梅雨が割れて、──あの灰色のあたり、あそこから落ちてくるのだろう。靄った街のあいだに。そこここに光、それは人の気配であるのだけれど、私を通過していく。私は薄い闇だけを見ている。グレーの綿。あれが灰色 .... 落下するのです。あれは私たちとは別の世界。
誰かが言ったわ。
「生きるためには仕方がないから。
 死にたくないのであれば、相手に悪いなどと思う必要はない」
……そうなのかしら、
とその言葉を ....
宇宙が生まれてからあっという間の
この夏
待っていた風がようやく
畳を撫でた

りーん
ちりーん

光の速さでピントを合わせる
この夏
皺だらけになった母の喉元が
麦 ....
風が頬を撫でていく
あなたが触れてくれるように

止まらない時の流れ
止められない環境の中で
愛を育てている

出逢った日を忘れない
風が穏やかに吹く日だった

出逢いはいつも突然 ....
驟雨が街を過ぎ
それから爽やかな風

陽の光が差し
窓の外から深く青い空

この大地で
たくさんの戦いがあって
たくさんの人が消えた
ああ 思い出したくても
決して思い出せない
 ....
さよなら ´

入り口も出口もなく 近さも遠さもない声の内にあなたの裸体は張りついている
通り雨のような服のなかをあなたは歩いて帰り 、わたしは通り雨のような服の袖口であなたを見失う

 ....
初代ネットナビゲーターの某氏が亡くなったらしい。
高校野球・第三試合が終わった後のNHKニュースで知った。
投資家で大学教授・・・著書のタイトルは平成生まれウケを狙ってか、
「僕は君たちに武 ....
遺影などに目がとどまると、
この世の者ならぬ者となられた者の、
超自然的な力にすがりつければ、
などと虫のイイ妄想をつい抱いたりしてしまう、
事がしばし多くなってしまった気もする。
自己不安 ....
陽の光を遮る木々
無数の蝉の声は一つとなる

清涼かつ陰鬱な渓谷
私は一本道で迷子となる

ギンヤンマは乾くことを知らぬ土で戯れ
鴨は湧水足らぬ川で泳ぐことを諦める

涼しい風の中
 ....
どこから入ってくるのだろうか?
この優しさは
見つめる葉っぱと僕の違いなど
なかったんだ

生命は世界にひとつで
しかも数ではあらわせない

生と死が混ざる暖かい渦から
それは流れだ ....
日曜日、忘れないように。

天使の羽より軽いエアコンの風を
貰って来たのです。

さんまんきゅうせんはっぴゃくえん。

でした。

それでも、心は、冷えません。

憎しみばか ....
山頂まで車で行ける黄金山若いカップル夜景にはしゃぐ

黄金山桜の時期は美しい山頂囲むピンクの世界

高台の最高の場所にレストラン老若男女集める料理

山崩し団地となって人が住む二、三十年経 ....
闇の重みがぐんにゃりと
魂に激しく切迫し
私の意識は朦朧として
呻きながら覚醒する

真夜中の病棟にただ独り
呻きながら覚醒する

ハッと息を呑むこの瞬間、
孤独が生きて立ち上がり
 ....
わたしはわたしを
いちばんに思う人だから
いちばんにしか
思えない人だから

わたしはわたしが大切にするものを
失いたくないものを
全力でまもりたい

わたしは
時に正義を口にする ....
とうもろこしをもぎると、
骨が折れるような音がして
透明な血がじゅわっと溢れて手首を伝った

舐めとるのに夢中になっていると
入道雲が発達してきた

わたしにはまだ涙が残されている
流 ....
蒸し暑い日本の夏
暑さも厳しい日本の夏

団扇を使って
涼しさを引き寄せて
少しでも過ごし易くする

打ち水をして
涼しさを引き寄せて
通りが幾分は涼しくなる

何年か前よりも暑 ....
今日も空は青かった
にこりともせずただ青く
無限の沈黙のうちに
それは在った

今日も私は無力だった
宇宙の虚無に耐えかねて
あなたにあることないこと
喋っていた

今日も黄昏は優 ....
めんどくさいです

朝、起きるのが
起きてカオ洗うのが

きょうも夏が
がっつりやっちゃってる
セミがジャカスカ
やらかしてる

だからいいよ もう

仕事とか、勉強とか、宿題 ....
街灯の下で
佇んで
気づけば乾いた眩しさ
スマホを
みても
ボンヤリと
息をしてる
あっちへ行けって
開放感
が髪の毛の頑なな過去を
ほどいている
髪、乱している修羅場 ....
てんじょうから染め物を垂らし ろうそくと鏡が揺れる小屋の もうとっくに知っている怪談に 肩をよせて聞き入った作法が
いとおしい


夜店のカラーひよこに触れた鮮やかな記憶 金魚を入れた袋の向こ ....
なつのいちばん平なところへ
わかい鳶がよりそって
切り裂くようにとびたったなら

さんざんひかりに照らされて
得体をなくしたさびしい熱が
誰か誰かと呼んでいる

正直なものが高くと ....
仕事を終わらせて帰宅しても
疲れていない体が欲しい
ビタミン剤や黒酢ニンニク
そんな手だてはもうイヤだ

恋の炎 燃やしてみる?
古い日記に潜んでた私の恋は
熱かったね

ここ ....
いい臭いがする。
もぎたての臭いだ。
もいだ手も臭ってみる。
いい臭いがする。
もぎたての間、いい臭いがしている。
している間、もいだ手も臭っている。
もいだ唇をもぎりとってみる。
 ....
空があり風があり
時は世界樹をかけのぼって
あしたへとながれてゆく

だれかが小ちゃなブルースを
奏でているような気がしてでもそれは

ぼくの知らない紫の小花の群れだった

月への梯 ....
隠れ家のような住み処から生まれるものたちの
軽やかなでんぐりがえし
ひんやりとした土間をころがり 野原に消えていくものたち

わたしの貧しさが豊かさにてらされたものではなく 煤けた壁やゴザ ....
思い出の欠片も落ちてはいない
生まれて初めての南の島
君はそこで何を探したのだろう

たなびく細長い雲に薄くスライスされながら
溶岩のような輝きを溢れさせ沈んでいく
座間味の濃い夕陽
崖 ....
夏には何かと、ソウゾウしい何かを、
そんな何かを、心待ちにしたりして、
自分の時間を、費やしたりしたりして。

       昼寝でもすればいいものを、
       遠くで鳴っている雷 ....
いつまでもこねこみたいにすばしこく
好奇心旺盛で
無鉄砲で無心で愛くるしくは
いられない


おとなの猫ならそれなりに
用心深く疑り深くまた思慮深くもなるのだ

物事には裏があり
 ....
外気温が37度としゃくにさわるほど暑い
8月となったなら下手な言いわけもできない
昼メシは、冷やし中華かチャーハンか
すると横から
アロハの男、ああ

ふらりと無責任にあらわれて
どこへ ....
夏の汗ばむ憂鬱が
青い大空に溶けていき
肉感的なこの季節を
今日もまた掻き回す
物憂げにゆっくりと掻き回す

私の双極性障害は
このもったりとした視界のなか
ふるふる震え記憶を辿る
 ....
空丸さんのおすすめリスト(4850)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あれが灰色の海であれば- la_feminite_ ...自由詩3*19-8-26
コーヒーだけなんです- la_feminite_ ...自由詩2*19-8-26
風鈴- 自由詩17*19-8-25
- 夏川ゆう自由詩119-8-24
赤壁の風- Giovanni自由詩3*19-8-21
さよならとひきわらい- DFW 自由詩10*19-8-19
NHKニュース「パっと見」スクリプト- ナンモナ ...散文(批評 ...2*19-8-16
反省- ナンモナ ...自由詩4*19-8-16
夏、渓谷にて- TwoRivers自由詩1*19-8-14
世界はシンプル- フリーダ ...自由詩219-8-14
お買いもの- 立見春香自由詩1119-8-14
老若男女- 夏川ゆう短歌219-8-13
闇と孤独(改訂)- ひだかた ...自由詩1219-8-12
わたしは- こたきひ ...自由詩819-8-11
とうもろこし- 印あかり自由詩819-8-10
日本の夏- 夏川ゆう自由詩319-8-10
今日もまた、明日もまた- ひだかた ...自由詩1419-8-9
あつはなつい- うめバア自由詩319-8-9
神さまの背中- 秋葉竹自由詩1119-8-9
多く産まれる- DFW 自由詩11*19-8-8
なつのいちばん平なところ- はるな自由詩819-8-8
トキメキ剤- 千 円 自由詩219-8-6
もぎたて- ナンモナ ...自由詩6*19-8-4
8月のうた- 梅昆布茶自由詩1719-8-4
古民家見学- DFW 自由詩7*19-8-3
南の島で君は- Lucy自由詩12*19-8-3
夏乞い- ナンモナ ...自由詩3*19-8-3
うつくしい猫- Lucy自由詩3*19-8-1
アロハの男- うめバア自由詩219-8-1
夏の憂鬱- ひだかた ...自由詩419-7-31

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