ゴーストタウンに記憶を浮かべてる
内側のわたしの夜と星の外
グランパとグラタン食らったんだよな
生きていく その日々ではなくなっていく
傘を見たものは言う
尖っているやつだね
いや、丸かった
いやいや、三角だった
短くなかったか
....
ふるさとみたいな
おなかのつめたい石に
雨が降る
チャコールグレーの傘をさした
すぎやまくんに
水溶性の雨が降る
溶けていくね
好きだったのに
ほんとうは存在していない ....
身の丈に合わない服を着てみて
この引きずっている感じが良いんだよ、と
大人ぶってみせた
わたしたちはもういない
スカートを折って丸めないで
シュシュで留めないで
靴下は真っ白で脹脛の半分く ....
僕たちは妄想を充分に知ってしまった
僕たちは世界中の女性に憧れてしまった
僕たちは愛されない苦痛を知っている
僕たちは自分であることにときどき疲れてしまう
自分の番地を持たない君とは友 ....
何となく良い流れが見える
眼を閉じても見えそう
悪い流れは黒々して
重々して気持ちが悪い
良い流れは直ぐに身体に馴染む
ポジティブに過ごしていれば
自分の過ごしやすい世界になる ....
哲学者と詩人と新宿のホームレス
もしも資質があればなんにでも
応用数学者と宇宙物理学者あるいは
ドビュッシーとツトム・ヤマシタ
こんな問題意識で生き伸びても
脳力もないのに戸惑うだけ ....
Ⅰ
卒塔婆を飾る花は何を思う
墓石の影に折り重なり寄り添う人々
7年前の貴方13年前の貴男だろうか
歳月は姿なく容赦なく降り積もる
人々はもうすっかり汚れてしまって
絢爛に咲き誇る花々は一 ....
静電気さえとどかないみなそこにデモクラシーとその日暮らしはこない
泥と石のくにのくるわの
火のないねむりの
起源と痕跡
ふと 火山に生まれ 地震で育ち 桃をくわえたカラスはしら ....
世界で 私ひとりができない逆上がりが
夕焼けの色を染めていく
誰も 見つけられない 鍵穴の向こうに
通り抜けていった身体の痛み
まっしろな手紙を 下駄箱に添えた
....
二〇一七年六月一日 「擬態」
ジョー・ホールドマンの『さらば ふるさとの惑星』ちょっと読んだ。ちょっと読んでも、ヴォクトの2冊の本よりはよいことがわかる。ヴォクト、非Aシリーズが傑作だった ....
夏の夕暮れに躓いた
石ころがあったわけじゃない
何もないからこそ躓いた
すぐに起き上がったが
膝を痛めた
夕焼けが眩しかったの ....
身体感覚に素直に従って生きてゆきたいのですね
回答の得られない食べきりサイズの人生でもそれでも
新たな無限のドアを自ら鎖してしまわないように
太陽が遍照する微妙なバランスの不自由にありがとう ....
水源と柔らかなことばにめぐりあう
船の舵取りは水辺の花を想いながら
いくつになってもできないものはできない
今更のようにはぐらかして過ごそうか
永くゆっくりと関わってゆく事は大切だし
....
打ち上げ花火を
少し離れた場所から見る
人混みの中にいるより
気にせず落ち着いて
一瞬の輝きに意識を向けられる
大きな音を鳴らして
隠れていた魅力が花開く
一瞬の輝きのために ....
光に貫かれ
すべてが踊り出す
この八月、
白い波しぶきを浴びながら
旅人は麗らかな海辺の街をいく
静かに客人を待つ庭先には
石と薔薇、石と薔薇
石に刻み込まれた眼は
鬱屈を宿しなが ....
オセアニアの少女たちのように 裸足でさまよい 歩くことを覚えた
夏の
ネオンに透き通る
それぞれの肌
色鮮やかな光の波に漂うビジネスマンと ふれた肩
ゴムボールを落とした子供を
....
二〇一七年四月一日 「ある注」
ディラン・トマスの268ページの全詩集のページ数に驚いている。こんなけしか書いてないんやと。散文はのぞいてね。こんなけなんや。ぼくはたくさん書いてるし、これ ....
お寺に電話する。月命日、断りの。
運よく住職がつかまった。
土曜のあさ、雇われ僧侶が来た…
(matamoya boukyaku shiyagatta)
お人よしの内のが断りもせず、家 ....
生活に芯というものがあるとしたら
花を挿していなければいずれは緩んでくるものだ
日々の心のゆらぎは錆びた弦楽四重奏
山巓からの水脈が生をうるおしているのならば
堕落した駱駝は回文好きだ ....
欲望のカタチは
すっかり資本に飼い慣らされ
あははあははと笑っている
明けても暮れても笑っている
テレビコマーシャルのような
予定調和な日々日常、
そんなものは何処にも無いと
ただただ泳 ....
夏のドライブ
涼しい場所を探して
大きな滝を目指してやってきた
滝の周りは涼しい空気
しばらく夏が見えなくなる
滝を見るのは久しぶり
力強さが欲しい時
滝を見に来ていた
力 ....
あらゆるコトバがゲーム的に響くあなたの わたしのライフはあと1つ
裏技めいた手技とサプライズはあてにしない
愛してるアイテムを吐いてむせるわたしの瀬戸際はいつもクソゲー
生まれな ....
夕べ 一人寝に見た夢は
夜空のくぼみに足をかけ
天の川に辿り着きたいと思い
さらりと揺れる夏草の隙を
酒でも飲んでいるように
のらくらと彷徨いたいと思い
それでも 最後には
靄のよう ....
二〇一七年三月一日 「ツイット・コラージュ詩」
ブックオフで、ぼくの持っている状態よりよい状態のカヴァーで、フランク・ハーバートの『神皇帝』第一巻から第三巻までが、1冊108円で売っていた ....
八月に
昭和は古びたり
いまだ尖り
ほたるが咲くよ
あの海に
あわの岸辺も
ゆうらり、小舟
笛のしらべが
とどく頃
お母んも、きっと
見ているだろう
....
無限につらなってゆく世界の果ての階段を
親しげな不条理とうでを組んできみがのぼってゆく
いつもおもうけれど
宇宙のなかの点にすぎないのに
点には面積がないのに
線にも幅がないのに
ぼく ....
生き生きと咲く花が
風に揺られるように
我が詩よ
私を導いてくれ
そして長く長く続く
絶望というトンネルを抜けて
眩しい太陽を全身に浴びたい
ああ
照らしてくれ
照らしてくれ
我が ....
短い髪が好きだ
短い爪も好きだ
髪には白いものが
手にはしわが刻まれた
時は経つ
何もしなくても、 ....
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