透明人間の腐る音がした。
ベティ・ブルーの、えぐりとった眼球が、
巨大化して生まれた新しい惑星。
句読点を、心臓に付けられたような恋。

2000年ぶりに復活した、
アダムとイブが、
素 ....
跳びはねる
君のちいさな掌のくぼんだ池から


跳びはねる
その透明な小魚たちのまだ汚れていないが


跳びはねる
雲間からひろがってゆく青空と太陽にむかって


跳びはねる
 ....
きみがとつぜん
海がみたいと言ったから

 きっと寒いよ?と言ったのに
 小さく あったかいよと言い返されたから

ひとのいない砂浜が
どこまでも続いている

 どこまで行くの?と聞 ....
底冷えする
夜に横たわり
祈っている

迫る闇が咆哮し
幾つもの夢が朽ちるとき
心の奥処の祭壇に
火を絶やすことなく
灯して、灯して

(不眠の夜を透過する
純白の雪を待ちながら ....
 なにも考えることがなく

 時の流れの中で眠りに就ける

 幸せなことです

 昼間の出来事を引きずっている

 体に巻き付いたおもりはお

 時の経過と共に重くなり

 ....
クリスマスが近づくと

スイーツの王国が
輝きを増してくる

王国を支配するのは
クリスマスケーキという国王

この時期になると
必ず世界中でつくられて

その名声をあげ
盤石 ....
こんなクソ寒い日
障子紙がえ
みすぼらしいらしい
寒い日
声がデカくなる
「詩とはなにか」
白紙でいいんだよ
だろう
障子紙なんか
寒いけれど
すがすがしい

冬の青空が広がっている

晴れた日には
必ずといって良いほど

謎の大型4発のジェット機が

まるで
異次元のトンネルから飛び出すように
上空の途中 ....
ヘリポートに出ると猫がいた
そこにいると危ないぞと言うと
あわてて逃げていく

空は高くて雲ひとつ見えない
洗浄機の栓を抜いて顔を洗う
管理者が椈の枝を落としている

ストレッチャ ....
中3が中3
刺し殺したぐらいで
騒ぐんじゃないよ
小6女児が小6女児の首を
カッターで切り裂いたことが
あったじゃないか
珍しくも何ともないんだよ

97歳が25歳を滅多刺しにした
 ....
さよならから
気取ったドレスを脱がして
裸になった言葉は

背中の奥で暴れたまま
きっと孫の手じゃなきゃ
届かないだろう

住み着いて
名前を付けて
繰り返す
君の声


 ....
私だけを見て、わたしだけが知っている、
この夜は永遠に はるかかなた

まるで幻覚を具現化したみたいね

ただ原色が波打つばかりの
クレヨンをまき散ら化したような、
ポップアートな臨場感 ....
{引用=施錠された雨へたどりつくまでの足取り

輝ける虚空の大理石に屈服してしまうわたしの

 一歩を待つ夜を繋いだ

白熱灯が光る死角を擦れ
吸った湿気る一悶着に

手を打ち鳴 ....
さざめいている
ざわめいている

私の頭のなかで
  何かが、

輝いている
熱している 

巨大な明滅凝視、、

近づいている
波打っている

揺れ廻り 廻り揺れ
予測 ....
素晴らしい朝は
岬の鴎たちが啼き交わす言葉までわかる

遠い希望は持たないほうがいい
ただ一瞬の充実が幸福論のすべてならば

そこに集力してそれが結果になる方がいい
それからが始まりだと ....
雨上がりの後に時間があると

少女は
いつも散歩にでかける

行く先は
街の高台にある
見晴らしのよい公園

ベンチに腰掛けて
虹のでるのを待っている


今日もまた
い ....
   

分厚い雨雲の真ん中が綻び
底なしの穴の遥か遠く
水色の空が薄氷越しに透かし見えると
遠い夕焼けが破れ目の縁を
なぞるように湿らせる

逝く人の
輪郭を切り取るだけの硝子窓
 ....
秋の雨が窓を打つ
静かな音の中
君の寝顔を間近で見ていた
冬の厳しさがすぐそこにあり
空気は冷たく
一向に縮まらない距離に悩んでいた
近付けば逃げるのに
留まると残念そうな顔なのは何故
 ....
さっきから雨が降っている
冬の雨、なぜか落ち着く
今日は
氷入りのコーラに
紙巻タバコがある
セラミックヒータがあって
部屋の中は暖かい
一時の快感に酔う
コロナ禍の為の世界的な
生 ....
「あなた自身、自分では気づいていない暴力性を持っている」

ある占い師に言われたその言葉が、
私を救っている。

「自分が他人にどう思われているかについて不安になり、
他人との交流や人前で ....
たぶん、若いころは善意の人が多いから、
寄付に絡む悪には気が付かない。

たぶん、年取るほど悪意に苦しめられるだろうから、
寄付など無視し都合のいい福祉を要求するのである。


 ....
アオム、アーメン。
悪が栄える。
崩れゆく自我の証しを、人がとがめる我らの罪を、日々の糧の中に見よ。 

天の意志のはたらく余地はどこにもない。
人間はあなた方の名前を忘れ、あなた方の国を離 ....
たった1。Cの寒暖差で
きみと僕のこころの隙間が
埋まらない

君と僕は似ていても
1。Cの差をゆずらない

修辞学を駆使しても水溶性の会話は
多様性の海に拡散してゆく

ノルウェ ....
とてもめずらしい光景が
竜王戦の第4局で現れた

終了まじかの大盤解説で
説明役のプロ棋士が混乱している

ふつう
投了の近い最終盤になると

不思議と
解説のプロ棋士の読みが
 ....
落ち葉を見ると涙ぐむ。
自然な時間を呪わずにいられない。
夜の間に文字を探す。
どうせ使い果たせやしない…
朝、くまんばちが息絶えようとしていた。
olvido!olvido!
そうだ ....
あの日の津波で
何万のペンが
流されたことだろう

たった一本
生き残ったペンは
誰かの胸のポケットに
しがみついていた

ペンはまもなく
もとの暮らしに

書くものは以前と同 ....
翼をもぎました
背中がかるくなりました
しとどに流れる血 真珠色の血あふれて
ふたすじの傷口を {ルビ白南風=しらはえ}がなでて過ぎゆきました
すずしい背中
六月のこと

あなたの手をと ....
寒さは
指の先から入り込み
肩へ
背中へ
そして足先へ

もう何も燃やすものがない
闇の他にはなにもない世界で
やがて闇と同化する

薄くて透けそうな
パラフィンカーテンよ

 ....
最近
ライカの70年も前のレンズに夢中になっている

ズマリットという名前だが

現代のレンズでは決して得られない
その写りが面白い

プロの女性写真家が
好んで使うようになってから ....

僕たちの半分は 燃え残り
がらくたを 集めはじめた
不完全なまま 笑ったり
食べたり 愛した

頂点の すこしだけ手前で
自我をもった がらくたが
誰かのかわりに 泣きはじめた ....
空丸さんのおすすめリスト(4907)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
news_caster_smile- ツチヤタ ...自由詩121-12-5
あまだれ- 本田憲嵩自由詩721-12-5
「海に行こうと思ったのは」- ベンジャ ...自由詩12*21-12-5
冷夜- ひだかた ...自由詩421-12-4
入眠の神様- 佐白光自由詩1*21-12-4
スイーツの王国- st自由詩521-12-3
障子紙- ナンモナ ...自由詩5*21-12-1
異次元からの訪問者- st自由詩621-12-1
4.5- mizunomadoka自由詩421-11-30
97歳の地図- 花形新次自由詩121-11-25
バイバイ- ミナト ...自由詩2*21-11-25
事象痕- あらい自由詩221-11-25
- 津煙保存自由詩5*21-11-25
至高の光とドス黒い血- ひだかた ...自由詩721-11-25
平均値のうた- 梅昆布茶自由詩1721-11-24
虹を待つ少女- st自由詩621-11-24
終章- Lucy自由詩1421-11-22
記憶の部屋- ふるる自由詩10*21-11-22
国を憂う- ジム・プ ...自由詩5*21-11-22
対人恐怖と優しさ- TwoRivers散文(批評 ...6*21-11-21
ありを喰わないアリクイ- ナンモナ ...自由詩4*21-11-18
分裂の位相ロン//自由への意志、霊的衝迫- ひだかた ...散文(批評 ...521-11-17
1。Cのうた- 梅昆布茶自由詩1521-11-17
AI超えの証明- st自由詩421-11-17
忘却- ナンモナ ...自由詩4*21-11-16
This_is_a_pen- やまうち ...自由詩9*21-11-16
堕天- 46U自由詩621-11-15
パラフィン- そらの珊 ...自由詩10*21-11-12
多重人格は好きにはなれないけれど- st自由詩421-11-12
解凍- はるな自由詩1321-11-11

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