いつもの二階への階段をのぼっていたら
いつしか階段が森になっていた
のぼってゆけばゆくほど
森が深まる
樹々が茂り
鳥の声も聞こえてくる
のぼってものぼっても
いつもの二階にはなぜかいっ ....
電車が神社のよこ過ぎる
歌謡曲とはかけ離れてる人生
けなげでふくよかで
不細工なおんなだった
つまらない喫茶店のママとできている
高架下でおどされる
まあよくあ ....
私の家には
借りてきた猫がいる
私が生まれる以前から
それどころか
祖父の代よりもっと前から
この家に居座っているのだけれど
どこかから借りているものらしい
そのくせすっかり家族の一員で ....
交差点で信号を待っていたら急に雨が降ってきた
それはよくある事で珍しくはない
でも、その時に降ってきた雨はいつもと違っていた
信号が青に変わって走りだしら、雨は激しくなり激しさをました
....
つきあかりはぼんやりと
わすれたころに潤む
はむしがとぶ白光のなかに
かわいたかげがみえる
それはまちわびたわが子のこいかげ
といかけをしなければきえてなくなるまえに
....
初めて出逢い目が合った
懐かしさが漂い
君の魔法に引き込まれる
今まで感じたことがない感覚
心に広がっていく
違和感にも似た温かさ
君の目を見るのが恥ずかしくて
思わず目を逸らし ....
いつ死ぬかはわからない
もし、それがわかったら
苦しみ悩んで、何人死にいそぐかもわからない
交差点で信号が青に変わるのを待っていた
なかなか変わらない
その苛立ちは
カーラジオから流れ ....
職場のデスクに掛けたカーディガン
華やかな色に埋もれたグレーは
女性らしさを遠去けてくれる
着心地の良い制服みたいだ
自然と集まるグループの中で
どこにも属さず孤立していても
小さなマ ....
金曜日のためか 広場の一角で
子どもたちは ボウルを蹴って
騒いでいる
だが もぅ・・・・・
卒寿の俺さまには
そのまねは できっこない
救 ....
to belong to
ということばのひびきはあこがれだ
(父のキングス・イングリッシュはほんとうにうつくしい)
遠い、遠い
名も知らぬ
国を想うように
to belong toをく ....
テッシで花を噛む
広げると汚くてホッとする
テッシで春菜カモン
はるなは俺の嫁カモン菜々テッシ
会いたいのさ
会えないよう制限されているから
街をある競馬アル中
他人の顔が
みんーなっ ....
君らはジャップすげ~がやりたいつもり
僕は逃れてジャップアイランドがやりたいつもり
合わないのも無理はない
文化は真実を隠ぺいするという
レストランでビフテキを食べる時に屠られた牛さんを思 ....
重たい袋を引きづりながら
深夜の国道の真ん中を西に向かって直進していると
後ろからクラクションを何度も鳴らされ
そのたびになんだか気が大きくなっていくおれは
酔っ払っているみたいになって
両 ....
風の強い日は
気持ちが塞ぐ
部屋に閉じこもって
大人しくしていよう
とか思ったりする
雨の日もそんな感じ
ジメッとして
外に出る気がしない
晴れた陽射しの強い日も
雪が降 ....
かわいいまごへ
あばあちゃんはゆめがかないました
ありがとうあなたのおかげです
うまれてはじめててがみをかきました
おばあちゃんのうまれたいえはまずしいのうかで
がっこうにかよえませんで ....
わたしを欠いたまま
わたしを欠くことで
蛞蝓は 祭り路に垂れて
三十二歳の
女の唇のようなかたちの
乾きが 丸くひらく
信念の青さで糊をした
....
盃から溢れる涙のよう
漲る色香をその身に収め切れず
こぼした花弁 拾って風は 囁くほどの足取りで
月しか知らない子どものよう
蒼白いその身を五月の光に晒しながら
淡く 萌え出る想い そっ ....
お化けの仕業なんかない
踊ろう
まじないなんて効かない
どの道いこうが
問題は起こるしサンシャインはある
明け透けな火の玉が放られる
暗いぐらいの魂だけどゆっく ....
と言うか
面白いなと思うのは
今は僕には時代の分水嶺に見えるという事だ
ゆとり世代君&さんを否定はしない
非常に面白いけど
てゆっか
昔から ....
「課長、暑苦しいから
厚化粧はやめてください!」
「部長、暑苦しいから
全かつらはやめてください!」
気にくわないやつがいるだとか
そんなこと大人になれば
口に出さないだけでみんな思っているようなこと
貧乏よりお金はあったほうがいい
ってぐらいのみんな思っているようなこと
....
形のない監獄と非指向性の銃弾
逃げた先はモノクロームの図書館
居心地の良い立ち入り禁止区域
天井が無いので雨が降ってきて
本は濡れ言葉が水に溶け出した
図書館は巨大な水槽になった
....
今日は資材置き場の東側から
帰って来た
何時もは西側からだ
すると家に帰ると
家の東側の駐車場で
新しく契約した人が
私の叔母に当たる人と何か喋って居るのが
ビビンバチャーハンを食べ終え ....
誰もいない小川に
僕が 釣り糸を垂らしていたのはいつだろう 小川に
冬のある日 釣り糸を
しかし冬の日に小学生だった 僕は一人だった
だけど 今でも僕は川に釣り糸を垂らしてはいる ....
「ママがパパがいないからごはんもせんたくもらくちんでいいというからパパのこときらいなったのときいたらわらったの だからわたしはママをおこりました でもよるトイレにおきたらママはテレビのよこのパパのしゃ ....
僕はまっすぐ歩いているのに
人にはまったくそうは見えない
足をひきずり
右へ左へ
だけど僕はまっすぐ歩いてる
だれかが僕を評価する
価値が無いとかおかしいだとか
僕はそれでもまっ ....
皮肉をいわなければ死んでしまう貝があって
それはそれで良いだろう
まっすぐな誤解はいつも答弁を
許してはくれないから
せめて僕を許してくれないか
家を売らなければならないヤドカリ
....
街は、あなたが必要です。
かたあしで立つと、揺れる街
みあげればみえる
幾千幾万の銀河系の白い糸の模様たち
星座となのる用意があるものたちです。
街の灯が深く味わいもされず ....
長い道を歩くのは
そのさきに本屋があるからさ
首輪のない猫たちが
僕を追い越していく
光の指す場所を
指差す子どもたちが
公園の水飲み場で円卓を作ってる
濁った水がいくつか
....
ここに詩に依存している私がいた
二十四時間 年中無休
頭のなかには詩が虫のようにわいて止まらない
耳から眼から 口からも
詩の虫は侵入してくるから
もう手に負えない
負えなくなったから ....
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