すべてのおすすめ
雑居ビルの片隅の
空き部屋みたいな光景が
心情として焼き付けられていた


雪の夜


悪魔が暖炉を探して
往来を彷徨ってる
人々は戸を閉ざして
気の早い春を待ちわびてい　.... 乾いて荒れた
まぶたが開いて
かすれた小さな
産声が午前を揺らす
きみは何度目かの
救済と絶望のなかで
目に見える世界は
たしかなものではないと知る


クロー　.... 脳髄を満たし、頭蓋骨をなぞるように流れ落ちる観念的な血液は、ジェルのような生温い感触を塗りつけながら、といってもはやこの肉体にはどんな未練もないというように潔く落ちて行った、それはいつか精も根　.... ルーズにこんがらがって
筆箱は本棚の二段目
トローチはテレビの下のラック
レターセットは引き出しに
昨日の夢は枕カバーと
洗濯籠のなかで眠っている
「明日も雨」と天気予報
家を揺らす　.... 狂った世界の鼓動からは
もう受け取るものはなにもない
梅雨の晴間のウザったい午後に
少し前に死んだ詩人の詩を読んでいる
俺の世界は幸か不幸か
たいして変化してはいないが
本棚に並んでい　.... 記憶の紙片は幾度破り捨ててもそのまま失われたりしない、すぐに復元されて頭蓋骨の内側の隙があるところに貼り付けられる―おそらくは小さなピンのようなもので―そのわずか０コンマ何ミリの異物が、感情に奇妙　.... ほんのすこし長く
少年で居過ぎたのさ
膨大な時計の回転のなかで
上手くやるコツを見過ごしてしまった
高速鉄道の窓から見える景色に限りがあるように
自分の思うがままに走り過ぎたのさ
ごら　.... 出鱈目に打たれた杭のような樹木の
日に焼け落ちたカーテンのような枝の隙間で
天使の抜殻が薄曇りの空を透かして濡れている
ヴィデオゲームは明確にエンドを表示するけど
人生ゲームのそれはあまり　.... いのちは
こころのかたすみで
ふるえながら狂っている
枯れた木が
記憶だけで
まだ水を吸い上げようと
こころみているように


まともなあんたは
ひびわれた　.... １

硬質ガラスの瓦礫、量子力学の悲鳴…空っぽの巨大な培養液のカプセル、デジタルラジオにはノイズの概念がない、なにも拾えない時間には探しすらしない、「信号がない」と、小さなディスプレイに映し出　....

空丸さんのホロウ・シカエルボクさんおすすめリスト（10）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
実感は理性的じゃない	- ホロウ・ ...	自由詩	3*	21-1-11
モメンタリ・モーニング	- ホロウ・ ...	自由詩	4*	18-9-24
鮮やかな流血のまぼろし	- ホロウ・ ...	自由詩	2*	18-8-26
冗長な雨のリズムとだらしない詩情のジャム	- ホロウ・ ...	自由詩	7*	18-7-6
生温い風邪の週末	- ホロウ・ ...	自由詩	4*	18-6-24
貯蔵庫が騒々しい―たとえそれを完璧に閉じ込めていたとしても。	- ホロウ・ ...	自由詩	3*	18-5-13
あの頃と同じように赤い	- ホロウ・ ...	自由詩	3*	18-3-25
だから君はささやかに赤く光るセンサーに手をかざせばいい	- ホロウ・ ...	自由詩	3*	18-3-4
あらゆることが語り尽くされたあとに	- ホロウ・ ...	自由詩	15*	17-12-1
記憶がなくなれば永遠になることが出来る	- ホロウ・ ...	自由詩	3*	17-11-10

---

すべてのおすすめを表示する

推薦者と被推薦者を反転する