切るや裂く
破るや壊すや絶望が
溢れた十九の春なのでした

あおはるに
痛々しくも見開く目
負けない「ひとり」も嗚咽を漏らして

あのゼミで
消しゴム借してくれた彼
五月の風から魔 ....
庭の柿の木は ざらりとしたぬくい腕で
小さなころからずっと わたしを抱きしめてくれました

おばあちゃんがわたしを
だっこもおんぶもできなくなったころから
わたしはランドセルを放り出して
 ....
たとえば、
呼吸や瞬きひとつで
もろくくずれてゆくような
そんなあわい羽で
夜の輪郭をなぞってる
そんなかんじ

やわらかいものから
順繰りにおちてく
それは実り
まだあたたか ....
尊い場所にはふつうのひとびとが沢山いた

そこは緑と和が充実していて

巨大な茶室のようであり

森林もある平べったい庭園のようでもあった

ぼくらは散歩していた

池を模しただだ ....
お婆さんが倒れて
救急隊員がやって来る
喫茶店で
我々はがらくたを注文した
ても子伯母さんが居た
てく一伯父さんも居た
てくいち伯父さんは歯が再び生えて来たようだ
三階の部屋の明かりは付 ....
北のミサイルとホリエモンのロケット

どちらが安全なんだろう

爆弾がはいっていないなら

ホリエモンのロケットのほうがやばそうだ


幹線どうろの青信号

過ぎようとする刹那
 ....
土曜の昼下がり

アスファルトの水溜まりに

蝶々が舞っていた

ひらひらと ひらひらと

白線を追いかけ舞っていた

捕まえようとすると

ひらひらと飛んでいった

傘が ....
あなたの膨大な時間と作品に

あんまり僕の人生が仕舞い込まれているもんだから

僕はじぶんの人生の先頭にたって呆然とするしかありません

あなたの作品だけでこんな感じになるのですから

 ....
断捨離中に父の写真を見つけた
捨てようと思ったが
写真の笑顔が余りにも清々しいので
躊躇してしまった

生きていた時は色々あったが
こんな風に笑う人だったのかと
今頃気がついて 少し胸が ....
月までは案外近い
いつか行き来できる日もくるかも、と
あなたはいうけれど
それが明日ではないことくらい
知っている
人は間に合わない時間が在ることを知っていて
間に合う時間だけを生きてゆく ....
シンプルな夜明けだ
明白な空の色
みつめる視線

とりあえず旅に出よう
あまり太りたくない脳細胞。

わかりやすい風景の片隅
細身のわたし
きれのいい動き

飛ぼう 宙に。

 ....
三人目の反存在

かろうじて
生かされて在る
名も無い生

先に立って
名を得た
二人の背を見て
一人こぼれる三人目

光を受けて
先行する者
闇を授かり
逆行する ....
夏の花が好きな人は情熱的なあなた
燃やし尽くせなかった心残りを思えば
わたしは墓標に毎日くれないを絶やさない

秋の花が好きな人は人嫌いのあなた
この世に未練なく旅立ったことを思えば
わた ....
あなたのその愚かな 姉 の ようなほほえみを

点字にしてずっと撫でていたい 







知らない男がしゃがんでいる

あきらめた花がぽとぽと落ちてくる庭の木の ....
木々が襟を立てて拒む間
風は歌わない
先を案じてざわざわと
意味のないお喋りを始めるのは木
いつしか言葉も枯れ果てて
幻のように消えてしまう
すっかり裸になると
しなやかに 風は切られて ....
詩情さえ
なくしていいと思っていた
このコンクリートの延長線に
あなたはいない
ひとりをなくした
世界のようなひとりを
なのに今夜は
少し明るい
月見草が咲いていて
私は詩を書い ....
肉が筋張っていて
とても硬いので
3日3晩煮込む必要があったが
とにかく煮込んでも
煮込んでも
出汁が出ない、旨味がない
変な灰汁が大量に出る以外は
美味くもなんともない
その上、くさ ....
口の中で消された言葉を想像してみて
私が貪り食ったホットドッグの
無味乾燥さを自分のせいにして
ドロリと、横たわる布団の上

死にたいって、嘯く詩人の戯れ
私は、
私は結局それだけを拠り ....
甘美なる赤い香りは
蒼い花を征服して
空間に調和という時間を与える

香水の飛沫
ヒステリックに飛び散る夜
叫びは歌とは違う
言葉が一つ捨てられている

孤独な人は名前を持っているの ....
響きが立つ
 色が立つ
  輪郭が立つ
   知覚が立つ
広がる意識 何処までも

壁が近い
浮き上がり
近い壁
くっきりと
像を結ぶ
わたしは喜びに満たされ
壁の響きを聴く
 ....
風呂のジャーが爆発する
扉が爆発して
物置が爆発する
戦場だった南側
ガジュマルを観賞した後だった
手帖を読んで居ると
宇宙の田圃でエンジンが鳴る
宇宙から見る那覇市が美しい
笑まい、 ....
眠れぬ夜
友人にLINEで謝った
あの時は理解してあげられなくて
ごめんね
あなたの気持ち
今はよくわかるの


流れ星を見つける間もなく
返信が届いた

「わかればよろしい
 ....
ホームできれいな音楽を聴く
レモン色の飲料を飲む
すぐに身体の一部となる

目的地が分かって
最後の挑戦だと手を伸ばす
誰も知らない朝と少年

バスに長時間乗り
黒いシャツを着た人々 ....
月の見えない夜に川岸にいる
水面にはさかさまの空が微かに映っていて
まるで鏡の世界にいるみたい
水の音に耳をすませば
鏡の向こうから声が聞こえた気がした
月は、地上から見えなくたって雲の ....
わたしが
単に私で在る
時、
わたしは世界の一点
世界を占有せんと世界に挑み
わたしは限られた一点に住み込み
限られた一点から世界を眺める
(どけ、そこは俺様の場所だ!)

わたしが ....
落日 悲しみ 

盲目 真っ暗闇

充血した満月 不穏に包まれる
白い頬 浮かび上がる
それは獣の呟き
孤独 
嫌われ者が背中を丸め眠る
閃光
現実から覚め ....
なみたつバイオリズム
無数の引っ掻き傷が欲しがっている

ドン・キホーテも笑っている
喜劇の様な悲劇を演じては
燃え尽きそうな小さな乏しい石の塊

過去の幻影に囚われ
欲求が満たされぬ ....
削ぎ落とす
底の底に行き着いた今
削ぎ落とす
要らない脂肪
要らない欲望
要らない思い

もぐら叩きだ
底の底で
削ぎ落とす、また削ぎ落とす

私が在る処の私で在るために
私が ....
すこしまえのわたしは、やっぱり今よりも数倍甘ちゃんで
きっとなにもわかっていなかった

今になってそれを思う

すこしまえのわたしは、いまよりもまだ、まだ、希望を抱えていたんだ

本当は ....
脱出できずに苦しんでいた時もありました
声を出して 逃げ出した朝もありました

何時だって 
起き出して 打ち震えた瞬間に
支えてくれる腕に 
安堵の溜息を
漏らしていた気がしていま ....
空丸さんのおすすめリスト(4850)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
とある十九の春想うと涙目- 秋葉竹自由詩417-9-11
庭のおかあさん- 田中修子自由詩11*17-9-11
SPEAR- むぎのよ ...自由詩13*17-9-11
尊い場所- 吉岡ペペ ...自由詩317-9-10
目覚めた- 間村長自由詩8*17-9-10
安全と爆弾- 吉岡ペペ ...自由詩317-9-9
蝶々- 星丘涙自由詩7*17-9-9
人間桑田佳祐- 吉岡ペペ ...自由詩317-9-8
宇宙の采配- 忍野水香自由詩417-9-8
秋窓- そらの珊 ...自由詩23*17-9-8
きらくな旅- 星丘涙自由詩4*17-9-8
第三の道- シホ.N自由詩217-9-7
四つの墓標- もっぷ自由詩317-9-6
点字- タオル自由詩12*17-9-6
風の痛点- ただのみ ...自由詩17*17-9-6
今夜は少し明るい- フユナ自由詩12+*17-9-6
名取物語______自称詩人のスープ- 花形新次自由詩117-9-6
希望- 這 いず ...自由詩717-9-6
- 鷲田自由詩717-9-5
開く宇宙- ひだかた ...自由詩517-9-5
宇宙船の爆発を防げなかった- 間村長自由詩6*17-9-5
スタンプ- しょだま ...自由詩217-9-4
白夜- ふるる自由詩6*17-9-4
月夜- 水宮うみ自由詩4*17-9-4
魂の風〇変容- ひだかた ...自由詩717-9-4
盲人- 星丘涙自由詩8*17-9-4
引っ掻いて生きる- 星丘涙自由詩3*17-9-4
削ぎ落とす- ひだかた ...自由詩3*17-9-4
足りないもの_引き合うもの_- 水菜自由詩217-9-3
夢だと解っていながら- 藤鈴呼自由詩3*17-9-3

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