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夜明け
窓を開けると
薄暗い空に、明星が瞬いている
テーブルに零した、煙草の灰を
手で、掬いとっている
うちに
夜が、終わっていく
春先の
暖かい雨は、降り止み
朝日が、微か ....
離れると 音もなく
落ちた 花びらは
ひとつひとつ 冷たく発光して
私たちは 消失のただなかで
不釣り合いな接続詞を
あてがい 続ける
たくさんの繊細な 傷を
指でなぞり 再生して
....
今はただ、ぽっかりと空いたボトルが
海を漂い
手垢のついた時間が、終わりを迎える
真新しい窓を覆う
ひかりは
星の空を、はだかで漂う不確かさで
黒く
塗りつぶした本に、ときを刻みは ....
夜明け、窓を開けると
空に、明星が瞬いている
テーブルにこぼした煙草の灰を
手で、掬いとっているうちに
夜が終わっていく
春先の暖かい雨は、降り止み
朝日が微かにひかる
神経が泡 ....
防波堤に打ち付ける、波
全てをさらっていく
泡沫が少し
澱みに残るだけ
日がやけに低い昼下がり
人の姿もなく
旅の友は、おねだり上手なカモメ
行先不明の私は
いつだって
迷ってい ....
南の空気を孕んだ雨が止んで
少しずつ
本当に、少しずつだけれども
春は近づいて来る
三寒四温
その時期はもう
過ぎてしまったが
今も四つ進んで、三つ戻りながら
春は、確実に近づ ....
無だけだった
光も音もなにもない世界
始まりはだれも知らない
気の遠くなるような時間だけが流れる
*
今日は平日だが、代休で感覚的には日曜の気分だ
余り良い気分とはいえない
明日 ....