- ミナト ...自由詩118-10-8
ショッピングセンターにて- 梅昆布茶自由詩1918-10-8
俳句- 間村長自由詩8*18-10-7
閘門物語- むっちゃ ...自由詩6*18-10-7
財布の中身- 服部 剛自由詩918-10-6
山に登れば- ホカチャ ...自由詩418-10-6
まみれる- はるな自由詩1218-10-6
或る秋・連絡船- 石村自由詩20*18-10-6
よるの匂い- 犬絵自由詩818-10-6

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