波の苦しみに喘いでいると
右耳の周囲にごみの磁場が形成されて
私は間も無くて
ひとたまりもなくテーブルに前歯をぶつけて
少し?かけてしまう(自慰ではないよ)
位相空間がシルクロードに出来てい ....
静けさという音が
降ってきて
{引用=それは
大人に盛られた
眠り薬}
影という影が
今という現実の
いたづらな写し絵になる
いつまでも暮れてゆかない夜があった
小さな公 ....
気持のいい青嵐、目を閉じる。
湿度がいない隙に
溢れたしょっぱい水を絞りだした、
要らない物は捨てて
新たな柔らかい風を入れよう
ひけらかしたいの大好きな人の
宝もの
....
やめて
やめてください
知ってます
あなたの好きな詩い人
あなたの横に居る詩い人
少しだけ眠りたい
1人
あなた
2人
知っていた
知っていた
何度も ....
制御のない朝の起動
太陽はいつまでも膨らみ
乱雑な鳥の鳴き声に光は拡散していく
二つの皿の擦れる音が
寝ぼけ眼の時間を砕き割り
名のない闘牛を歓声の輪の中に運ぶ
朝はこうして夜 ....
梅雨になって
雨がすきな
人もきっと
そばにたくさんいるだろうけど
いまは
青い空がすき
心が浮かび流れていきそうな
どこまでもファルセットが続きそうな
目を閉じて ....
天使が生まれた日
私は知らないフリをする
天使が生まれた日
あなたは柔らかな詞を囁く
そそくさと向かう天使の住処。
温かいココロのスープを作るよ
手慣れたもんなのです。 ....
サンゴ礁の様な幸せを探して居たら
脱衣場で急に扉が飛んで来て
指を負傷してしまう
猛烈な扉に
右手の人差し指が
痒みまで作る
サンゴ礁の様な倖せを探して居たら
洗面所の電気を急に消さ ....
朝がくるころ
身を隠すんだ
夜に生きる
吸血鬼
アサヒに怯え、うっとおしい。
中夜行のウさぎを
夜に寝かせるのは
可哀想だろうか
チクリとどこかが痛いな
いず ....
夕暮の路 小石を蹴り
空に小言。
きれいじゃない
靴を見て歩く。
前はみない。
どこからか聞こえる
各々の箱型から かほる灯と火。
夕げの支度
カチャカチャ、ジャー ....
自転車はよけなかったが
携帯電話はよけた
モーツアルトのピアノソナタは
K.(ケッヒェル番号)310と330で
イヤフォンで聞いて居るうちに
幼稚なところにたどり着いた
途中会計事務所が角 ....
透明な羽が浮かんでいた
透きとおっているけれど
それは無いということではなくて
小さなシャボン玉は
虹を載せてゆくのりもの
パチンとはじければ
虹はふるさとへ還る
ふいに風
....
小島先生の大きな手が
私の後頭部を襲い
私は前歯を机にぶつけて
少し欠けてしまった
思い出せば鉄棒でも
欠けさせた事のある
前歯のすぐ隣の部分が
欠けて居る
思えば小島先生の手が
女 ....
冷蔵庫をいつもの如く勝手に開け
これおいしー?とコンソメキューブを持って聞く
これはそのまま食べられないよと言っても
好奇心の悪質は止まるはずがない
ダメダメダメダメ!
カンシャク
....
あなたを中心に地球なんか回させない!
親の意地である
子が中心に宇宙さえ回る
振り回されてたまるか!
あなたを中心に地球なんか回させない!
よく乾いた洗濯物をたた ....
ミモザかなレンギョウじゃなしなんだっけ
エニシダの花あふるるデイケアの窓
施術台ホットパックして昼寝して
デイケアで居残りをしてバカンスや
お帰りの体操曲は白樺だって
さぶちゃんに白樺って曲 ....
優しく 優しく 優しくしたいのに ごめんね
電話の相手は不具合で私の灯火の余裕が吹き消されそう
テーブルの横でつかまり立ちを口を尖がらせて練習する弟
そしてやがて3歳になるお兄ちゃん ....
一、方法
いつも使っている水道で手を洗う
思った通り今日は水が冷たく感じる
いつも聴くお気に入りの歌を流す
思った通り今日はその歌がスロウに聴こえる
日常と違う蛇口をひねれば
....
月の砂漠のベンチにも誰かが座った体温がある
明るい雨が降る砂漠一輪の誰かの薔薇になりたかった
ダイヤルが周波数を捕まえて指に伝わるピアノ・ソナタ
近くまで来たからちょっと寄ってみたア ....
*エロス
熱い唇が夜に溶ける
重ねた皮膚は
殻のないぬめやかな二枚貝
弄ばれた魂が
半周遅れの月影に
しろい波濤を刻んでいる
脱ぎ捨てられた衣に
まだ残る体温が
生温い喘 ....
とっくに終わったよと
あきれ顔で南の国に言われそうだが
待ちに待った開花だ
長かった冬に別れを告げる合図だ
こんにちは
思い出を咲かせる
友よ
光りが僕の身体を切り取り地面に張り付ける
重力に引っ張られ立ち上がることはない
そこにいなさいと蟻が行進する
夕日が沈み影が消えてしまって
もうそこには僕はいない
缶蹴りの音だけは
....
父、母からの生に自立して
もう己自身がひとつの風土だ
と書いた北の国の詩人がいた
東京育ちのわたしにとって
風土とはどのような意味をもつのだろう
解体され ....
失われた回帰線(そこは闇となって届かず
赤ん坊の泣き声だけが今でも響き
菜の花が一面に咲いて揺れる高原の陽炎
詩となる前の無数の言葉の散らばりがあって
繋げることがままならない僕がいる ....
都会の中で泳いでいる
君たちと呼んでいいか は
多分睨むに違いない ひとたち
紅い鱗がまた一欠けら剥がされて沈む
ムラの中で流されたままで
僕ですよと発言してみる が
関係ない ....
氷の針が心臓に突き刺さって苦しいと思うとき 海から全ての海水が巻き上げられてぼくの口へ吸入器のように入れられるとき きっときみはひとつの歌を口ずさむ ひとつの祈りを口ずさむ、ひとつの海の駅名を口ずさむ ....
音楽は子供組が舐める風邪シロップみたいなものなんだって
遠い昔にいた偉い人がそう言ったんだって
いつかのあなたがぶっきらぼうに教えてくれた
わたしは中古の楽器を担ぐあなたについてまわ ....
今日は。
昨日の。
明日ではない。
明日は。
永遠に。
やってこない。
時の果て。
まあるい。
星の。
いのちは。
今日を生きる。
だけ。
あの日を。
越えて。
....
水になってひそむ
死んだ者たちの{ルビ通=とお}ったこのほそい水系に
官能の色彩はすでにない
光りの粒子のように時は流れ
序章のように生誕の時は流れ
星が囲んだ戦場につめたい炎の舌がみえ ....
剽窃したい人はそこに居て、夏のセロリをしっぽから齧っている。水は生温い
が金魚鉢の赤い魚たちは夢を追わずきょうも元気だ。猫は背を丸めしっぽりと
寝ている。
猫を抱き ....
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