口元から読経がながれる
もの言わず燃えたぎる焼き場にて
圧倒的なあの世が降りてくる

惜別をぶち抜く感情のほとばしり
わなわなと肩が共鳴する後ろ姿
人目を払いのけ崩れ落ちる黒影

命に ....
冬の終わりに桜が咲くように、ぼくの終わりにもきっと何かがはじまる。
それを見れないことは少し寂しいけれど、未来を見れないから持てた希望や、綺麗と思った世界や、笑えた日があった。
冬が終わって春 ....
かちゃり。
ネジを回す。
ドビュッシーの月の光。

オルゴールを買った時
隣には母が居て
父が運転する車に乗って
鳴らしながら帰っていった
みんな笑っていた

あれから何年も経った ....
語られないのは
はじめての恋
いつかの歌姫
めくるめく夜 
ルビーが腫れてく
くちづけだから
ランプも恥じらい
いつしか消える
ルシアン・ベアってお酒をひとくち
痴情のもつれもた ....
することがないので
なにかをした
なにかをしたら
なにか変わるとおもったけど
なにも
変わらなかった

だから
することがないのを
そのままにした
そのままにしたら
なにか起きる ....
2011年の詩から





フェルメールの少女


振り向いた君は
何を見たの
輝く真珠
珍しい果物
かわいい子猫

振り向いた君は
何を聴いたの
彼の ....
大好きな女と離島で暮らす
大嫌いな奴と仕事をする

愛情たっぷりの野菜を食べる
つまらないことでも悩むのだけれどもね

まあ確かにいいかなって
とても酷薄な人生のやり口だ

計画経済 ....
{引用=じっと殻に背を丸め
春を待つ{ルビ蛹=さなぎ}のように森は
いまだ
あわい{ルビ揺曳=ようえい}の入江

冬木立のはざま
小橋のそでに
ゆたかな寝がえりをうつ
にがい{ルビ蕗= ....
君は絹ごし豆腐のファンだったね

僕は木綿のほうが好きだよ


話しかけると


どうして
木綿のほうが好きなの


君はふり向いた


コロナの時代は
何が起きる ....
青い夜の風の匂い
君に包まれていたあの時代
虚無の底に引き摺り込まれ
虚脱しながら僕は嗅ぐ
そこに浮かび上がるものを
掴み取ろうとして

今、独り寝の床のなか
自らの熱を感じながら
 ....
「大地」

大地がぼくを落とさないでおくのは
それはやはり
大地がやさしいからだ
そうかんがえないと
「今」にいられない


「ゆきがふる」

あの子
ゆきにさわりたいから
 ....
僕のグレたガラホは相変わらず寡黙なのだ
やっと取り引きして得た隙間に僕は住んでいる

今日と明日が条約を結んで握手しても僕は拍手しないだろう
だってやつらの隙間の全人代という茶番を許すのだもの ....
花咲く頃に天使は旅立ち
氷の大地に降り立った
寒い寒い北の果て
天使は何を見つけるだろう

残された人々は
嘆き悲しみ
咲き始めた花さえ枯れてしまう
止める声も聞かずに
天使は氷の大 ....
人命は尊いと言うよりも
他人の生命についてはさておくと言うのが皆さんのホンネなんだよね
俺も正直そうなんだよね

命については自分第一主義
そして家族親族友人知人
だよね

見も知らな ....
耳から咲いたうつくしい花の声たち
眠っているときだけ、咲く花がある
あなたはそれを観る事はないだろう

生きた証し、誰かの
言葉に耳を傾けた証し
母さんの声は咲いているか
愛しいあの娘の ....
青空のように真っ青だった空



すごろくをすごくつくってすごす図工



どこかの地層に残っていた涙



ただひとつだけ言えることずっと言う
生まれつき
泥じゃなく砂をかためたふたりのからだは穏やかな波にさらわれ
いつしか跡形もなく
消えて
しまって
から

さらさらふたりきりで 小さな
肌のかけら
となり

青い ....
古代はひがないちにち風を吹かせて
日捲りはやがて春を忘れてしまうだろう

肩甲骨のあたりの憂いは上等な娯楽あるいは
ながれついた憎しみをも拭い去ってしまうのかもしれない

あの娘はときどき ....
思い出は遠のくのでもなく

色褪せるのでもなく

失われるのでもなく

ただ軽やかになっていくのだ

綿毛のようにフワフワと

この世界を風に乗って飛び回り

ふとした拍子に舞 ....
真夜中の台所で 小さく座っている
仄暗い灯りの下で湯を沸かし続けている人
今日は私で 昔は母、だったもの、

秒針の動きが響くその中央で
テーブルに集う家族たちが夢見たものは
何であったの ....
波間に
かき置きして
いつもの行動範囲から
少しはみだしたところを
回遊して来たら
ぼくんちでは
ぼくの
葬式を出していた

しょうがないから
ぼくは
ぼくんちのまわりを
グル ....
今日高曇りの空の下、
肉を引き摺り歩いていた
春という大切を
明るみながら覚えていく
妙に浮わついた魂を
押し留めながら、押し留めながら

離れていかないように
剥がれていかないように ....
まるで上のが落ちて来そう、
星も一緒にです。
それを{ルビ享=う}けるのは、
{ルビ蟋蟀=こおろぎ}のしょっかくに触れる惑星大のくさ。

いちめんの{ルビ叢=くさむら}は、
イカ釣り漁船の ....
おとこが夜中にやってくる
そのおとこは生まれたことがないのである
いっしょにゆこう
どこへ
とおくへ
くちびるでかすかに笑っている
いそいそと身を起こして
服を着て出ていこうとすると
 ....
手綱に導かれながらよろめく
いつの間にか鉛の靴を履いた

老いに削られ痩せ衰えた体
荒々しい息が吐き出される

ひとつひとつ生まれる幻影
熟さず霧散する己を舌で追う

間もなく土に帰 ....
花びらと油虫-


さらさらと指のすき間からなにも零れない


さらさらと指のすき間からなにもかもを零す美少女は
なにかを留める気などさらさらなく
校舎のような屋上から
花びらへと ....
緩やかに
空気が流れる
弥生の宵、
懐かしい匂い
鼻腔を巡り
大気圏から降って来る
息吹く命の源を
ゆっくり静かに呼吸する

 ああ、魂はうっとりと
 息吹く命の香に包まれ
 何 ....
たらっと
鼻水がながれた

コロナか
花粉か

風が吹き
雨が降った

疑うこともなく
春になった

どうせ毎年
ろくでもないことが起きる

それでなければ
わたし ....
冬の檻のなか
白一色に閉じこめられて

どんどん貯まった
色彩たちのエネルギー

春の息吹が
その導火線に火をつける


フキノトウで始まった
ささやかな爆発は

淡い
新 ....
我々に出来ることは待つこと以外にあるだろうか。
我々に出来ることは歩くこと以外にあるだろうか。
我々に出来ることは生きること以外にあるだろうか。



読む事の中に立ち込める不安の霧に透 ....
空丸さんのおすすめリスト(4907)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
焼き場にて(改訂版)- 宣井龍人自由詩10*21-3-9
冬の末- 水宮うみ自由詩5*21-3-9
オルゴール- 月夜乃海 ...自由詩321-3-9
しりとり恋歌- 46U自由詩121-3-9
くしゃみ- 道草次郎自由詩3*21-3-8
2011年の詩から- ナンモナ ...自由詩4*21-3-8
天文少女のうた- 梅昆布茶自由詩1321-3-8
啓蟄と芽ふき- 道草次郎自由詩6*21-3-8
木綿豆腐讃歌- st自由詩421-3-8
青い夜の風の匂い- ひだかた ...自由詩521-3-7
ついーと小詩集2- 道草次郎自由詩11*21-3-7
今日と明日の隙間によせて- 梅昆布茶自由詩621-3-7
天使は踊る- 無限上昇 ...自由詩321-3-7
人命は尊いと言うよりも- こたきひ ...自由詩521-3-7
たまゆら- 帆場蔵人自由詩12*21-3-6
ここは午後- 水宮うみ川柳4*21-3-6
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誕生日のきみに- 梅昆布茶自由詩1121-3-6
思い出- 青井自由詩421-3-6
くりかえしの水- 為平 澪自由詩8*21-3-6
やわらかな痕跡- 道草次郎自由詩3*21-3-5
今日この春日に- ひだかた ...自由詩421-3-5
幻想平原- 道草次郎自由詩3*21-3-5
- 春日線香自由詩11*21-3-4
老犬- 宣井龍人自由詩16*21-3-4
2Χ0- 末下りょ ...自由詩2*21-3-4
来る春- ひだかた ...自由詩821-3-3
弥生の春- ナンモナ ...自由詩3*21-3-3
色彩のダイナマイト- st自由詩521-3-3
3.3.メモ- 道草次郎散文(批評 ...3*21-3-3

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