駅から続く桜並木
だらだら坂のドン詰まり
君がいた病院があります。

桜並木の木の下には
死体と狂気が
埋まっています。

もう四年も前の想い出ひとつ
今年も桜の木の下で
散りゆく ....
風にまかせて
砂がまう
レインボーホログラムに映るは
バルゴンのトゲに憩う未来
事象は変えられず
繰り返すは
血と髪と肌
頭の質量を自覚できる者だけが
キリンとなった
そうだ ....
満開の桜の下に集う人々は
静脈のように透き通っている
花曇りの午後に風が吹いて
柔らかい水のような眠りを誘う

穏やかに笑う彼らの腕時計は
それぞれの時刻で停止している
目的も意味もそっ ....
静けさの
充ちて
落ち着き払う
この夜陰、
独り在ることに満ち足りて
私はゆっくり沈んでいく
底抜け宇宙の底の方へ
私はうっとり泳いでいく

其処は貴女の声、発せられるところ
其処 ....
もう
陽がくれる

とつとつと
西へ西へと歩んでいくと
孤影は東へ歩み去り

すれちがうのは

ひとつ、ふたつの足音と
みっつ、よっつの息づかい
いつつ、むっつのさみしさよ

 ....
「家族は唐揚げ」
どこからともなく
湧いて出た
その一句
そのしゆんかんから
なにゆえか
俺の心を とらへて離さぬ

幾百万もの言葉があり
百の何乗だかの組合せがある中で
天使 ....
メノウのような波
渚にかききえる泡たち
たゆたっているのだ

だきとめたかった
欠けてしまったからだを
小さく、小さく、まるめて

原石の真珠
秘められたままでいい
このまま眠るか ....
あなた達とすべる。
小さなおしり達は、
風のやさしい手のひら、
土の広い背中の上を。

都市から遠くはなれた
昼間のような自由な丘で。
そしてあたたかな夜、
星たちと共に駆け上がる。
犬や猫、人間たちのいる駅の
自販機の前で
え?別れてって?


ラーメンを
食べる姿が醜いと
言っただけでしょ、嘘じゃないからッ!



あんなにもすべてを許してくれるから
て ....
さかなのひれが走り
海はのどかに青い石をのみこむ
くじらのせなかに白い
かげがえんえんと生えている

むろん海だけじゃ
生きていけないから
あたたかなほうようをおこなうのは
水平線 ....
姉の家のミィが死んだ
二十年生きて死んだ

遠い町に就職した甥が結婚して離婚して
ミィを連れて帰ってきた
甥はまた遠くの町へ行き
ミィは姉の家で暮らすことになった

ときどき別れた嫁が ....
ぼくの朝は完結しないつめたい夜を引きずってはいない
ぼくの大腸は閉塞して夜をためこんでいたけれどもね

カーテンを引くと天使はねぼけまなこで羽ばたいている
窓からのぞくと景色のはじに満開の桜の ....
終電にゆられて、風の強い歩道橋を渡り、またビールを買って帰る

テレビ通販の明かりだけの部屋で、あしの爪を切りそろえて
膝を眼窩にうずめた


いつになく緊張してた官房長官がその昼なん ....
 少女の告白した罪を
 ゆるしてあげたかったわたしも、
 少女であった

のどけき春
光のさなか
惑いにとらわれた指のかわりに
野花をそっとよけ
スカートのひだが重なりあう

 ....
降り注ぐ
陽の光は黄金、
人 歩む
今日という時空のなか
未知、迎え入れ
真珠はだれに殺された
孫娘に殺された。

 (はないちもんめ あの子が欲しい)

孫娘は泣いている
おうちに帰りたいと
泣いている
真珠の背中のぬくもりが
帰るおうちよ
ほたほた落 ....
 花瓶の近くに置かれた姉の唇が燃えてゐる。

 うす紫色の炎が小さく上がつてゐて、読んでゐる文庫本に今にも火が移りさうだ。

 目を細めて見ると、表紙に「菜穂子」と書かれてゐた。
 ....
静まり返った夜に人々は固唾を呑む

意表を突く歌詞を並べたて 
繊細で微妙なメロディーラインで攻める

艶っぽい声にガードされた瞳
おまえは吟遊詩人

魔力のような鳴き声に引き込まれ
 ....
表通りの あわただしい正午に
ようやく腰をおろすと
さっきまで 見知らぬ背中が座っていたはずの
この 革張りのカウンターチェアが
ぽっかり冷たい

ーー記憶を失くした 若いピアニストのよう ....
夜になると

いちにち恋をひとつ

棄てようと思って

田んぼの畦道で夜風に

洗われています

やることがほかにないから

しかたがないのです



ここ ....
むかしむかしあるところに大正という村で育った少女がいた
彼女は いつしか百歳を超えて
「敬老会に行っても 最近は若いモノばかりで つまらん」と言い
八十を超えている若い衆が ぐっと笑いをこらえた ....
現と擦れて詩が浮かび
境と接して死が浮かぶ
現も境ももう近しく
それなら詩と死と
しとしと濡れて
行ける処まで生きませう
現と境の溶けるまで
背負った重荷の露となるまで
背を正すこと、 ....
もう一歩も進めないと悟った時
世界は私から視線を逸らした
すべての約束は灰になって
希望の抜け殻と共に風に散った
誰かがそれを自由と名付けたので
幸福の定義も裏返ってしまった
私は確かに誰 ....
夜明け
窓を開けると
薄暗い空に、明星が瞬いている

テーブルに零した、煙草の灰を
手で、掬いとっている
うちに
夜が、終わっていく

春先の
暖かい雨は、降り止み
朝日が、微か ....
静かだ
ただ ただ 静かだ

そんな中で母が逝こうとしている
チューブに繋がれ点滴を打たれ死と対峙している

春だというのに
桜の花が咲こうとしているのに
母が死んでしまう
無力 無 ....
夢メモ:March⑤↕

主題:「王様の耳はロバの耳」に空気が変更なったと説明うける。

    風景→兎、丘、青空、キルト地のソファー、革のサンダル。

副題:「王様の耳がロバの耳」実写 ....
男は、どこか母親に似ている女に自分の遺伝子を遺したいもの
らしい。
kが大柄な体より小柄な女ばかりにひかれてしまうのはそのせいだろうか?

kの父親は大柄で筋肉質。胸板は厚く肉体労働に従事して ....
誰かが正しいという循環から外れても
心臓は打ち、もの思わぬことはない
放たれない言葉の流れが澱み

わたしはわたしから溢れ
低きに流れて見上げるのも
疲れるから地底湖になっている

と ....
響きが立つ
 色彩が立つ
  輪郭が立つ
   知覚が立つ
広がる意識 何処までも

壁が近い
浮き上がり
近い壁
くっきりと
像を結ぶ
私は喜びに満たされ
壁の響きを聴く
 ....
ぼくらの頭上で
時と空間が交じわり
世界から秘密がこぼれる

ぼくの生の軌跡は
きみと出会いひとつになり
新しい生が2つ声を上げた

ぼくの生まれた年にボイジャー1号&2号は
地球か ....
空丸さんのおすすめリスト(4850)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鬼と桜- ……とあ ...自由詩11*19-4-9
命令である!- ナンモナ ...自由詩4*19-4-9
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真珠- 新染因循自由詩6*19-4-7
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すなはま- 秋葉竹自由詩719-4-6
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夢路- 梅昆布茶自由詩1419-4-5
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誕生日に思うこと- フリーダ ...自由詩119-3-23

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